9376378アフガニスタンの首都カブールに戦乱で失われたバス路線を復活させようと、日本政府が12年前、115台の新車のバスを贈った。だが今、大半が野ざらしになっている。



カブール南部の国営バス公社の車両修理場。雑草が生えた裏手の空き地に、約80台の大型バスが無造作に並ぶ。塗装がはがれ、フロントガラスが割れたり、タイヤがパンクしたり。どの車体にも日の丸のマークが付いている。

「3年ほどたった頃から1台また1台と走れないバスが出始め、今も走っているのは15台だけだ」と、バス公社の運行部長グル・ムハマドさん(55)は話す。


アフガニスタンで野ざらしにされたバス


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最大の問題は、エンジンのスペアパーツの調達だった。砂ぼこりが多い土地柄なうえ、当時は燃料の品質が悪く、エンジンは頻繁にトラブルを起こした。

中古部品市場が充実した他の車種とは違い、アフガンに初めて導入された日本の大型バスの交換部品は国内で手に入らなかった。

公共バスが抱える構造的な問題も。バスが運行トラブルにさいなまれる隙を突くように、中古ワゴン車を使った民間バスや闇タクシーが次々に参入。渋滞がひどくなり、小回りが利かない大型バスを敬遠する利用者も出始めた。

(source: 朝日新聞デジタル - 日本供与のバス80台、アフガンで野ざらし その理由は

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