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http://japanese.engadget.com/2016/09/30/150-gps-3g-felica-180/


150円から乗れるドコモの「赤チャリ」利用ガイド。FeliCa対応の電動アシスト自転車レンタルが都内180拠点に拡大 - Engadget Japanese


ドコモ・バイクシェアの電動アシスト自転車レンタルが10月から新宿区でも始まります。すでに提供中の千代田区・中央区・江東区・港区とあわせて、180か所以上の拠点で24時間どこでも借りて返せるようになりました。

ドコモのバイクシェアリングは、リモート管理用に3Gデータ通信モジュールやGPSを内蔵し、FeliCaで解錠できる電動アシスト自転車のレンタルサービス。

新宿区民や通勤通学組はもちろん、秋葉原で見かけて気になっていたかた、東京クローリングに電動アシスト自転車があれば便利かもという方向けに、使い方や料金ガイド、都内全ポートマップをお届けします。



ドコモ網の通信モジュール内蔵でリモート管理


ドコモの自転車レンタルは各自治体を実施主体として、ドコモ・バイクシェアが運営を担当するサービス。

特徴は電動アシスト自転車にデータ通信モジュールやGPSを内蔵して、一元的なリモート管理を可能にしたこと。公共施設や商業施設に設置された専用の自転車置き場(ポート)から原則24時間いつでも利用でき、好きなポートに返せます。(一部、施設の閉鎖時間などで24時間使えない場合もあります)。

最初に利用したポートに戻る必要がなく、乗って移動した先にもポートがあれば片道で「乗り捨て」(返却)できるのも利点のひとつ。観光や買い物はもちろん、行きは自転車で、帰りは「今日自転車だから......」と気にすることなく別ルートで帰れます。

広域実験で都内五区180か所以上が乗り入れ利用可能に




ドコモ・バイクシェアは従来から都内を含め国内各地で自転車シェアリングサービスを自治体向けに提供してきましたが、都内では2016年2月より、千代田区・中央区・港区・江東区それぞれが実施してきたサービスを相互乗り入れする広域実験を開始しました。

10月から新宿区が加わることで、ユーザーはひとつの区で一度会員登録すれば、5区180か所のどこでも区を跨いで利用・返却ができます。

利用料金は一回150円/30分から。後述する「月額会員」(最初の30分は何度でも無料)の場合、同じ月額料金のまま5区でサービスを受けられます

月額会員でも30分を超えれば延長料金がかかるものの、ポート間を30分以内に移動して返却すれば、サービス圏内を追加費用なしで移動し続けることも可能。

その気になれば西新宿から青山・六本木、品川・お台場・銀座、神田・御茶ノ水・秋葉原と、広い範囲で気ままに電動アシスト自転車を乗り降りできます。

料金プランはシンプル



料金プランはこんな感じ。

ドコモのサービスの料金プランといっても携帯電話のように複雑ではなく、乗った分だけ時間課金の一回会員、繰り返し載るなら得な月額会員、一日フルに専有する一日パスの3種類だけのシンプルな体型です。

一回会員最初の30分150円、延長は30分につき100円。坂の多い東京でも、電動アシスト自転車ならば30分以内に相当の距離を比較的楽に移動できます。

しかし自転車のおかげでいつもは気づかない街の魅力を発見してしまった場合、ポート以外の場所に駐輪したまま楽しんでいると、利用中なので当然ながら30分100円で利用料金がかかり続けます

多少の料金を気にせず便利な場所に停めるか、最寄りのポートに駐輪してそこから徒歩にするかは考えどころです。


月額会員は月に2000円を支払うと、乗り始めの30分だけ何度でも無料になるプラン。延長料金は30分100円で必要になります。

2000円払っても最初の30分しか無料にならないのではあまりお得感がない気もしますが、逆に30分以内に返却すれば毎日なんど使っても月に2000円。

通勤通学などで片道30分以内ならば、都内の高い自転車駐輪料金を支払ったり盗難に怯えることなく、常に充電済みの電動アシスト自転車を使えるメリットもあります。

(「常に充電済み」かどうかは、利用前にハンドル左側のコントローラで電源をONにして残量表示を確認しましょう。かなりの頻度でスタッフが巡回しメンテナンスやバッテリー交換をしているとはいえ、バッテリー切れ直前で返却された自転車にうっかり乗ってしまうと、軽快なアシスト車が道中で急にただの重い自転車になります)

