C.C.「そろそろコタツを出そう」ルルーシュ「まだ早い」
- 2016年10月14日 23:40
- SS、コードギアス 反逆のルルーシュ
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ルルーシュ「いや、時期尚早だ」
C.C.「そんなことはない。朝晩はかなり冷え込むようになってきた」
ルルーシュ「朝晩だけ、だろう?」
C.C.「ルルーシュ、まさかお前がそこまで分からず屋だとは思わなかった」
ルルーシュ「俺もお前がそこまで浅慮だとは思わなかったぞ、C.C.」
ルルーシュ「ほう?これは驚きだ。思慮深い奴が、よもや10月にコタツを出そうなどとほざくとはな」
C.C.「ふっ。ルルーシュ、お前は勘違いをしているぞ」
ルルーシュ「……なに?」
C.C.「私がコタツを出そうと提案したのは、何も私利私欲を満たす為ではない、ということだ」
ルルーシュ「なんだと?」
ルルーシュ「何を馬鹿な。この俺が読み間違えるなど、ありえない」
C.C.「やれやれ。頭でっかちの童貞坊やはこれだから……」
ルルーシュ「随分な物言いじゃないか。そこまで大口を叩くならば、それ相応の理由とやらがあるんだろうな?」
C.C.「ああ、聞きたいか?」
ルルーシュ「ふん。言ってみろ」
ルルーシュ「ああ。それがどうした?」
C.C.「朝晩が冷え込むことで……お前が風邪でも引かないか心配なんだ」
ルルーシュ「俺が……風邪を?」
C.C.「そう、私はお前が風邪を引かないか心配でたまらない。だから、少し早くてもコタツを出すべきだと、そう提案をしたんだよ」
ルルーシュ「C.C.…お前……」
ルルーシュ「確かに、言葉にならないな。……お前のあまりの馬鹿さ加減に、な」
C.C.「……へ?」
ルルーシュ「フハハッ!まったく、何を言うかと思えば…俺が風邪を引かないか心配、だと?寝言は寝て言えっ!C.C.!!」
C.C.「な、何故だ!?お前は最近、朝起きると寒そうにしていただろう!?私はそんなお前が見てられなくて……」
ルルーシュ「確かに俺はここのところ非常に寒い思いをして寝起きしている。……それは事実だ」
ルルーシュ「しかし!それは全て……お前のせいなんだよ、C.C.」
C.C.「わ、私の…せい?」
ルルーシュ「ああ、そうだとも。自分の胸に手を置いて、よく思い返してみろ」
C.C.「……駄目だ。私の胸の柔らかさしか伝わってこない」
ルルーシュ「ふむ。どれどれ?」スッ
C.C.「こ、こらっ!なに自然に胸を触ろうとしているんだお前はっ!?」バシッ
C.C.「がっつき過ぎだ、ルルーシュ。……それより、私のせいとはどういうことなんだ?」
ルルーシュ「どうもこうもない。お前の寝相が悪すぎるんだよ」
C.C.「私の……寝相?」
ルルーシュ「ああ、そうだ」
C.C.「ふっ。そんな訳ないだろう?騙されないぞルルーシュ!!なにせ、私は寝相がとても良い。寝る前と寝た後で、少しも動いた形跡がないほどにな」
C.C.「それまでの、過程?」
ルルーシュ「ああ。お前は寝入るとまず、左右に寝返りを繰り返す」
C.C.「ね、寝返りなんて、誰でもするだろう…?」
ルルーシュ「お前の場合は頻度が多すぎるんだよ。そして何度も寝返りを繰り返したお前は、活動可能範囲を把握し、ベッドの上を縦横無尽に転がり回る」
C.C.「そ、そんな馬鹿な……冗談だろう?」
C.C.「ありとあらゆる物、だと?」
ルルーシュ「ああ。枕も布団も……そして、隣に寝ている俺のことも、な」
C.C.「し、信じられない……」
ルルーシュ「しかし、それが真実だ。お前に追い落とされた俺はその衝撃で目を覚まし、しばし悶絶したのち、枕や布団を拾い、それを元に戻し、再び眠ろうと努力する。だが……」
C.C.「だが?」
ルルーシュ「すぐにまた追い落とされる。お前の手によってな」
ルルーシュ「そう思ってソファーで寝ることにした俺は、また衝撃で目を覚ました。一体何事かと視線を巡らせると、ソファーの上にはお前が寝ていた」
