【ガルパン】西住みほ「あの……私、戦車道、やめます……」
- 2016年09月21日 23:10
- SS、ガールズ&パンツァー
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みほ「ごめんなさい、お母さん……でももう、限界なんです……」
しほ「普通科への転科手続きは行っておきます。……あなたも西住の娘。自分の過ちから逃げるようなことは許さないわ」
みほ「……はい、お母さん」
桃「思ったより集まりませんでしたね」
柚子「全部で17人です。私たちを入れて、20人」
杏「まーなんとかなるでしょ。結果オーライ」
沙織「……こんなボロボロでなんとかなんの?」
桃「心配するな。自動車部に聞いたところ、車内の水抜きとサビ取りを行えば、あとは最低限の補修で使えるようになるとのことだ」
華「わびさびで、よろしいんじゃ」
沙織「ただの鉄錆だし……それに、一両しかないじゃん。この人数でどうするの?」
桃「戦車道が廃止になる前に、わが校で使用していた戦車を探してもらう」
梓「探すって……なんにも手掛かりないんですか?」
杏「ない!」
桃「いいか、明日までに残り四両みつけだすこと。では、捜索開始」
華「沙織さん、皆さん捜索に行ってしまいましたよ?」
沙織「うう……でも、私たち二人じゃ……あれ?」
優花里「…………」キョロキョロ
沙織(……一人でどうしたんだろ、あの子。よし!)
沙織「へいカノジョ!一緒に戦車探さない?」
優花里「はい!?……わ、私ですか!?」
華「もう皆さん行ってしまわれて、この場には私たち三人しかいませんよ?」
優花里「……!え、えと……で、でも、私でいいんですか!?」
沙織「二人と一人で探すよりもさ、三人で探したほうがいいじゃん。それに、そのほうが絶対楽しいしさ!」
優花里「わ、私、普通二科、二年三組の秋山優花里といいます……不束者ですが、よろしくお願いします!」
華「こちらこそお願いします。五十鈴華です」
沙織「武部沙織!それじゃ、さっそく探しにいこっか!」
優花里「は、はい!それでは……PANZER VOR!」
沙織「パンツがあほ!?」
華「沙織さん、手が止まっていますよ?」
沙織「だってさー……そもそもこのⅣ号戦車って、5人乗りじゃん!なのに3人で掃除しなくちゃいけないなんて……」
優花里「掃除はともかく、Ⅳ号を3人で運用するというのは……車長と通信手、砲手と装填手が兼任になってしまいます……」
沙織「もー……誰か運転ができる素敵な男の人はいないの―!?」
華「……男性は戦車道を受講できませんよ?」
優花里「いや、そもそも男性はこの学校に入学できないであります」
沙織「わかってるってば!もー!」
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まほ「エリカ、また来たの」
エリカ「隊長、こんばんは……あの子は、部屋ですか?」
まほ「……ええ。お母様には体調が悪い、と言ってあるけど、薄々感づいているでしょう」
エリカ「なら、なんで」
まほ「きっと、お母様も戦車道一筋で、こんなことになったことがないから……だから……どう接したらいいかわからなくなっているんだと思う」
エリカ「そんな!」
まほ「……ごめん。……でも、こうしてエリカが来てくれることで、少しはあの子も喜んでくれていると思う。……本当に、ごめんなさい」
エリカ「……いいえ。失礼します」
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レポーター『戦車道の勝利の秘訣とは何ですか?』
まほ『あきらめないこと。そして……どんな状況でも、逃げ出さないことですね』
沙織「見て見て!この人、すっごい美人!」
華「ほんと、素敵な方ですね」
優花里「この凛とした雰囲気、さすがは黒森峰の隊長、西住まほ殿です……」
沙織(うーん……でもなんだか、疲れてる感じがするけど……)
沙織「もちろん!優花里も今日からチームメイトなんだから!」
華「ええ。いつでもいらしてください」
沙織「……いや、ここ私の部屋なんだけど……」
華「沙織さん、あれを取っていただけますか?」
沙織「あー……はい、お醤油」
華「ありがとうございます。……そういえば、沙織さんの歯ブラシが駄目になってましたから、先ほどのお店で買っておきました」
沙織「ホント?ありがと華……って、ごまかされないんだからね!」