一日パスは1500円で当日の夜23時59分まで専有できるプラン。一回利用でも最初は30分150円、延長が30分100円のため、よほど乗らない限りは1500円まで届きません。しかし逆に5分の利用でも150円、延長でなく返却してまた借りれば150円から。

ポートのない場所に長時間駐輪することが分かっている場合、ポートを気にせず頻繁に乗り降りする場合などは、一日パスのほうが心の平穏が得られます。

FeliCaタッチでかんたん利用





サドル後ろのコントロールパネルはFeliCaに対応するため、あらかじめ登録した交通系ICカードやおサイフ対応の携帯電話などをタッチしてアンロックできます。

ただし、FeliCaはあくまで会員登録の認証用のみで、自転車からの直接決済には非対応。事前登録なしで、SuicaやPASMOでいきなり払うことはできません

将来的にはぜひ、面倒なID / Pass設定や個人情報の入力、クレジットカードの登録なしに、いきなりチャリンと使えるようになってほしいところです。(一日パスのみ、数カ所の有人窓口で現金購入できます)

オンライン登録のしかた

利用にはメールが届く端末が必要です。メールは解錠パスコード受信のため。SuicaやPASMOなどで解錠する場合はパスコード不要ですが、返却手続きの完了などは通知メールを確認するようドコモは求めています。

支払い方法はクレジットカードかドコモケータイ払いを選択する仕組み。

1500円の一日パスのみ、都内数カ所の有人受付窓口で現金払いか、無人受付機で交通系ICカード払いができます。

会員登録ページはこちら(ドコモバイクシェア)

都内5区ポートマップ。Googleマップに追加が便利



10月からの新宿区内ポートも含めた広域ポートマップはこちら。

サービス開始が早かった千代田区(ちよくる)などは比較的密にポートが分布していますが、拡大してみると、サービス圏内の地域でも空白地帯が見つかることもあります。

一日パス以外は専有する時間に応じて料金がかかるため、ポートからポートへの利用を前提に、降りたら徒歩や他の交通機関利用が基本的な使い方です。

このため、移動先のポートの有無を把握しておかないと、料金がかさむ上に返却もできず困ることになります。

千代田区でいえば北端は末広町の練成公園ポートを超えて上野方面へ、東端の和泉公園(または美倉橋北児童遊園)を超えて浅草橋方面を進んでしまえば、来た方向に戻るしかありません(南に進めば中央区の産業会館(東日本橋)~全ポート東端の江東区役所ポートがありますが)。

港区の場合、品川には港南側に駅から比較的近いこうなん星の公園ポート(ソニーやコクヨに行く途中の公園)がありますが、駅より西の高輪側にはポートなし。南端の港南公園ポートから南側にもありません。こうした提供エリアの端から外に出る方向の使い方では、戻るまでの料金が必要です。

港区の西の果ては、青山通りから少し南に入った区民施設「青南いきいきプラザ」ポートまたは北青山の「GLOCAL CAFE」。渋谷区はドコモ運営の自転車シェアリングを実施していないため、表参道や渋谷方面にポートはありません。(とはいえ、港区内でももっと渋谷寄りか、せめて青山通り沿いにポートがあってもバチは当たらないと思います)。

新宿区はまず13か所からのスタート。年度内に20か所まで、来年度も順次増やす予定。南新宿がまったく含まれていませんが、これも渋谷区が参加していないため。(新宿駅の南側、甲州街道より南は渋谷区)。



実際に乗ってみた注意点、利用のコツ

自転車はポピュラーなブリヂストン製アシストサイクルをベースとしていますが、独自の管理システムを採用することなどから、利用にはいくつか留意すべき点があります。


・ポートマップを把握すること。利用開始からポートに返却するまでの時間で課金されるため、片道利用するなら、目的地付近にポートがあるかチェックが必要です。

5区すべてのポート位置が分かる広域実験ポートマップを開いて、Googleマップのマイプレイス(マイマップ)から選択すれば、スマホのGoogleマップアプリで現在地付近のポートをすぐに把握できます。


