9410985大戸屋の迷走は、久実氏亡き後に勃発した「創業家VS経営陣」の激しい内紛がきっかけとなった。そんな身内のゴタゴタも影響してか、大戸屋は事が表面化した今年の5月以降、既存店売上高は5か月連続でマイナスを続けている。



大戸屋 「定食が高すぎる」「庶民感覚なくなった」の声


「大戸屋は一品一品お店で手作りする店内調理のオペレーションを貫き、価格に見合う味で愚直に勝負していくだけ」
窪田社長はこう話し、“ちゃんと、おいしい定食屋”の追求を誓う。だが、肝心の商品・価格戦略ではブレも生じている。

大戸屋は昨年7月より築地直送の鮮魚メニューなど、1000円を超える高単価メニューを定番に加え、客単価を865円まで伸ばした。高騰する仕入れコストや人件費にも対応してきたのだが、客数を減らし続ける結果を招いた。


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フードアナリストの重盛高雄氏 「そもそも大戸屋はランチでも税込み699円するうえ、高単価メニューを増やしたことで値段が高いというイメージがますます強くなってしまったことは確かです。

ファミレスなどで“チョイ高メニュー”が売れた2年前だったらよかったのでしょうが、いまはサラリーマンの給料が思ったように上がらず、節約志向は明らか。

他の外食チェーンでは500円台で充実した定食を出すところはありますし、夜の飲み代も2000円を超えると高いと思われるほど財布のヒモが固い時代に、大戸屋の価格戦略が今後も通用するかは疑問です」


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長年大戸屋を利用している顧客からは、こんな指摘も出る。

「大戸屋といえば、ボリュームがあって安くて美味しいところが好きだったのに、最近は同じ料理でも値段が上がった分、満足感は減りました。

1日数十食限定などで値段の高いメニューも増えましたが、そこまでお金を払うなら他の外食店で食べるのと変わらない。どこにでもある家庭の味が気軽に食べられる“庶民感覚”の定食屋さんというイメージが薄れてきている」・・


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