海外ゲーム系総合サイトLet's Play Video gamesにて、任天堂の次世代ゲーム機「NX」がリージョンフリー仕様になるという噂が伝えられています。リージョンフリーとは、発売された国や地域に関係なくソフトがゲームハード上で動作すること。以前も任天堂は公式にリージョンフリーの検討を表明していましたが、ようやく実現するかもしれません。
リージョンロックの反対語である「リージョンロック」とは、ハードが発売された地域とソフトが発売された地域が一致しない場合、起動できないしくみ。任天堂の据え置きゲーム機としてはゲームキューブやWiiおよびWii U、携帯ゲーム機ではニンテンドーDSi以降に導入されていました。
ファミコン(NES)やスーパーファミコン(SNES)時代は世界各国のテレビ規格の違い(PAL/NTSC)のため自ずとリージョンロック仕様になっていましたが、ニンテンドーDS/DS Liteでは国内ハードで海外ソフトも遊べる(例外的な)リージョンフリーでした。それがDSi では「日本/北米/欧州」のリージョンロックが復活した経緯があります。
世界中で発売されているゲームソフトを遊びたいゲームユーザーにとって、リージョンロックは障害です。そのため2013年には世界最大の署名プラットフォームChange.orgにて任天堂ハードのリージョンフリー化を求める署名活動が展開されました。
さらに2014年10月の任天堂経営方針説明会ではリージョンロックを解除する計画があるのか、質疑応答で質問が飛び出しました。これに対して岩田聡社長(当時)は、「お客様のためというより売り手側の都合でリージョンロックというものが存在していたと思います」との見解を示し、「将来に向けて検討されるべき課題の一つ」との認識を明らかにしています。
ソニーはPS3からPS4にリージョンフリーを引き継ぎ、マイクロソフトもXbox 360のリージョンロック仕様を捨ててXbox Oneではリージョンフリー化。現行の据え置きハードの中で唯一リージョンロックを維持していた任天堂のWii Uですが、「他社もやっていること」であり、国内外のユーザーに対しては魅力のアピールにもなり、実現の見込みは高いかもしれません。