任天堂は20日午後11時、これまで「NX(開発コード名)」と呼ばれてきた新型ゲームハード「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」を、その正式名称とともに映像公開しました。「全く新しいコンセプトのゲーム機」という謳い文句どおり、同社のニンテンドー3DSのように屋外に持ち歩ける携帯ゲーム機でもあり、コントローラーと本体を分離できるタブレット型でもあり、クレードルに挿して大型液晶テレビと接続できる据え置きゲーム機にもなる、3つの形態を「スイッチ」するハードとなっています。
初公開となる今回の映像は、単なる新ハードの発表以上の情報量が多く含まれています。一つには、ソフト供給媒体が以前からの噂通りカートリッジ(カセット方式)であること。飛行機に乗る前の青年が本体の上部にあるスロットに押し込んでいるシーンで確認できます。それに複数のニンテンドースイッチ本体を持ち寄ってバスケットボールのゲーム(おそらくNBA)をプレイしていることから、3DSと同じくローカル通信(近くの人と遊ぶ)に対応しているはず。一台のハードで2人がコントローラーの左右を分け合ってプレイするシーンもあり、追加機器なしで「ファミリー」で遊べる工夫が盛り込まれているようです。
さらに大きいのは、ゼルダ以外にニンテンドースイッチ用の新作ゲームがさらりと紹介されていること。発売半年以内に投入されると噂されていたマリオのほか、『マリオカート』や前述のNBA関連の新作など。ラストのゲーム大会会場で、マイスティックならぬマイニンテンドースイッチを持ち込んだプレイヤー達が挑む対戦ゲームが『スプラトゥーン』新作という、心憎いサプライズまで用意されています。
「コントローラー合体型タブレット」や「カートリッジ採用」など事前の予想が次々と裏付けられた形で、「PS3やXbox 360」を凌ぐ性能という観測も当たっている可能性もあります。据え置きハードとしては最先端とは言えないかもしれませんが、携帯ゲーム機と「スイッチ」する新しいコンセプトがどう市場に受け入れられるか注目でしょう。