モバP「奏が失踪した」
P(かれこれ一ヶ月になるだろうか。突如メディアから姿を消し、今も世間を騒がせている)
P(奏が失踪する前日、一通の手紙が事務所に届いた。『ちょっと思う事があるから失踪するわ』と書かれた手紙が)
P(もちろん、事務所は大混乱……と言いたいが、実は学業に集中したいと奏に頼まれていたのもあって、仕事を減らしていたのが功を奏した)
P(そして、手紙が届いた翌日、奏は失踪した)
P(事務所は今でも奏の行方を掴めていない)
P「……ちょっと失踪した人の行方を考えててな」
奏「あら、また志希が失踪したのね」
P「志希なら『またか』ってなって終わるけど、今回は別人が失踪したんだ」
奏「そうなの。面倒な人も居るのね」
P「本当に……」
奏「それはそうとご飯よ。今日は自信あるわ」
P「ん……」
P(大きなキャリーバッグの横に膝を抱えて座り込む女の子が)
P(聞きたい事は山ほどあったが、寒さに震える奏を見かねてとりあえず家に入れてココアを飲ませていると、『しばらく失踪するから。お世話になるわ』なんて言い出したのだ)
P(もちろん、『私がここに居る事はプロデューサーさんと私だけの秘密ね』とも)
奏「どうかしら?」
P「うまいよ」
奏「ふふっ、それは良かったわ」
P(ニコニコする奏を見ながらご飯を食べるのにも大分慣れてしまった)
奏「嫌」
P「まだ何も言ってないだろ」
奏「どうせまた失踪した理由を教えろって言うんでしょ? 嫌よ」
P「はぁ……」
P(このようにどれだけ聞いても奏は絶対に理由を教えてくれないのだ)
奏「それよりお仕事はどうだったの?」
P「誰かさんが失踪した事以外は極めて順調」
奏「それは良かったわ」
奏「それはダメ」
P「なんでだ?」
奏「両親に迷惑はかけられないもの」
P「男の家に一ヶ月も転がり込んでる時点で迷惑かけてるだろ」
奏「それに関しては両親も了承済みよ」
P「は?」
奏「普通、自分の娘が失踪したら真っ先に捜索願を出すのは両親でしょう?」
P「まぁ、そうだな」
奏「でも、この一ヶ月捜索願は出されていない。何故なら両親が私の居場所を知っているから」
P「……」
奏「理解してくれたかしら?」
奏「さぁ? ミステリアスなのは私の魅力でしょう?」
奏「じゃあお風呂入ってこようかしら」
奏「覗いちゃダメよ?」
P「誰が覗くか」
奏「あら、私の裸に興味はないの?」
P「子供に手を出すほど飢えちゃいないっての」
奏「……子供、ね。これでも大人っぽいと思ってたんだけど」
P「大人っぽいてのは子供に使う言葉だよ」
奏「なるほど、そういう解釈もあるのね」
奏「じゃあ行ってくるわ」
P(奏が何を考えてるか本気で分からない)
P(どうも学業に専念したいってのは本当の事らしく、学校にはここから毎日通っている)
P(メディアに出る事を一切やめただけだ)
P「厳密には失踪じゃないんだよなぁ……」
P「うーん……わからん」
ちひろ「奏ちゃんの居場所ですか?」
P「え? あぁ、まぁそんなとこです」
P(奏が俺の家に居るなんて口が裂けても言えないため、事務所は奏の居場所を把握できないでいる)
P(一度、都に学校帰りの奏の尾行を依頼したらしいのだが、都自身がファンにみつかりその間に奏を見失ったらしい)
ちひろ「……そういえばこの週刊誌ご覧になりました?」
P「はい?」
P「あぁ、これですか。一応は」
P(ちひろさんから渡された週刊誌には『人気アイドル謎の失踪!』とか『10代が抱える心の闇!』とかって文字が書かれていた)
P「わかりません」
P「奏が何を考えてるかなんてさっぱりです」
P「両親も了承済みなんて本当に意味が分からない」
ちひろ「ご両親は奏ちゃんの失踪に了承してるんですか?」
P「え? あぁ、はい。そうらしいです」
ちひろ「どこでそんな事を聞いたんですか?」
P「え?」
ちひろ「奏ちゃんのご両親には真っ先に連絡しましたよね」
ちひろ「その後も度々。にもかかわらず毎回帰ってくる返事は『好きなようにさせてやりたい』だけです」
ちひろ「プロデューサーさんは一体、いつ、どこで、誰から奏ちゃんの失踪をご両親が了承済みなんて聞いたんですか?」
ちひろ「……何を隠してるんですか?」
P「い、いえ。何も……」
ちひろ「……奏ちゃんの居場所、知ってるんですね?」
P「……」
ちひろ「知っていますか? ネットの噂」
ちひろ「『速水奏は男と同棲している』って根も葉もない噂が出回ってるんです」
P「……」
ちひろ「もし、これが真実ならその男ってのは誰なんでしょうね?」
P「さぁ……」
ちひろ「プロデューサーさん? 私の目をしっかりと見てくださいね?」
P「はい」
ちひろ「奏ちゃんはどこに居るんですか?」
奏(そろそろ限界かしら)
奏(テレビをつければそこかしこで私の事)
奏(ネットを見ても同じ。最近じゃ私をつけてる人まで居るし)
奏「ふぅ……ダメね。ここまでしても何にもないなんて」
奏「ホント……誠実と言えば聞こえはいいけど、臆病な人……」
P「た、ただいまー……」
奏「あら? おかえりなさい。早かったのね」
P「忘れ物してな……」
奏「忘れ物? 書類でも忘れたのかしら」
P「いや……その……」
奏「ちひろさん……」
奏「はぁ……秘密って言ったのに」
P「すまん……」
ちひろ「すまん、じゃないです。ホウレンソウは社会人の基本ですよ」
ちひろ「さて、奏ちゃん。一緒に来てもらえますか?」
奏「嫌、と言ったら?」
ちひろ「多少強引ですが、手足を縛ってでも連れて行きますよ」
奏「怖い笑顔ね」
奏「良いわ。言う通りにする。行きましょう?」
ちひろ「素直ですね」
奏「そろそろ限界って思ってたところだったもの」
ちひろ「では、説明してもらえますか?」
奏「失踪してみたの」
ちひろ「何故?」
奏「言いたくないわ」
ちひろ「……今までどこに?」
