米Mozillaは27日(現地時間)、同社の提供するWebブラウザ「Firefox」向けの次世代レンダリングエンジンとして、「Project Quantum」の開発を正式に発表しました。
(HTML)レンダリングエンジンとは、Webブラウザの中核を担うプログラムであり、Webページを描写する際の速度やWebアプリケーションの実行速度などに大きく関わってくるため、ブラウザを利用する上での快適さ、ひいてはそのブラウザへの評価にも直結する重要な要素です。
また「Google Chrome」や「Safari」などは、Firefoxと並び立つ世界的に高いに人気を誇るWebブラウザとして知られていますが、そのどれもが三者三様に異なるレンダリングエンジンを採用しています。
中でもFirefoxが採用する「Gecko」は、既に最初に登場してから15年以上もの時が経過しており、度重なる改良による着実な性能改善が重ねられてきたとは言え、“世代交代” を望むユーザーの声は年々大きなものとなっていました。
しかしながら今回、Mozillaは次世代レンダリングエンジンとなるProject Quantumの開発を発表。同社によると、同エンジンは「Servo」と「Rust」という2つの新要素により、現行エンジンから大幅なパフォーマンス向上を果たしているとのことです。
「Rust」のロゴ
なお、Servoとは、Mozillaがスポンサーとして支援しているコミュニティーによって開発されている並行処理能力を重視したレンダリングエンジンの名称であり、Project QuantumにはServoから多くの要素が “移植” される形となる模様。
また、Project Quantumを構成するプログラムの多くは、Mozillaが独自に開発を続けるプログラミング言語であるRustによって記述されていますが、このRustはスレッドやメモリの安全性を担保しつつも、非常に高速なプログラムの並列処理を実現すると謳われています。
この次世代レンダリングエンジンを初めて採用するFirefoxは2017年末までにリリースされる見通しとされており、まずはWindows、MacおよびAndroidプラットフォームへの提供を開始し、将来的にはiOSプラットフォームにももたらされる予定とのことです。
[Mozilla via Android Police]
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凄そうだけどアドオン作り直し?
どんなもんになるのかねえ
なんやかんやで火狐ってメインにする気にならんからなあ