誰も居ない食卓。
ママが出張出張の連続だから、
1人の食事はよくある

寂しさを紛らわす為に見ない癖にTVをつけて、できあいのものを食べて、

1人で片付け。

ママが出張に行くようになってから始めた生放送。

見てくれる皆優しくて
ヨハネの時の私を受け入れてくれた。

そして。

ダイヤさんが遊びに来てくれるようになった、最近。

ことの始まりは部活中に
ダイヤさんを間違えて【ママ】
と、呼んでしまった事から。

最初は驚いていたけど
どうやら私はルビィに似ているとこがあるらしい。

だから、私を受け入れてくれた。
理解して、抱きしめてくれた。

一緒にごはんを食べてくれた。
恥ずかしがっていたけど、お風呂も入ってくれた。

部活中は誰より厳しい瞳で私を叱ってくれて

家にいる時は誰より優しい瞳で、私を見てくれて。

私が彼女に惹かれるまでに、時間はかからなかった。

暇な時は何か理由をつけて会った。

生放送のカメラマンをして欲しい。
ゴキブリが退治出来ない。

わがまま言ってごめんね、

会いたいんだから、仕方ないじゃない。

嫌な顔一つせず

私を受け入れてくれる貴女がすき。

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ずっとこんな関係が続いて、ダイヤさんの卒業式。

私の気持ちは、胸の奥に、大事に閉まっておこう。

そう、思ってたら

『善子さん、私の一番になって頂けませんか？』

なんて、顔を真っ赤にしながら
私に告白してくれた。

初恋は、実った。

私、貰ってばかりだな。
こんな幸せ、続いていいのかな？

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私が思っていた以上に、彼女はロマンチストだった。

海岸で夕陽を眺め、お互いの好きなとこを言い合いながら、初めて手を繋ぎ

スキューバダイビング中に
私のシュノーケルを優しく剥がし、海中で初めてのキス。

交際1年記念日に会えない時に私が寂しくないよう、大きなテディベアを買ってくれた。

交際3年目、記念日に

初めて身体を重ねた。

「善子」と、呼んでくれた。

だから私も

「ダイヤ」って呼んだ。

交際5年目、結婚をしてくれと言ってくれた。

次の日の朝、ダイヤは亡くなった。

即死だった。

認めなきゃならない、分かってる。

でもね、思い出って簡単に忘れられないんだよ。

ダイヤ、貴女は私を想ってずっと側にいてくれたよね。

大丈夫だよ、今、行くからね

|c||^.-^||<おわり