仏Parrot社のレジャー用ドローン『Parrot Disco (パロット ディスコ)』の国内発売が発表された。10月の発売にさきがけ、9月27日に千葉のゴルフ場を貸し切って開催された体験会に参加してきたので、まずは続きから動画をご覧いただきたい。
最高速度80km/hで45分の飛行が可能な固定翼タイプのドローン!
Parrot Discoは固定翼タイプとしては小型のドロ-ン(58cm×115cm)で、発泡ポリプロピレンとカーボンチューブでつくられた機体の重量は750gとかなり軽量。大型のブラシレスモーターをLipoバッテリーで駆動し、最高時速80km/hで最大45分間の飛行が可能。▲機体後部に取り付けられた折りたたみ式のプロペラで推進力を得る。
また、離着陸はボタンひとつを押すだけの半自動で行なえ、同梱されるヘッドマウントゴーグル「Parrot Cockpitglasses」によりFPV(一人称視点)での飛行も可能(要飛行申請)。
Parrot社バイスプレジデントのChris Roberts氏曰く、「初めてParrot Discoを操縦した時は、まるで鳥になって空を飛んでいるかのような飛行体験に感動し、それが簡単手軽に実現できることに驚きを感じた」という。
▲Parrot社のJPAC地区担当バイスプレジデントChris Roberts氏は、Parrot DiscoでのFPV体験を鳥になったようだったと語った。
各種センサーを駆使した操縦アシスト機能
操縦は新たに設計された付属のコントローラー「Skycontroller 2」で行なう。ゲームコントローラーのようなデザインは、RCコントローラーの垣根を無くすことを目指したとのこと。▲中央にスマートフォンをセットして、機体からの映像を受信することも可能。
操作はラジコン飛行機などと同様に2本のスティックで行なうのだが、操縦アシスト機能が秀逸。機体に取り付けられたピトー管や各種センサー(加速時計・ジャイロスコープ・磁力計・高度計など)から得たデータをもとに操縦アシストが入り、旋回時などに機体が失速した際には、自動でスロットルが入り高度を保つ。ラジコン飛行機の操縦はほぼはじめての筆者も、まるでゲームやフライトシミュレーターのように簡単に飛ばせることに驚いた。
また安全面では、リターンホーム機能とジオフェンス機能を搭載。GPSの位置情報をもとに、通信可能範囲を超えそうな時や、事前に設定した飛行範囲を超えそうな時には、自動的に離陸地点の上空まで帰還し、操縦者の上空で旋回する。
▲機体とコントローラーの接続はWi-Fiだが、見通しの良い場所であれば最大約2km届くという。
離着陸はボタンひとつ、半自動で行なえる!
離陸はコントローラー中央の離陸ボタンを押して、プロペラが回転した後にフリスビーのように投げ上げることで、自動的に上昇し飛行する。コントローラーを触らない場合は高度50mまで上昇した後に、操縦者のところまで戻り上空を旋回し待機モードに移行するとのこと。ラジコン飛行機では最も難しいとされる着陸は、約10m以下の高度で着陸ボタンを押すだけで行なえる。インストラクターによれば、安定した着陸には80~100mの距離が必要で、向かい風に向かっての着陸がオススメとのこと。
簡単手軽にFPVフライトを体験可能に
同梱されるヘッドマウントプレイ「ParrotCockpitglasses」にスマートフォンをセットすることで、機体前部に取り付けられた1400万画素フルHDカメラで撮影した空撮映像を、ライブで視聴することが可能になる。▲専用アプリ「FreeFligrt Pro」をインストールしたスマートフォンを、アダプターに入れ側面からセット。
筆者もParrotCockpitglassesを装着して、FPV視点を体験したのだが、空撮映像の他に、速度・高度・機体角度やWi-Fiの接続状態など各種パラメーターも表示される画面は、まるでゲーム画面をみているかのよう。機体を急旋回や急降下させると思わず身体が傾いてしまうような、VR体験が出来るほどの臨場感があった。
気になる価格だが、「Parrot Disco」と「Skycontroller 2」と「Cockpitglasses」がワンパッケージになったセットで18万円(税別)で、発売時期は10月中を予定しているとのこと。この新ジャンルのドローンの登場は、今後の日本のドローンシーンにどんな影響を与えるのだろうか?