犬の飼い主に対する純粋無垢な忠誠心はよく聞く話だが、猫だって負けてはいない。犬と同じように人間に対して愛と忠誠を示すことがあるのだ。
今年2月、インドネシア、ケブメンにある墓地で、ケリさんという女性が
フェイスブックに投稿した画像は、人々の涙腺を緩ませるには十分だった。
ケリさんは毎朝、この墓地のそばを通り過ぎるのだが、クンダリという女性の墓のそばにいつも一匹の猫がいるのに気づいたという。
今は亡き、クンダリさんは、このネコがまだ子猫のときにケブメンの通りで保護した。この小さな生き物をとてもそのまま見捨てておけなかったのだという。
そして今、今度はそのネコが彼女を見捨ておけないとばかりに
クンダリさんが眠る墓から離れようとしないのだ。
おなかがすくと、かなり離れた場所にあるクンダリさんの息子の家に帰って、そこでエサをもらってくる。そしてまたこの墓地に帰ってきて、クンダリさんの墓の上に腰を下ろす。
クンダリさんの息子やケリさんが、ちゃんと引き取って飼おうとしても、このネコは頑としてクンダリの墓のそばを離れようとしない。そこにクンダリさんが眠っているのがわかっているかのように、すぐにこの場所に戻ってきてしまう。
ケリさんが2016年2月に写真を投稿してから、この猫に注目が集まった。地元の人たちがこの子にエサを与えにくるようになった。
これでもう彼は墓地を離れる必要はなくなった。この猫はもう、クンダリさんの息子の家に帰ることなくずっと墓地にいるようになった。人々が次々とやってきてくれるので、ひとりぼっちで過ごすこともなくなった。彼は今日もずっと墓守を続けている。
猫は自由気ままな部分もあるけれど、飼い主思いの子も多い。猫を飼っている人なら知っているだろう。嫌なことがあったとき、悲しいことがあったとき、いつもならプイっとどこかにいってしまう猫が、なぜかそばから離れなくなることを。
猫は犬とは違って人間を人間とは認識していないかもしれないが、飼い主のことを餌をとるのがヘタな
大きな猫と思っているふしがあるという。愛情を注いでくれる人間とそうでない人間の区別もつく。
この猫にとってクンダリさんは体の大きな大親友だったのだろう。猫に死の概念があるのかどうかはわからない。だがこの場所には大親友のニオイが残っている。
もしかしたらもう一度会えるかもしれない。もし本当にもう一度出会うことができたら、「べ、別にまた会いたいとか思ってたわけじゃないんだけどね」というツンデレなそぶりを見せつつも、すごくうれしくて尻尾をピーンと直角に立ったままクンダリさんの周りをくるくる回ってしまうに違いないのだ。
via:facebook・hihomer・jakartaなど/ translated konohazuku / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
寂しいんだろうなあ
しっかり長生きしてまた会えるといいね
2. 匿名処理班α
(仕事中にこんな記事読んだら涙腺がエライことになって午後からの仕事のが)
アカン(´;ω;`)
3. 匿名処理班
お猫さまでもこういう事がある
給仕係としてもご奉仕も捗るというものです
4. 匿名処理班
号泣してしまった
うちの子達にもこう思ってもらえるだけの愛情を注ぎたい
5. 匿名処理班
猫はもともと好きだったけど、夏に生まれて初めて猫を飼い始めてからこういう記事で泣くようになってしまった
もう戻れないぜこんちきしょう
6. 匿名処理班
写真の順序が逆になってるけど最後の2枚は仮埋葬の墓で、土に直接しがみついている猫の下にご遺体がある。
そのまま土の上を青い墓石で囲って墓は完成。
猫はやはり同じ位置にしがみついてる。わかるんだろうか、土の中が。
耳がイカになってるのはやっぱり悲しみなんだろうな。
7. 匿名処理班
猫に逝かれるのも辛いが、残して逝くのも辛い
8. 匿名処理班
インドネシアは土葬が主流なのか?
9. 匿名処理班
電車の中なのに泣いてしまった…
10. めしねこ
耳を伏せてる所が悲しさが伝わってくる。
11. 匿名処理班
切ないなぁ〜?想わず涙した。辛いね!
12. 匿名処理班
声が出るほどの泣き方をしてしまった
13. 匿名処理班
この猫にキーアイテム渡したらすごい武器手に入るんじゃない?
14. 匿名処理班
今日の血液をこした(涙)の搾り取り場所はここだったかな?
15. 匿名処理班
猫は家につくっていうけど、本当に大事にされてたら人につくんだね
16. 匿名処理班
(´;ω;`)
17. 匿名処理班
うちの実家のネコ様は父か母が居間で寝ていると、必ずその上に乗って眠る。
私が「ほら、重いからおりような」と何回おろしても必ずまた登る。
たまに実家に帰る程度の私には触らせてくれるけど、上では眠らない。
この子もそういう事なのかなと・・・。
18. 匿名処理班
あかん…目から汁が…
19. 匿名処理班
泣いた
20. 匿名処理班
マタタビが埋葬されている。
21. 匿名処理班
死んだ愛猫を思い出すお話で…
ももちゃーん!
涙腺崩壊です。
22. 匿名処理班
ネコは、素っ気ない様で実は飼い主の事が大好きなんだよね。
ネコは家に居付くのでは無く、飼い主に居付く動物なのかも知れない。
もし自分が先に死んだら、頭に乗るのが好きな黒猫さんの為に自分の頭蓋骨を居間に…
あ、乗らずにボールみたいにジャレたりして(笑)
23. 匿名処理班
実にいい感じの文章だ。
24. 匿名処理班
火葬してないから匂いがするんだろ
それだけのことだ
25. 匿名処理班
クンダリさん、この猫には優しくていい人だったんだろーな。知らない人だけど、RIPです。
26. 匿名処理班
泣けてくれる・・・
年取ると涙腺が弱くなって堪らんわー
27. 匿名処理班
私の墓の前で泣かないで下さい
28. 匿名係
猫を看取るのはものすごくつらいけど、自分が先に逝って
遺した猫にこんな顔させるのはもっとつらいかもしれない。
頑張って生きて、猫が安心して虹の橋を渡れる環境を守ろう。
29. 匿名処理班
目頭で堪えてたけど、管理人さんのコメントに泣かされてしまいましたわ。
30. 匿名処理班
たぶん石が冷たくて気持ちいいだけだと思うわ
31. 匿名処理班
死者とも思いが伝わると信じたい。人間がわからないだけかもしれない。
32.
33. 匿名処理班
生前の匂いが残っているとは思えない
埋葬を見ていたとか、最後に別れたのがここだったとか、そういう記憶があるためじゃなかろうか