戻る

このページは以下URLのキャッシュです
http://japanese.engadget.com/2016/10/28/xperia-x-compact-z5-compact/


ソニー Xperia X Compactを徹底解説、Z5 Compactからの買い替えはアリ? - Engadget Japanese

「Xperia XZ」に引き続いて、コンパクトボディの「Xperia X Compact (F5321 )」をEXPANSYSさんよりお借りしたのでレビューしたいと思います。

Xperiaシリーズのコンパクトなモデルは、グローバル版ではだいたい1年に1回年末あたりに登場して、ココ最近では、「Xperia Z3 compact」、「Xperia Z5 compact」、「Xperia X Compact」とモデルチェンジしてきました。さて1年経過して、「Xperia Z5 compact」と「Xperia X Compact」はどのような違いがあるかを比較してみます。

コンパクトモデルは年々大きくなっている?

いきなりの外観ですが、4.6インチ(解像度1280 x 720)が同じという以外はかなり変わっています。いやそもそも解像度くらいは上がって欲しかったというのが本音ですが。



本体サイズは大きくなっています。「Xperia X Compact」は、長さ約129 mm×幅約65 mm×厚さ約9.5 mm。「Z5 compact」と比べると、横幅はピッタリ同じでも、縦方向に2mm大きく、厚みは0.6mm大きくなっています。そもそも「Z3 compact」から「Z5 compact」に変わった時にもサイズが増していたような記憶がありますが、年々徐々に大きくなっているような。ただ、重さは3gだけ軽くなり、約135gになりました。



「Xperia Z5 compact」は背面にフロストガラスを採用していましたが、「X Compact」は樹脂製に変わってしまいました。高級感が薄れていくのはもったいないなと思っていましたが、現物をみて納得。多層コーティングを施して陶器のような質感と言うだけあって、悪くない光沢感いやむしろかなりイイ印象を受けました。

難点を挙げるとすれば、かなり指紋が付きやすくなっていて、こまめに拭いてあげる必要があります。
ボディラインは、「Xperia XZ」同様に正面のディスプレイ面から背面にかけてゆっくりとラウンドしている形状で、非常に持ちやすくなっています。


本体が樹脂製なのでNFCは変わらず本体背面の中央にあります。電源ボタンにある指紋センサーも引き続きながら、心持ちボタンも押しやすくなっていて、認証スピードが上がっているのでサクっと解除できるのがかなり心地よくなっています。

接続端子は、microUSB端子から、USB Type-Cへと変更に。オモテウラどちら向きでも差し込める便利さと、「Quick Charge 3.0」に対応して充電スピードが早くなって非常に快適です。ただ、どうしても身の回りのケーブルがmicroUSBだらけで、今のところはUSB Type-Cはどこだ!?と探す事が多々ありますが、まぁこれは時間が解決してくれるでしょう。



ひとつ残念なことに、グローバル版の「Xperia X Compact」は防水防塵機能非対応となりました。そう聞いてかなりガッカリしていたのですが、国内でもNTTドコモから「Xperia X Compact」が発売となることが発表された時、防水防塵機能に対応しているという表記が。

最初は、わざわざ国内向けの「Xperia X Compact」には防水防塵機能を入れたモデルを投入してきたのかと思いきや、そうではなく、もともと「Xperia X Compact」の仕様には変更はないけれど、基準にのっとったテストからメーカーの保証を含めて、"防水防塵"をうたうベースが出来たからだと思われます。だからといって、グローバル版の「Xperia X Compact」を濡らしてもいいかというと、こちらはあくまでも非対応で保証もなにもないので、基本無茶はせずに大切に使うことにしましょう。


ディスプレイサイズは、4.6インチ(解像度1280 x 720)と同じでイマイチ期待ハズレな感を漂わせてつつも、画質面は大きく改良されています。広色域の「トリルミナス®ディスプレイ for mobile」では色再現性の高さに加えて、輝度がさらにあがり「ダイナミックコントラストエンハンサー」により黒がしっかり沈み込み、明るい場所でもより見やすくなっています。

さらに、広視野角ディスプレイで斜めから見てもかなり見やすくなっていて、これは比較すると一発でその違いがわかります。



バッテリー容量は、「Xperia Z5 compact」と「Xperia X Compact」ともに2,700mAh。「Xperia X Compact」には、Qnovo社と共同開発した充電の最適化技術と、「いたわり充電」を備えて、使っている人の習慣を学習して充電速度を調整して、バッテリー寿命を延ばす機能が加わっています。

また、電池の消費を抑える「STAMINAモード」は、今までは単なるオンオフだったものから、「Xperia X Compact」では使い方によって3段階節電レベルを選べるようになりました。

気になるスペックの違いは?

