太陽系にまたひとつ、準惑星と呼ばれるようになるかもしれない星「2014 UZ224」がみつかりました。地球からの距離は約140億kmと非常に遠く、太陽を1周する公転周期は約1100年とされます。2014と名前に付くのは実際の発見じたいが2014年だったためで、その後の存在確定プロセスに2年を要しました。
今回の発見は米国のフェルミ加速器研究所が開発し、2013年より本格的な観測を開始したDark Energy Suevey(DES)のDark Energy Camera(暗黒エネルギーカメラ:DECam)によるもの。DECamは毎週、宇宙のある範囲の画像を撮影し、宇宙が膨張し続ける原因とされる暗黒エネルギー、銀河や超新星のふるまいを調べます。
ミシガン大学のDavid Gerdes教授が率いる天文研究チームが、このDECamで2年にわたって太陽系について調べ、2014 UZ224の存在が確認できたとのこと。
Gerdes教授らは現在、2016年のはじめに存在の可能性が示された謎の"第9惑星"を発見しようと研究を続けています。DECamによる今回の経験をもとに太陽系外縁の観測をつづければ、いつか冥王星の後任を見つけ出せるかもしれないとしています。
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