美鈴「あなたもしつこいですね……」 デブ男「俺は諦めんぞ……」
デブ男(俺の名は男、噂によればあそこにすっげえ可愛い幼女が2人住んでるらしい……)
デブ男(が、その姿を見たものは誰もいないと言う……俺らオタクの世界じゃ伝説みてえな存在だ……)
デブ男(そこで、オタク界でも数々の伝説を達成してきた俺が立ち上がった……この伝説に終止符を打つために……)
デブ男「ふひひ、燃えるねえ……俺が絶対にその伝説の幼女達を最初に目撃してやるぜ……」スタスタ
デブ男「近くで見ると随分とでっかいな……紅魔館ってのは……」
デブ男「さて、どうやって侵入するかな……塀をよじ登るか? というか幼女達はいったいどの辺に……」
???「あのー、すいません」
デブ男「あ?」
???「もしかして貴方、この紅魔館に侵入しようとしてます?」
デブ男「だ、誰……でしょーか? 貴女様は……」
紅美鈴「私は紅美鈴、この紅魔館の門番を務めてる者ですよ」
デブ男「も、も、門番……?」
デブ男「お、おおう……」
美鈴「あれ? 何か微妙な反応ですね……」
デブ男「いや、まあ……うん………」
美鈴「…………?」
デブ男(やべえ……女の子に話しかけられたのなんて何年ぶりだよ……おまけにめっちゃ美人だし…………て、手汗が……)
美鈴「えーっと、よく分からないんですけど……本題に入っていいですか?」
デブ男「あ、ああ……どうぞ?」
美鈴「だから、侵入しようだなんて考えはやめてください」
デブ男「………………」
デブ男(門番……身長は俺くらいあるけど服が奇抜って以外は普通の女だな……)
デブ男(毎日腕の筋トレだけはやってるから腕っぷしにはそれなりに自信あるし……ちょっと大人しくしてもらうか……)
デブ男「どうしても……通してくれないんですか?」
美鈴「はい、どうしてもです!」
デブ男「それなら……」グッ
デブ男「戦う気はないです、ちょっと大人しくしてもらおうかなと」
美鈴「やめた方がいいと思いますよ……紅魔館に侵入しようとしなければこちらからは一切手は出しませんから……」
美鈴「このまま帰った方がいいと思います…… 」
デブ男「あいにくみんなの夢を背負ってるんでね、帰るわけにはいかんのですよ」スタスタ
美鈴「もしかしたら怪我しちゃうかもしれませんよ? 痛いですよ~? 骨とか折れちゃうと……」
デブ男「………………」スタスタ
デブ男「怪我はしませんよ、貴方が大人しくなるだけで」
美鈴「はぁ……」
デブ男「この際だ、門から堂々と入らせてもらいますよ……」スタスタ
そうして美鈴の横を通りすぎるデブ男
美鈴「…………最後の忠告です」
美鈴「紅魔館へ侵入しようだなんて考えは、今すぐにやめてください」
美鈴「それ以上近づいたら……私は貴方を紅魔館へ侵入しようとする敵と見なし……攻撃をしなければなりません」
デブ男「…………すいません、無理です」
後ろから美鈴に襲いかかるデブ男
美鈴「仕方ない……恨まないでくださいね」シュッ
デブ男(なっ、消え……)
美鈴「はぁっ!」ドゴオッ
デブ男「ぐわあああああああああああああああああ!」メキメキッ
美鈴「手応えあり、左腕の骨は頂きましたよ……」
デブ男「がっ……ぐぅぅ…………」ドサッ
デブ男(何だ? 左腕を蹴られたのか……? 分からなかった……早すぎて見えなかった……くそぉぉぉ……)
美鈴「包帯くらいは差し上げますよ?」
デブ男「ぐっ……いら……ねえ……」ピクピク
美鈴「そ、そうですか……」
デブ男「ふんっ……ふー! ふー! ぐぅぅ……いてぇよぉ……」フラフラ
デブ男「諦め……ねえぞ……絶対……ぐっ! 諦めねえ……ぞ………うぅ………」フラフラ
美鈴「い、行っちゃったよ……何というか……凄い執念を持った人だったな……」
美鈴「そんなに紅魔館に入りたかったのかな……」
デブ男「やっと左腕も完治か……」
デブ男「………………」
デブ男「あの門番、次元がまるで違う……俺の力じゃ話にならなかった」
デブ男「今回ばかりは無理かもしれんなあ……諦めるか……?」
デブ男「でも伝説達成男の俺が諦めたなんてなったら幼女サークルの同士に会わせる顔がねえし……」
デブ男「……こうなったら」
美鈴「でも寝るとまた咲夜さんに怒られるし……ガマンガマン……」
ガシャン ガシャン
美鈴「……ん?」
ガシャン ガシャン ガシャン
美鈴「な、何あれ……鎧……男……?」
鎧男「紅美鈴ー!!」