返却完了を確認すること。返却するときは、ポート内で施錠してエンターを押せば「返却」の表示が出ます。

しかしポート外で施錠すると一時駐輪扱いになり、返却のつもりでエンターを押してもポート外警告がでるだけで(課金継続)になります。

ポートには微弱電波の発信装置があり、車載システムが検知してポート内駐輪かポート外かを判定する仕組み。ラックに載せたかどうかで判定しているわけではありません。ポート内の場合はコンパネのインジケータが緑になり、外の場合は赤で返却できていないことを伝えます。

この判定が曲者で、ポート内のラックに固定しているのにポート内と判定されない場合、時間がかかる場合があります。30分単位のギリギリで返却するつもりが検出に数分かかり、超過して100円余計に課金されることも。

100円ならばともかく、返却のつもりが一時駐輪のまま立ち去ってしまった場合、システム的にはずっと利用中になり課金が続きます。

ただしこの場合もドコモ側で把握はできるらしく、利用が不自然に長い場合、登録した電話番号にオペーレータから確認の電話がかかってきます。実際にこの状況になった際には、説明すれば課金はキャンセルになりました。


乗る前に充電残量を確認すること

電動アシストのバッテリーはユーザーが充電を意識する必要はなく、メンテナンススタッフが巡回して交換してくれます。しかしポートにはバッテリー交換前の車体も並んでいる可能性があるため、乗る前にハンドル左の操作パネルで電源をONにして、移動可能な距離表示を確認しましょう。


・メンテ中や他者利用中かも確認

メンテナンス上の理由で利用不可の車体、返却に失敗したのかポートに一時駐輪している車体(「他者利用中」)も並んでいる可能性があります。カゴに荷物を載せたりサドルを調節していざ出発のタイミングで利用できないと心理的ダメージが大きいため、まずはピッとして稼働中の車体か確認しましょう。

・ポートがあっても自転車がない場合も

出勤時間帯の駅前ポートなど、一時的に自転車が出払ってしまうこともあります。今のところ、リモートで特定ポートに自転車があるか確認したり、予約することはできません。ポートの規模は数十台の大きなものからごく小さいものまであるため(ラック2台分のことも)、借りられないこともあります。

・とにかく安全に

最後に、これはレンタサイクルに限った話ではありませんが、自転車はそもそも便利で危険な道具ということを改めて意識して、くれぐれも安全運転に努めてくださるようお願いします。

不慣れな道や都心の交通量はもちろん、自分の脚力以上のパワーが出る電動アシスト自転車では戸惑いがあるかもしれません。自転車に乗り慣れている人でも、普段の自転車とはサイズもバランスもペダルの感覚も違うレンタサイクルでは注意が必要です。

今後の展望




サービスを運営するドコモ・バイクシェアでは将来の事業展望として「公共交通と連携を図りながら、お客様一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、自転車に留まらず様々なモビリティのシェアリング基盤を展開」することを掲げています。


(ブリヂストンの発表資料より。導入予定の折りたたみタイプ)


具体的な取り組みとしては、現行のバイクシェア事業に電動アシスト自転車BIKKEを提供するブリヂストンと共同で、バイクシェアシステムを融合した自転車の開発を発表済みです。

今後は2017年までに両輪駆動方式デュアルドライブ採用の電動アシスト車を導入し、2017年後半からは折り畳みタイプの導入を予定。さらに「IoTを活用したガジェット」(自転車付属品・関連用品)の開発も掲げています。


現在の事業は自転車レンタルですが、高齢者など自転車は難しい層への拡大、自転車の通行には適さない地形や場所への拡大も含め、今後急速に発展するであろうパーソナルモビリティの採用など、ドコモには誰もが自由に移動できる都市インフラの実現に期待したいものです。
150円から乗れるドコモの「赤チャリ」利用ガイド。FeliCa対応の電動アシスト自転車レンタルが都内180拠点に拡大
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