奏「プロデューサーさんの家」
ちひろ「何故そこを選んだんですか?」
奏「さぁ? 何故かしらね?」
P(さっきから笑顔でやり取りしてるのに……なんか超怖い……)
ちひろ「飽くまで説明する気はない、と?」
奏「そんな事はないわよ。聞かれた事には答えてるもの。ただ、それがちひろさんの望む答えじゃないだけでしょう?」
ちひろ「そうですね。その通りです」
ちひろ「では、少し話題を変えましょう」
ちひろ「奏ちゃんはどう責任をとるおつもりですか?」
奏「仕事に関しては問題なかったはずだけど」
ちひろ「仕事はまぁ、そうですね。丁度減らしていた時期でしたし、どうしても奏ちゃんじゃなければいけない仕事もなかったです」
奏「じゃあ、私の責任って何かしら?」
ちひろ「普段の奏ちゃんはどこに行ったんでしょう。普段の大人な奏ちゃんならわかってると思いますが」
奏「あら、私ってまだ子供なのよ」
ちひろ「……良いでしょう」
ちひろ「奏ちゃん。世間を騒がせた責任はどうとるおつもりですか」
奏「そんなに騒がせたかしら?」
ちひろ「テレビや週刊誌を見てないんですか?」
奏「ああいうのって、基本的に根も葉もない噂に過ぎないじゃない? 私はああいうのあまり信じてないの」
ちひろ「それでも信じる層ってのは一定数居るんです」
ちひろ「奏ちゃんには説明する責任があるんですよ」
奏「プロデューサーさん」
P「ん? お、おう!」
奏「私が今回の件、説明できる場所って用意できるかしら?」
P「記者会見とかでよければ」
奏「それでいいわ」
奏「ねぇ、プロデューサーさん」
P「なんだ?」
奏「私は今から今回の失踪について説明するけど、何があっても止めないでね」
P「どういうことだ?」
奏「聞けばわかるわよ」
奏「さ、そろそろ時間ね。始めましょう」
奏「本日はお集まりくださり感謝しています」
奏「まず、今回の私の行動が皆様に多大な迷惑をかけた事を心からお詫びします」
記者「速水さん! 今回の芸能活動中止は引退と受け取ってよろしいんでしょうか!?」
奏「……結果
コメント一覧
-
- 2016年11月14日 22:31
- 諦めて
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- 2016年11月14日 22:37
- 出直さなくていいよ
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- 2016年11月14日 22:41
- 明日の記事は某オーガさん再来みたいになるな
-
- 2016年11月14日 22:42
- 支離滅裂過ぎ。
最初から設定に無理がある
-
- 2016年11月14日 22:43
- 最後にキャラが悪いみたいな言い訳までしてみっともない
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- 2016年11月14日 22:48
- 「妻が失踪した」に空目して開いたらあながち間違ってもなかった
-
- 2016年11月14日 22:53
- 出だしは某72さんよろしくコメディなのかと…
-
- 2016年11月14日 22:57
- 奏がハイエースされ監禁されてPに定期的に調教動画が届けられて最後にボテ腹完堕ちしてさよなら&奴隷宣言するSSが読みたい。
あの娘は意外に純だと思うからきっと必死に抵抗して楽しませてくれるはず。
-
- 2016年11月14日 22:58
- 失踪したのは作者の構成力
-
- 2016年11月14日 22:58
- 掴みは良かったで
着地の仕方が問題やな
-
- 2016年11月14日 23:04
- もうプロデューサーできないだろうな、こんな事になったら
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- 2016年11月14日 23:15
- 学校には行ってるのに事務所が奏でのことを把握できてないとはいかに
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- 2016年11月14日 23:19
- プロのアイドルが自分の都合で失踪したり独断で勝手に引退っていかんでしょ
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- 2016年11月14日 23:24
- まだ失踪が1週間ならちぐはぐな状況でも分かるが、それ以上に、奏って「結婚してくれないとブッコロす」的なキャラなの?ねえ?
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- 2016年11月14日 23:24
- 扱いきれてないのを自覚していてなおゴミを投下する、こいつは創作者とは呼べないな
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- 2016年11月14日 23:47
- 浅田真○ばりに着地が決まらないな
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- 2016年11月14日 23:53
- もう二度と
プロデューサーできないねぇ
-
- 2016年11月14日 23:56
- 奏Pはどう思うのか。実際こういう子なのか。
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- 2016年11月15日 00:00
- 事務所とアイドル達が積み重ねてきた世間・業界からの信用が壊れるやろなぁ
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