いけさんフロムエル : 「双亡亭壊すべし」～自分をゆるしてやんな！絵の中の救世主と終わりなき絶望！！

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藤田和日郎の週刊少年サンデー連載「双亡亭壊すべし」第２４回です。

かつて自分に「罰」を与え、刀巫覡の苦行に耐えて来た紅。
子供の頃に自分のミスで弟を火事の中に置き去りにしてしまった事を後悔していた紅だったが、絵の中の世界で再びその場面と直面する。
心がバラバラになり、敵の侵入に抵抗出来ないかと思われた紅。
そんな紅の絵の中に現れ、彼女に助言した凧葉だったのだが…！？

いきなり現れた凧葉に衝撃を受けた紅。
自分でもここに来た理由が分からないという凧葉ですけど、結局彼女の絵の中に入った事すらも認識していなかったのかな？
ここが「夢」なのかも分からないが、目の前にいる「緑朗」は現実ではないと言う凧葉。
「あんたの心を壊して、そこから何かが入り込むための＜攻撃＞だ！」
双亡亭の攻撃方法に真っ先に気付いて助言した凧葉。
これまで生還者がいなかった為、全くの謎だった訳ですけど、なまじ特殊な過去がありそうな戦闘の専門家でなかった事が功を奏したのかも知れません。

そんな凧葉の目の前で再び過去と対面する事になった紅。
プライベートな事を思い切り晒す事ににった紅ですけど、場合によれば今後凧葉は彼女だけでなく色々な人の「見せられない」過去を見る事になるのかも知れませんね。

火事の場面から時間が経過し、父の田舎に引っ越してきた場面に遭遇した紅。
結局、火事では消防士によって救われた緑朗だが、成長した彼の背中には大きな火傷の痕が残っており、それを見るたびに罪の意識に苛まれていたらしい。
そんな緑朗が突如変貌し、卑怯者呼ばわりされる事になってしまった紅。
自分の目をまともに見られないと指摘して来た緑朗だが、ずっと世話を焼いているのもそれが紅にとって楽であり、都合がいいのだという。
そんな緑朗の指摘に絶望する紅。
「私はきれいな服を着ちゃいけん！」
「私は緑朗にそうやっちずっとあやまらんと…痛くならんと…苦しんで厳しくされんといけんのよ！」
全部自分のせいだと、自分は卑怯者だと涙を流した紅。
思い切り過去に縛られる紅ですけど、服装がやたらとダサいのもちゃんと理由があった様です。

絶望に沈み、再び敵の侵入に晒された紅。
「そう…全部…その通り　紅…おまえのせいだ…」
そんな紅の考え方を肯定した凧葉だが、人間は弱いものであり、そんな気持ちになるのも仕方ないのだという。
どうにも取り返しのつかない事を自分にウソをついてごまかす事もあると言う凧葉。
自分には分かるという凧葉だが、それだけにそれだけで生きていたら心が壊れる事も理解しているらしい。

「だから、おまえは自分をゆるしてやんな…」
自分は恨まれて当然だと言う紅に対し、緑朗がそう言ったのかと強く問い質してきた凧葉。
紅は本当の事を確かめずに思い込んでおり、だから「ヤツら」に付け込まれているのだという。
「『過去』は過ぎちまったんだよ！戻ってこねえ！」
「おまえにも緑朗にも、もうこれ以上なんの影響も与えられねーんだよ！！」
「だったら『これから』じゃねーか！『これから』おまえはどうしたいんだよ！？」
紅に緑朗とどうしたいのか強く問い質してきた凧葉。
最早人生の先輩といった感じですけど、こんな体験をしたら紅としても凧葉を特別な男だと認識する様になってもおかしくない気がします。

緑朗との楽しい過去と同時に、双亡亭を憎む現在の緑朗を思い出した紅。
姉では対抗出来ないと言っていた緑朗だが、紅も弟では無理だと感じていた様子。
修行を積んだ自分にしか対抗出来ないと、最初の頃の気持ちを思い出した紅。
そんな彼女に辛い過去に負けず、全部引き受けて、そんな自分をゆるす様に言う凧葉ですけど、もしかするとそんな彼に紅が全面的に従ったのはその方が「楽」だったという気持ちもあったのかも知れません。

意識が強く反映されるのか、髪の毛にセットしていた刀が出現し、「過去」に向けて解き放った紅。
今までカッコつけていた自分を反省する紅だが、本当は緑朗に悪くて嫌われるのが嫌で怖かったのだという。
「今度ハナシするけね…」
緑朗と正面からぶつかる決意をする紅。
ついに絵の中から脱出した紅だが、絵の中の火事が影響しているのか、現実世界にまで火を持ち込む事になったらしい。

ここに来て自分だけでなく、紅までも絵の中から救い出した凧葉。
この先、緑朗が来て同じ様に絵の中に取り込まれる可能性もあるかも知れませんが、今の復讐に囚われている緑朗では単独での脱出は難しい気がします。
それこそ凧葉の出番がまた来るのかも知れませんが、直接対面する意味でもどうせなら姉の紅自身に助けに行かせたいですね。

そんな紅が助かった一方、他の破壊者たちは結局双亡亭に飲み込まれてしまった様子。
何と、鬼離田三姉妹も敵になってしまった！？
襲われる直前、双亡亭の秘密に気が付いた様な描写もあった鬼離田三姉妹。
画像では長女しか確認出来ませんが、妹の目玉を引き継いだままですし、絵の中で雪代＆琴代がどうなったのかは気になりますね。
まあ、普通に後ろにいるシルエットの２人がそのまま妹たちなのかも知れませんが、妹たちを助ける為に長女が犠牲になってしまったというドラマがあったりしたら、それもまた面白いかも知れません。

次々と犠牲者が増えていく双亡亭の戦い。
そんな次の犠牲者は超能力者ジョセフィーン・マーグなのか？
結局、凧葉が助けた紅以外の者はそのまま双亡亭の手に落ちてしまうのでしょうか…？

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