美鈴「え!?」
デブ男「俺だぁ!」パカッ
美鈴「……………………………………あっ! 貴方はあの時の!」
デブ男(こいつ、今の今まで俺の事忘れてやがったな……)
デブ男「この格好を見れば分かるだろ……紅魔館に侵入しに来たんだよ」
美鈴「はぁ……」
デブ男「いくら強いと言ってもこんな甲冑を身に付けられたんじゃいくらお前でも手も足も出ないはずだ!」
デブ男「おまけに……見ろ!」シャキン
美鈴「わー、剣ですね」
デブ男「そうだ! 殺す気なんてさらさら無いが……大人しく通してくれないなら……この剣で痛くしてやるぞ!」シャキン
デブ男(凶器だぞ凶器……流石にびびっただろ……)
デブ男「え? あ、どうぞ?」
美鈴「大人しく通さないとその剣で、私を攻撃するんですよね?」
デブ男「あ、ああ! そうだぞ!」シャキン
美鈴「言っときますけど……凶器で攻撃するなら私、容赦しませんから」
美鈴「そこだけは覚えておいてください」
デブ男「え?」
美鈴「当たり前です、凶器ですよ凶器! 刺されたら死んじゃうかも知れません」
美鈴「だったら私も全力で抵抗しないと……だから貴方を本当の敵だと見なし、今度は全力で攻撃します……この前のようにはいきません」
美鈴「はい、全力です」
デブ男「あ……あのさ、俺も1ついいかな?」
美鈴「ええ、どうぞ?」
デブ男「君がもし全力で俺に攻撃したら……俺は、どうなる?」
美鈴「えーっと、多分死にますね」
美鈴「塵1つ残りませんよ」
デブ男「塵……1つ……」
デブ男「え? 何を?」
美鈴「…………危ないから地面に向かって」ググッ
美鈴「ほいっ!」ゴオッ
ドゴォォォォォン!
デブ男「わぁぁぁぁぁっ!?」ガシャン
美鈴「ふー…………どうです?」
デブ男「じ、地面に人が入れるくらいのクレーターが……」
美鈴「紅魔館を壊すわけにもいかないので今のは本当にかるーーーーくやりましたけど……」
美鈴「もし剣で攻撃しようものならこれを全力で貴方にぶつけるので、お覚悟を」
デブ男「や、やっぱり剣はやめよう! 危ないからな! 怪我させちゃうかもしれないし!」シャコン
美鈴(この人……ポーカーフェイスって言葉知ってるのかな、動揺しすぎですよ)
デブ男「お、お、お、男ならやっぱり拳で語らなきゃ!」グッ
美鈴(そんな鎧着て言われても……説得力0です……)
デブ男「この前は一蹴りでノックアウトされたが……甲冑を装備してる今、防御力はグンッとアップしている!」
デブ男「今ならそれなりにだが戦えるはずだ!」
美鈴「やめた方がいいと思いますけど…………」
デブ男「問答無用! 大人しくその門の向こうへ行かせろ!」ダッ
美鈴「よっ」ヒョイ
デブ男「えっ」スカッ
美鈴「今度はこっちの番ですね……」ググッ
デブ男(この体制は! ボディか!? だが甲冑を装備してる今なら……)
美鈴「ふんっ」ドゴォォォォォ
デブ男「ぐぼぉぉぉぁぁぁぁっ!?!?!?!?」
デブ男「あ……が…………」ドサッ
デブ男(そ、そん……な……甲……冑……着てるの…………に……)
美鈴「すっごく手加減したんですけど……肋骨6本くらい持って行っちゃいました……ごめんなさい……」
デブ男(う、うそだろぉぉぉぉ…………?)ピクピク
デブ男「ぐぼぉぉぉぁぁ……カハッ! ハア! ハア!うぐぐ……ハアハア……」ピクピク
美鈴「ヤバイ……やり過ぎたかもしれない……ほ、本当に大丈夫ですか? 家くらいまでなら私が紅魔館の妖精に頼んで……」
デブ男「だ……い! じょ………………ぶ…………!」ハアハアハア
デブ男「カハッ! ゼーハーゼーハー……ウギギギ……フー! フー! フー!」フラフラガシャンガシャン
美鈴「あ、歩いて帰って行った……あんな鎧着て……肋骨も何本か折れてるのに……」
美鈴「あの人の執念だけは……間違いなく本物だ……認めよう……」
美鈴「あっ……何で紅魔館に入りたいのか聞くの忘れちゃった…………」
コメント一覧
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- 2016年11月15日 23:44
- うーん
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- 2016年11月15日 23:57
- 東方は同人でやれ
痩せて好青年になりましたーってなんかつまらんのやけど最近そういうアニメあった気がするけど