セン……ホシイ……。
という声が聞こえてくるかはわかりませんが、世界には奇妙なマスクが多く存在し、世界各地の儀式や祭礼、また戦争時などで使われています。
それは何かの役になりきるためであったり、神・精霊・動物などを宿すためだったり、武力から身を守るためであったり……
様々な意味合いをもつ、世界の不思議なマスクをご紹介します。
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カピロテ(Capirote)―犯罪者の覆面
カピロテは、スペインのカトリック教徒が用いる、円錐形に尖った帽子、頭巾です。これをかぶった人々が、
復活祭の聖週間に、スペイン各地で行進します。
中世の欧州では、道化のトレードマークが円錐形の尖がり帽子であり、それが
愚鈍や不徳のイメージにつながっていました。
ここから、犯罪者を市中で引きまわして見せしめにする時には、
尖がり帽子をかぶせて罵倒する習わしがありました。
彼らは
腐った野菜を投げられるわ、
ツバを吐きかけられるわされたそうです。
まあ
車裂きの刑とかよりはマシか。
その後、キリストが復活するまで周りを許しながら受けた受難を、これをかぶった人々が偲ぶ行為に繋がりました。つまり、
受難者に倣って自らの罪を悔い改めるための活動ですね。
懺悔というか、自傷行為……いやまあ、人間には原罪ってもんがあるらしいですし。
なんにせよ、興味深い習わしです。
キリスト教教会各地で行われていますが、特に有名なのはスペイン・セビリヤ地方で行われる復活祭で、
100台以上のパソ(山車)が参加するそうです。この豪華な山車を担ぐ人たちが、全員黒帽子な風景がなんともいえない。
Credit: seasonal-events.com
長い耳は"愚か者"を表し、豚のような鼻のマスクは"汚れた者"を意味するそうです。Credit: corkscrew-balloon.comスコールド・ブライドル―口やかましい女性の猿ぐつわ
スコールド・ブライドルは、「口やかましい女性の猿ぐつわ」という意味の、中世スコットランドの拷問器具。不貞や売春、魔術などの罪に問われた女性たちに、公衆の面前で恥をかかせるために使われていました。お約束という感じで、マスクには先の尖ったマウスピースがあるため、装着時は全く話すことができなくなるそうです。しかも鍵つき。おしゃべりな女性たちが見たら、背筋が寒くなりそうなマスクです。 さて、世界の奇妙なマスクを紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。様々なマスクはあれど、「いつもと違う自分になる」という意味合いは共通しているのではないでしょうか。もしかしたら、マスクを着用したらその宗教や文化をより味わえるのかもしれません。ちょっと試してみたい気はします。……拷問器具以外で。[via: weirdworm.com]