華「あらあら、うふふ……」
優花里(……ひょっとして私、お邪魔なのでしょうか……)
華「初めての訓練ですからね……役割分担はどうしますか?」
優花里「とりあえず、くじ引きで決めてみてはいかがでしょうか?私、ちょうど持っておりますので」
沙織「くじ引きって……まー、どーせ初めてだし、どこでもいっしょか……はい!」
華「それでは失礼します……えーと、操縦手」
優花里「残ったのが、装填手兼砲手、でありますか」
沙織「ってことは……えー!私が車長兼通信手ー!?」
華「あらあら、沙織さん、頑張ってくださいね?」
沙織「うーん、できるかなあ……まあ、やるしかないか」
蝶野「ほら、全車早く乗り込みなさい!」
沙織「や、やばっ、早く乗らないと……って、ええ!?」
沙織「ちょっと、なんで麻子が乗ってるのよ!?」
麻子「…………む?おお、沙織。どうした」
沙織「どうしたって……あんた、今授業中だよ!?」
華「あら、沙織さん。この方は?」
沙織「冷泉麻子。私の幼馴染で……」
麻子「…………ぐう」
沙織「寝るなー!」
優花里「武部殿、とりあえず今は、戦車を動かしませんか?」
沙織「もー……ほら麻子、そこは車長席なんだから、あんたはこっちに移動して。…それじゃ華、お願い」
沙織「どうすればって……どうすればいいの?」
優花里「どうしたらいいんでしょう」
沙織「……あっ!これ、マニュアルだって!えーと……イグニッション?っていうのを入れればいいみたい」
華「イグニッション……これでしょうか?」
優香里「ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!」
華「はい!」
沙織「わわわ!ちょっ、下がってる下がってる!華、ブレーキ!」
華「ブ、ブレーキは……ごめんなさい、わかりません!」
優花里「……!い、いてて……壁にぶつかってしまったであります……みなさん、お怪我は」
華「私は大丈夫です……」
沙織「私も……って麻子!大丈夫!?」
麻子「だ、大丈夫だ。頭をぶつけただけ……それより、一体なんだというんだ。目が覚めてしまったぞ」
カエサル「よし!」
おりょう「やったぜよ!」
沙織「うぅ……負けちゃった……」
優花里「仕方ないであります、向こうもドイツの名突撃砲でありますから……」
華「でも、砲撃の感触……まだジンジンします……」
蝶野「回収車を派遣するわ。皆動けない戦車をその場に置いて、戻ってきて」
桃「くそ!なぜ当たらんのだ!この照準器、壊れてるんじゃないのか!?」
杏「ま、今の段階じゃこんなもんか。……さて、どうなるかねぇ……」
華「最初はどうなることかと思いましたけど、すごくワクワクしました!」
優花里「はい!大変充実してました!」
沙織「負けちゃったのは悔しいけど……生徒会もやっつけたし、まあいっか!」
華「沙織さん、名指揮でしたよ」
優花里「はい!名車長でありました!車長兼通信手、武部殿で決まりですね!」
沙織「うぅ……やっぱそうなっちゃうのか……他は今日のままでいいよね?」
華「ええ、私、ジンジンする感触が忘れられません……」
優花里「はい!秋山優花里、装填手を務めさせていただくであります!」
沙織「あ、ちょっと待ってよ麻子!操縦手おねがい!」
麻子「……もう書道を選択している。悪いが無理」
優花里「あっ、冷泉殿!……せめてお話だけでも!」
華「待ってください、冷泉さん!」
沙織「……遅刻ばっかで単位足りてないじゃん!このままじゃ留年なんでしょ!?」
麻子「……………………わかった。やろう、戦車道」
優花里「改めてよろしくお願いします!これで四人!なんとかⅣ号を運用できそうですね!」
沙織「それじゃ、皆頑張ろうね!」
優花里「あー!戦車をこのようにするなんてぇぇぇ!あんまりですぅぅぅ!」
ダージリン「結構ですわ……受けた
コメント一覧
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- 2016年09月21日 23:46
- プラウダ戦直前に廃校判明に違和感あったがみほがいなきゃそりゃ全員に言うしかないし
誤魔化せないか
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- 2016年09月21日 23:56
- タイトルでちょっと身構えたけど面白かったです。これはこれで良い展開だと思いました。
やはり見下されていたのか