C.C.「ま、まさか。……きっと偶然だろう?」
ルルーシュ「その後、再びベッドに戻った俺は三度衝撃で目覚めることとなる。もちろん、ベッドの上にはお前がいた」
C.C.「そ、そんな……」
ルルーシュ「俺だって信じたくない。もしかしたらコイツは起きていて、俺に嫌がらせをしているのだろうかと思い、覗き込むと、そこには幸せそうな寝顔があるだけだった。
その寝顔を見ると、起こすのが可哀想になり、仕方なく俺は朝までお前の寝相と格闘する羽目になるというわけだ」
C.C.「……それは気の毒だった。遺憾の意を表明しておこう。……しかし、その話が朝晩の冷え込みとどう関係してくるんだ?」
C.C.「なるほどな。しかしルルーシュ、その問題の解決策は、存外簡単なことだと思うぞ?」
ルルーシュ「ほう?では、その簡単な解決策とやらを聞かせて貰おうじゃないか」
C.C.「そんなに勿体ぶるつもりはない。ただ単に、ベッドの上を縦横無尽に転がる私を、ぎゅっと優しく抱きしめてやればいいだけだ」
ルルーシュ「それで、止まると?」
C.C.「ああ。お前の話を聞く限り、寝ている私はお前を探してベッドを転がっているようだ。その証拠に、お前がソファーに移動した際について来ただろう?」
C.C.「迷惑と言いながら、朝には寸分違わぬ位置にちゃんと私を寝かしつけてくれる辺り、満更でもないのだろう?」
ルルーシュ「自分の都合の良いように解釈するな。……わかった。これからはお前の案を採用しよう」
C.C.「ふふっ。素直じゃないな」
ルルーシュ「黙れ。……ところで、この案件が解決しなことで、ますますコタツを出す必要性がなくなった訳だが?」
C.C.「そ、そんなことはないっ!!懸案事項がなくなった今こそ、コタツの重要性が……」
ルルーシュ「ない」
C.C.「ルルーシュ!?」
C.C.「す、素直に…?」
ルルーシュ「ああ。コタツの必要性の根拠を俺に押し付けるのはやめて、自分がぬくぬくしたいからコタツを出して下さいと、素直に頭を下げろ」
C.C.「……そんな屈辱、この私が受け入れるとでも?」
ルルーシュ「なら、この話はなしだ」
C.C.「ルルーシュ!?お願いっ!!お願いだからコタツ出してよぉっ!!!!」
C.C.「……悪魔め」
ルルーシュ「魔女のお前には言われたくないな。では、俺はコタツを持ってくる。大人しく待ってるんだぞ?」
C.C.「……子供扱いするな」
ルルーシュ「まったく、そのプライドだけは見上げたものだ」
C.C.「……いいから、さっさと行け」
ルルーシュ「ああ、わかったよ」
バタンッ
ガチャッ
ルルーシュ「……誰がチョロいって?」
C.C.「!?」
ルルーシュ「フハハッ!チョロいのはお前だ!!C.C.!!」
C.C.「は、謀ったなルルーシュ!?」
ルルーシュ「はて、なんのことだぁ?俺はお前に言いそびれたことがあっただけだ」
C.C.「い、言いそびれたこと……?」
C.C.「な、なんで私がそんな面倒くさいこと……」
ルルーシュ「おやぁ?『きゃほーい!』と奇声を上げていたのはどこのどいつだったかな?」
C.C.「わかった!!わかったからそのことは忘れてくれっ!!」
ルルーシュ「フハッ!それはお前の働き次第だ。せいぜい俺を落胆させないことだなぁ。……それじゃあ、今度こそ、大人しく待っていろよ」
バタンッ
C.C.「……な、なんて奴だ。覚えていろよ、ルルーシュめ」プルプルプル
C.C.「ああ、待ちくたびれたぞ」ムスッ
ルルーシュ「辛抱のない奴め。ほら、そっちを持て」
C.C.「仕方ないな。約束は守ろう」ヒョイッ
ルルーシュ「そうしたら後はコタツ布団を敷いて……よし。そのままゆっくり天板を下ろせ」
C.C.「こうか?」ドサッ
ルルーシュ「ぐがぁっ!?ゆ、指が挟まった!!ゆっくり下ろせと言っただろう!?」
ルルー
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