単純に、プロセッサーが進化しているのであればわかりやすいのですが、「Xperia Z5 compact」ではQualcomm社製「Snapdragon 810 (msm8994) 」とハイエンド向けのプロセッサーが採用されていたものから、「Xperia X Compact」ではQualcomm 「Snapdragon 650(MSM8952)」となっています。

グレードだけをみればスペックダウンとも捉えられますが、世代の進化でどこまでリカバリーできるかというところと、メモリーが「Xperia Z5 compact」では2GBだったものから、「Xperia X Compact」では3GBと増えているので、このあたりの違いも気になるところです。

体感上の前に、まずはシンプルにベンチマークスコアを比較してみます。


▲Antutuベンチマークスコア比較 (左:Xperia X Compact、右:Xperia Z5 compact)


▲PCMark(Work 2.0 Performance)ベンチマークスコア(左:Xperia X Compact、右:Xperia Z5 compact)


▲3DMark(ES3.1)ベンチマークスコア(左:Xperia X Compact、右:Xperia Z5 compact)

結果をみると、AntutuやPCMarkといったスマホ全体的な性能を計測するベンチマークでは「Xperia X Compact」のほうが良いスコアを出すという結果に。

対して、グラフィックに依存する3DMarkでは、「Xperia Z5 compact」に軍配が上がります。
プロセッサーのグレードは低くなるとはいえ、最新プロセッサーであるQualcomm 「Snapdragon 650」と、増量した3GBのメモリーを搭載した「Xperia X Compact」では、一般的な使い方であれば、「Xperia Z5 compact」よりも快適に動いてくれるという事になります。

また、ゲームを重視するひとにとっては、「Xperia Z5 compact」という選択肢もアリだとも言えます。
ただし、「Xperia Z5 compact」は、ベンチマークを回しすぎると本体の背面にかなり熱を持ってしまうのでそこは注意すべき点もありながら。

実際に「Xperia X Compact」を使ってみても、普段どおりの使い方であれば引っかかることもなくスムーズに動いていました。

カメラの進化っぷりが凄まじい

それから、カメラ性能の進化っぷりは凄まじいものがあります。「Xperia Z5」 から「Xperia X Performance」、そして 「Xperia XZ」への進化と同じように、「Xperia Z5 compact」から「Xperia X Compact」へと一挙に跳ね上がりあがりました。

メインカメラには、1/2.3型の約2,300万画素のイメージセンサーExmor RS for mobileこそ変わっていませんが、約0.6秒で起動してすぐ撮影できる高速起動や、ハイブリッドAFを搭載して0.03秒の高速オートフォーカス、被写体の動きを予測して、正確に被写体を捉えてブレのない撮影が可能な先読みオートフォーカス機能といった具合に、レスポンスが大幅に良くなっています。

さらに低照度でも高速かつ高精度AFができる「レーザーAFセンサー」と、さまざまな光源環境でも忠実な色再現が可能な「RGBC-IR センサー」を搭載して、薄暗いシーンで迷いがちだったAFも高精度にあうこと、光源によってホワイトバランスも意図せず狂ってしまうことも抑えられます。

ただ一つ、あまり調子に乗ってシャッターを連続で切りまくっていると、動作が重くなる症状に出くわしたので、このあたりは「Xperia XZ」のアドバンテージを感じました。


Xperiaはもともと、マニュアル撮影モードにすると、ISO感度、HDRオン・オフ、シーン設定、ホワイトバランス、露出補正を調整できていましたが、今回新たに13段階のシャッタースピード調整とフォーカス調整もできるようになりました。自分の意図した設定を反映させて撮れる魅力があるというわけです。

これで、例えば夜景撮影で光源を残した撮影をしたり、金網ごしでもきちんと奥にある風景にピントをあわせるといった意図的な撮影もできます。

フロントカメラは、約510万画素の22mmという広角なレンズで自撮りカメラとして特化しています。
残念ながら「Xperia Z5 compact」にあった4K動画については、「Xperia X Compact」では省かれています。ハイビジョン動画撮影では5軸の手ぶれ補正が効くようになり、近接撮影をする場合でもブレを大きく抑えることもできるようになっていたりと動画まわりも地味に進化しています。

選択肢としては十分にアリ!

発表されたときの出落ち感というか、初見ではあまり進化していないどころか劣化しているかも?という心配とはうらはらに、実性能をみれば思っていたよりも快適で、そこに「Xperia XZ」と同じ進化したカメラ性能や、見やすくなったディスプレイなど進化ポイントがいくつもあります。

もちろん、フラッグシップモデル「Xperia XZ」のハイスペックも魅力ですが、手のひらにおさまるコンパクトさを好む人にとっては、このやさしいデザイン含めて「Xperia X Compact」は選択肢として十分にアリだと思います。
ソニー Xperia X Compactを徹底解説、Z5 Compactからの買い替えはアリ?
広告

0 コメント

広告