ESAの彗星探査機ロゼッタ(Rosetta)が、最後の任務となった67Pチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星へのハードランディングを達成、彗星を追いかけ続けた12年半、およそ60億kmの旅を終えました。
ロゼッタは彗星への接近中も安住の地となる彗星の画像を次々と地球へ送り続けました。最後の1枚は彗星から51mの高さで撮影したもので、あまりの近さにフォーカスが合いませんでした。また最後の1枚を撮影する頃には、地表付近のガスの分析データも地球へと送り届けました。
From #67P with love: a last image, taken 51 metres before #CometLanding #MissionComplete https://t.co/yiSnxDrnba pic.twitter.com/MNuz622tNJ
— ESA Rosetta Mission (@ESA_Rosetta) 2016年9月30日
そして、日本時間9月30日の午後7時40分ごろ、ロゼッタは相棒のフィラエが眠るのと同じ小さな彗星の彗星の上に降り立ちました。ハードランディングとはいえフィラエのときのようにバウンドしてしまうのを避けるためか、接近速度は秒速1m弱に設定されました。実質的には着陸といったほうが良いのかもしれません。
ESAは、ドイツ航空宇宙センター(DLR)の管制室スクリーンからロゼッタのシグナルが消滅したのを確認し、ミッションの終了を宣言。大きな拍手と歓声で12年半の長いミッション完了を祝いました。
なお、ESAのロゼッタ公式ツイッターアカウントは、世界各国の言葉でロゼッタの任務完了をツイートしました。そのツイートに添付されたイラスト群は、ロゼッタとフィラエが地球を飛び出してからの12年半を連ねたものとなっています。
任務達成 #CometLanding pic.twitter.com/o1pB5Px4iM
— ESA Rosetta Mission (@ESA_Rosetta) 2016年9月30日