戻る

このページは以下URLのキャッシュです
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52225382.html


年に一度、墓に埋めた棺から故人の遺体を取りだし新しい服を着せるインドネシア、トラジャ族の風習(閲覧注意) : カラパイア

RSS速報

top_e

 インドネシアのスラウェシ島に住むトラジャ族は、年に一度、墓に埋めた死者の棺を掘りだし、遺体を取り出すという風習がある。

 故人の遺体を保存し、先祖を敬う儀式を行う地域は世界にもいくつかある(関連記事)が、この村の住民は、ミイラ化した故人の遺体をいったん墓から取り出した上で新しい服を着せ、身なりを整えるのだ。彼らにとって、これは大切な故人を偲ぶ儀式なのである。
スポンサードリンク

 遺体を清潔にする儀式は「マネネ」と呼ばれており、その儀式の間に傷んでしまった棺は修繕し、置きなおされる。


祖父の髪をとかす孫
1_e
image credit:Barcroft Media

元軍人で10年前に亡くなった男性の体をきれいにする親族たち
2_e
image credit:Barcroft Media

儀式中に遺体をきれいにする親族
3_e
image credit:Barcroft Media

 こうした儀式を行う理由の詳細は不明だが、彼らの死生観によるところが大きいようだ。どうやらトラジャ族にとって死は終わりを意味するものではないらしい。

 そのため誰かが亡くなった時もその遺体が、死後数週間、数か月、それどころか数年間も家に置かれることもあり、親戚一同で行う葬儀は延期になることがしばしばあるという。

これは遺族の心の中にある生前の故人を偲ぶ行事なのだ
4_e
image credit:Barcroft Media

掘り出された故人の遺体
5_e
image credit:Barcroft Media

風変わりな儀式は例年行われる
6_e
image credit:Barcroft Media

 また、彼らの間では死者の魂はその人の故郷の村に戻らなくてはならない。例えば旅の途中で死んだ場合、その魂はその場所から村にある自宅に歩いて戻ると考えられているのだ。

 たとえ遺体になろうとも、彼らの祖先であることは変わらない。定期的に故人の姿を整え、同じ血を分けた親族たちが生前の故人との思い出をかみしめながら、身なりを整えきちんとした姿にすることが彼らの供養の形なのだろう。

この民族にとって死は最後の出来事ではない
7_e
image credit:Barcroft Media

親戚たちは掘り起こした故人の遺体をきれいにする
8_e
image credit:Barcroft Media

式の間に親族の遺体と共にポーズをとる親戚たち
9_e
image credit:Barcroft Media

親族の遺体をチェックする人
10_e
image credit:Barcroft Media

死後7年間経つ遺体をきれいにする親族たち
11_e
image credit:Barcroft Media

via:mirror・translated D/ edited by parumo

▼あわせて読みたい
数百年もの長い間、完璧な状態を保っていたイタリア、ヴェンゾーネ村のミイラの謎


眠らない死者、シチリア島のミイラたち


64年間ミイラにされ遺族の知らせを待っていた、謎のセールスマンの話(アメリカ)※閲覧注意


世界最古のミイラが黒くドロドロに溶け出した。気象変動の影響か?(閲覧注意)


10のミイラに隠された驚愕の真実 (閲覧注意)


この記事が気に入ったら
いいね!しよう
カラパイアの最新記事をお届けします
この記事をシェア :    

Facebook

コメント

1

1.

  • 2016年09月25日 22:37
  • ID:OkS3HLNw0 #
2

2. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 22:46
  • ID:ueMNdUoY0 #

そういう風習もあるんだな
ちなみに、臭いとかはどうなんだろう?

3

3. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 22:47
  • ID:M1ze3S150 #

インドネシアも高温多湿だろうにどうやってきれいな状態を保つんだろう
このくらい面影が残るんなら年一度の親の世話くらいしたいなあ

4

4. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 22:48
  • ID:NYFD4QBQ0 #

結構きれいに形残ってるもんだなあ

5

5. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 22:50
  • ID:twSKgXbO0 #

写真がどれもゾンビ映画のワンシーンみたいだ

6

6. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 22:53
  • ID:tjoEy00C0 #

ミイラ化する気候なのも大きそう

7

7. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 22:55
  • ID:5852FVTZ0 #

腐ってブヨブヨにはならないのね?気候が違うから?

8

8. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:04
  • ID:s5PdeNjJ0 #

一般的に人の遺体が恐ろしいものと思われるのって、そのものがと言うより、周りの接し方によるんだなと思った。

9

9. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:06
  • ID:KvNYmfwy0 #

エジプトのバー・カー宗教観と同じ感じだな
ひょっとすると基礎的なものは世界共通であり
その基となるものが世界各地の風土や風習で
変わったのかもしれない

10

10. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:07
  • ID:vg99Tvh10 #

日本でも似たような風習あったような。
これと違って生前と同じように扱うんじゃなくて、埋めてからある程度腐った状態で掘り起こして肉をはがして頭蓋骨だけきれいに回収する作業。
確か琉球時代の沖縄の風習。
本州でももっと時間を経過させてから骨だけ回収というのも聞いたことある。

11

11. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:15
  • ID:vg99Tvh10 #

日本なんかは死に対するイメージがネガティヴだけど、乾燥してて死体がミイラになりやすい地域では割とポジティブな気がする。
この写真もご先祖様お帰り!みたいな明るさがあるし。
マヤ文明とかあの辺りも死後もミイラを生前と同じように扱ってて死に対する恐ろしいイメージってあまりなさそう。

12

12. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:21
  • ID:ZkoAFOER0 #

日に一回スコールが降るような熱帯雨林のインドネシアでこうもきれいなミイラができるものなのか
湿度100%気温30度以上がデフォルトの国なのに不思議

13

13. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:26
  • ID:RWhrl09S0 #

後ろで子どもたちが鼻塞いでるな、、、
やっぱ臭いはあるんだろうな。

やっぱちょっと怖かった。

14

14. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:28
  • ID:hgFxfaMy0 #

見た目は奇妙だけど家族思いでほっこりする

15

15. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:34
  • ID:g9FdGGQi0 #

※10
八丈島の方には土葬後数年してから掘り起こし、骨を親族が洗った後火葬して再度埋葬する風習があるそうで改葬って言ったかな
沖縄にも似た洗骨って風習があるとか

16

16. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:34
  • ID:skrXKQ0e0 #

これって死後何年までやるとか決まってるんだろか
死者はどんどん増えるからそのうち対処しきれなくなるんじゃないか?

17

17. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:36
  • ID:L4hFxjL30 #

一年経ったら骨になるのかと思ってたけど、意外だね。

18

18. ワニさん

  • 2016年09月25日 23:36
  • ID:YbN3aJVf0 #

 琉球にそんな風習あったものワニやら先祖代々何百何千年
薩摩動乱期南部本家から中部のこの集落に一族で移り住んでる豪族末裔ワニが
大腸癌68で逝ったオヤジで戦前の古いでかい墓(ワニ家曾祖父は墓創り棟梁)
に8代ぐらいの壺眠ってるワニが掘り出すとか聞いたことないワニ

19

19. 匿名処理班

  • 2016年09月25日 23:56
  • ID:cOPo1VB.0 #

保存技術が凄い!
生前愛されてたんだなぁって伝わってくるね
こう言う個性的な風習は、素朴なまま残って欲しい

お名前
スポンサードリンク
記事検索
月別アーカイブ
スマートフォン版
スマートフォン版QRコード
「カラパイア」で検索!!
スポンサードリンク
おすすめリンク集