少女「爆笑と絶望の反転装置？」僕「そうだよ」

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1: 名無しさん＠おーぷん 2016/08/25(木)06:23:34 ID:gHl

僕がこの本屋さんで働き始めてからもうすぐ1年がたつ。

思えばあの日、この店で働いていた女の子にあこがれていた。

黒いまっすぐな髪と、大きな胸と、かわいい顔。

そしてあの甘い声。

僕は毎晩あの子のことを考えていた。

ある日、僕は勇気を出してその女の子に話しかけた。

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6: 名無しさん＠おーぷん 2016/08/25(木)06:33:00 ID:gHl

僕はとりあえず、トイレを貸して欲しいと言った。

もちろん、話すための口実だ。

少女は笑顔でトイレを案内してくれた。

少女「でも、気を付けてくださいね」

僕は特に尿意はなかったが、行かないと不自然なのでトイレに入った。

そしてトイレで見知らぬ男から突然声をかけられた。

男「殺されたくなければ言うことを聞け」

9: 名無しさん＠おーぷん 2016/08/25(木)06:40:25 ID:gHl

僕は驚きのあまりこう答えていた。

僕「ポディマハッタヤさんはきこりです」

男はその言葉に一瞬たじろいだ。

その隙に僕は右ストレートをくらわせ、レジへ直行した。

僕は女の子に不審な男について尋ねた。

女の子はすました顔でこう言う。

女の子「すみません、あれ、店長なんです」

俺が拍子抜けしていると、後ろからさっきの男が近づいてきた。

店長「やぁ。さっきは驚かしてすまなかったね」

俺は右ストレートについて謝罪して、こう付け加えた。

「毛生え薬ってどこで売ってるんですか？」

10: 名無しさん＠おーぷん 2016/08/25(木)06:43:21 ID:gHl

店長は絶望的なハゲだったのだ。

こうして僕と女の子と店長は仲良くなった。

その後も一緒にご飯を食べに行ったり、カラオケに行ったりした。

ある日、店長が僕にこう持ち掛けてきた。

店長「よかったら、一緒に働かないか？」

僕は迷ったが、すぐさまこう答えた。

「僕はどんな絶望も乗り越えてきたつもりだけど、今のあなたの発言によってもたらされる不快感にだけは打ち勝つことができないでしょうね」

11: 名無しさん＠おーぷん 2016/08/25(木)06:46:45 ID:gHl

こうして僕はお店で働くことになった。

朝の7時から夜の7時まで、働きっぱなしだ。

それでも女の子の顔が見られるだけで僕は幸せだった。

女の子「ちょっと！どこ触ってんのよ！この変態！」

女の子は見かけによらずガードが甘かったので、僕はやりたいようにやった。

女の子「いらっしゃいませ！」

ある日、見るからに平井堅みたいな客がレジにやってきた。

俺は思わずこう話しかけていた。

「やぁ！俺、サトシ！モンスターボールで、ポケモンゲットだぜ！」

12: 名無しさん＠おーぷん 2016/08/25(木)06:49:07 ID:gHl

男はスマートフォンを取り出し、手持ちのポケモンを見せてくれる。

僕「トレーナーレベル４０？」

平井堅「ああ、君はまだまだなようだね」

僕「平井さんにはかなわないっすよ～！」

平井堅「わたしはすでに4万円課金している。無職だから歩き放題だ」

平井は誇らしげに言った。

僕はスマートフォンを平井にかざし、ハイパーボールで捕まえた。

「やったー！平井堅をつかまえた！」

13: 名無しさん＠おーぷん 2016/08/25(木)06:51:21 ID:gHl

そんなこんなで、僕たちは飲み友達になり、1か月に1回のペースで会うようになった。

店長「そういえばスレタイのことすっかり忘れてた」

女の子「いいのよ。わたしたちは、ただ生きてさえいれば。」

平井「ヴィヨンの妻か。素敵なお話だ」

こうしてかの有名な本屋「ヴィレッジヴァンガード」が生まれたのである。

俺「ピーシーズ・オブ・ア・ドリーム」

おわり

17: 名無しさん＠おーぷん 2016/08/25(木)06:53:24 ID:WTi

乙

18: 名無しさん＠おーぷん 2016/08/25(木)07:05:09 ID:OBD

独特なテンポ感が好き