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こちらはコメントにて当サイトに直接投稿いただきました記事です
【名無しの鬼女】 さんありがとうございます!

[投稿日時] 2016年10月29日 02:29
■体験談

テレ放題でキュ~グルグルルルルキュ~ってモデムが鳴いていたころ。
就職で実家で出た私は友達がいなくて夜な夜なニフティの掲示板の書き込みやチャットをするしか楽しみがなかった。
当時もネットから恋愛に発展するパターンは結構あって、ネット上で仲良くしていた人がバーチャルな恋愛で盛り上がっちゃってW不倫、御互いに子供を捨てて末結婚なんて事もあった。
オフ会で会ってみたら滅茶苦茶普通のオジさんとオバさんでビックリしたのを覚えている。
当時ストーカーと言う言葉が一般に広まっていたかどうかは忘れたが、オフ会で会った男に妄想全開で付きまとわれてから怖くなって、転勤を期にネット上では男のフリすることにした。。
狭い公団住宅で男兄弟の中で育ったので男の生態は熟知しており、我ながら迫真の演技で見破られなかった。





私を男だと思ってネット上で口説いて来る女もいたけど、W不倫を見た話をして、ネットに恋愛は持ち込まない主義だと言って快適なネナベライフを楽しんでいた。
ネナベなのでオフ会には参加せず、ネット上の友達とは一度もリアルであった事はなかった。
私が入り浸っていたチャット部屋は、知らない人同士だからこそ本音で仕事や恋愛の事が相談できると言う趣旨の部屋だったが、ある時、御互いに悩みや愚痴を言いあっていたネットの一番の友達Aが同僚である事に気が付いた。
社内の人間しか知らない事をしっていたり、言っている内容や行動の時系列から見て、ほぼ間違いなかった。
そして私の事には気が付いていない様だった。
Aは中小企業の我が社では珍しい旧帝大卒の期待のホープで社内ではある種の有名人だった。
対して私は典型的なモブ社員だから向こうが私に気が付かないのは無理もない。
当時Aは同僚のBと付き合っていた。
Bは美人なんだけど余りに裏表があり、男からは可愛がられ、女からは嫌われていた。

女だけの場では、バブル期に学生だった時にパパがいた事を自慢したり、今でも取引先の偉い人の愛人をしている風を匂わせたりしていた。
当時、バブル崩壊と共にボーナスがドンドン下がっていき、車のローンが大変だと愚痴っていたら、水商売のバイトをしないか?と誘われた事もあった。
Aは賢い人なのだが理系まっしぐらで、当時はまだリケジョなんて珍しく、全然女性に対する経験と免疫がなかったのでBに手玉に取られていた。
ネットのベストフレンドのAが不幸になるのを見ていられないと思いBの正体をAに知らせようと思ったが、自分の身バレがしないようにBの事を知らせるのは中々難しかった。
チャットでAが仕事の愚痴や恋愛相談をしたときに一般論としてアドバイスするフリをして誘導した。
こちらはAやBのリアルを知っているから、向こうにとっては不思議だっただろうがビシバシ的確なアドバイスが出来た。
結局、私達の部署にも人員削減の波が襲ってきた時にBは会社に黙って夜の副業をしていた事が問題視されリストラされた。
その時、BはAと結婚しようと必死の猛攻だったが、私は絶対にダメ、まだ若いのだから結婚するとしてもAが再就職して生活が安定してからとチャットでAにアドバイスした。
OLとしての収入を失った彼女のメインの収入は愛人業と夜の仕事となり、流石に鈍感なAでも気が付いてAとBは破局した。
生まれて初めての彼女を失ったAは見ているのが気の毒なぐらい弱っていった。御飯もロクに食べていない様だった。
私は罪悪感に苛まれ、ネットではAの相談に乗ったり励ましたりはしていたが、リアルでも手助けしたいと思った。せめて御飯は食べて欲しいと思った。
そこで生まれて初めて自分から男の人にアプローチして、凄く痩せて心配です。御飯食べてますか?と御弁当を渡した。

Aは会社で人気があったので他の女子社員からの私への風当たりは強かった。なんじゃかんじゃでAの事を狙っている女子社員が交代で御弁当を作ることになった。
下心も少しはあったが主に友情と罪悪感から始めたことだったので、私は御弁当当番から身を引いた。
Aはチャットで私達に相談した。
失恋して落ち込んでいたが、自分でも驚くほどのモテ期が来た。複数の女性からアプローチされている。どうしよう?
皆、新しい恋に頑張れと励ました。Aの相談は続いた。
最初に御弁当をくれた女性が一番好みだが、今ではお弁当を作ってくれない、話しかけてもくれない。他の女性からお弁当を貰っているから節操がないと嫌われたのだろうか?
その時の衝撃!Aが私の事を気にかけてくれている事を知って、私はAの事が好きなのだと強く思った。
そしてチャット仲間でAの背中を押した。
Aから私に対してアプローチがあり、私達は付き合い始めた。
Aはチャットで恋愛相談するものだから、私は全て手の内御見通しだった。
それは恋愛経験が全然ない私にとって貴重な情報であったが罪悪感が凄かった。またチャットで知ったこととリアルで知ったことの使い分けがしんどくなってきた。
そこで私のネカマIDをフェードアウトさせた。
私がAに対して抜け駆けしたと同僚女性からやっかみが凄くて職場に居づらくなり、当時不況で全然あてもないのに転職するつもりだとAに告げたらプロポーズされた。
Bの時に私がした忠告を聞いてなかったんかい?と思ったけど、自分の時には同じアドバイスはしなかった。
あのネカマIDの事は一生封印するつもりだったんだけど、昨日、偶然、同じハンドルネームを使ってる人からツイッターでフォローされたので思い出した。


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