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「香りをエンタメに昇華したい」ソニー、5種類の香りを持ち運べる携帯型アロマディフューザーAROMASTICを正式販売 - Engadget Japanese


ソニーが、5種類の香りを持ち運べるカートリッジ式のパーソナルアロマディフューザーのAROMATICを10月5日より発売開始しました。

AROMASTICは、電子ペーパー腕時計 Fes Watchなどを産み出したソニーの新規事業創出プログラムの第3回オーディションを突破して生まれた製品。ソニーが運営するクラウドファンディングサイト「First Flight」で実施したクラウドファンディングで、981人の支援者、11,155,500円の資金を獲得しての正式販売です。

発売を記念して開催されたプレス向け発表会では、「香りを持ち運んで気分を楽しむ」新しいライフスタイルの創出と、映像、音楽、ゲームをエンタメとして届けてきたソニーの次の挑戦として「香りをエンタメに昇華したい」といった意気込みも語られました。

AROMASTIC

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61 枚


ソニー独自の技術をカートリッジに採用

AROMASTIC は、5 種類の香りを好きなタイミングで個人で楽しむための製品。例えば、朝起きたときや、大事なプレゼンの前、電車のなかなどのシーンで気持ちを切り替えたり、気持ちを落ち着かせるときに香りを嗅ぎます。プレス向け発表会では、プレゼンをしていた新規事業創出部 OE事業室の藤田氏が、プレゼン中に何度かAROMASTICで使用して緊張をほぐしていました。




▲トークショーで登壇したソニーコンピュータサイエンス研究所 上級研究員の茂木氏が使用する様子

香りに関しては、英国の老舗オーガニックコスメブランドのニールズヤード レメディーズのアロマセラピストが監修した天然植物由来のエッセンシャルオイルを採用。専用のカートリッジに5種類の香りが入っており、for Basic、for Beauty、for Businessの3種類のラインナップが用意されています。


▲専用カートリッジ for Basicの香りの種類


▲専用カートリッジは約2.5cmと小さい

AROMASTIC は、熱を使わず空気で香らせます。これは、熱を使うと科学的物質である香りの変質がおきかねないため。「本当に周囲の人に香りが届かないのか?」は、誰もが気になるところだと思いますが、熱を使わず気体放散方式(ドライエアー方式)を採用して瞬時に香りかを噴出させるため、周囲には広がらないそうです。実際に隣にいる人にAROMASTICを使ってもらいましたが、記者には香りは届きませんでした(個人差があります)。



また、カートリッジにはマイクロ流路技術を応用したソニー独自の「Scentents」というテクノロジーも採用されています。これは、小さなカートリッジの中に複数の香りを混ざらずに保持し、使うたびにフレッシュに芳香させる技術。この技術を使用したカートリッジを通常の製造方法で製造するのは不可能らしく、ソニーでは独自の3Dプリンターを開発し、3Dプリンターを量産機として工場で使っているそうです。香りを持ち運ぶ製品と聞くと、ハードウェアやテクノロジーと関係あるようには思いにくいですが、しっかりと最先端技術が使われた製品でした。

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AROMASTICの価格は、本体(ホワイト、ブラック)が8,980円。5種類の香りが入った専用カートリッジは、for Basicが2,280円、 for Beautyとfor Businessが2,780円です。また、10月21日よりカラーバリエーションを増やすシリコンジャケット(ブルー、ピンク、ベージュの3色)が1,480円で発売されます。なお、シリコンジャケットは本体にかぶせる形式のため、本体が多少大きくなります。

充電はマイクロUSB経由でおこない、2時間の充電で約一ヶ月間使用できます。カートリッジの香り持続期間は、1日10秒10回の使用頻度で約2~4週間。期間に幅があるのは、香りの感じ方は個人差が大きいため。本体の大きさは、約25mm x 86mmで、重量は約33g。

取扱店舗は、ニールスヤード表参道本店や、渋谷ヒカリエ ShinQs 1F、銀座ソニービル。「First Flight」のECサイトでも購入できます。

香りを楽曲のように展開していきたい



発表会では、ソニーコンピュータサイエンス研究所 上級研究員の茂木氏と、ニールズヤード レメディーズ 代表取締役 梶原氏を交え、MCの質問に答えていく形のトークショーも開催されました。



トークショーの中で梶原氏は、

「香りを持ち運ぶのは我々の業界では難しかった。オーガニックやナチュラルな香りは、消えること、揮発することもあり、不可能と言われていた。熱を加えず香りの組成を変えないで運べるのは世界にもないこと。そういう意味でイノベーション。こういったものを皆が持って歩く時代がくるのでは」

とAROMASTICの可能性に期待に胸を膨らませていました。



茂木氏は、

「香りは、良いにおいでもすぐに慣れてしまうもの。香りは出会ったとき、イニシャルインパクトが一番効果的であり、そこを純粋に取りだしたところが優れている」

と語り、AROMASTICを「香りのいいとこ取り」と評しました。



藤田氏は今後の展開について、

「AROMASTICは、香りがメインコンテンツ。5種類の香りが入ったカートリッジは、音楽でいうところのアルバムみたいなもの。季節ものや、贈りもの、アーティストのコラボレーションなどを行って、香りを楽曲のように展開したい」

と話しました。
「香りをエンタメに昇華したい」ソニー、5種類の香りを持ち運べる携帯型アロマディフューザーAROMASTICを正式販売
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