9414178彼の人生は、3年前のある日急転した。片手でスマホを操作しながら、交差点の信号が青になったところで右折。その瞬間、助手席側に「ゴツッ」と鈍い音が響いた。



1億2000万円の賠償金を背負うことになった男の人生


「頭から血を流した男性が倒れていました。横断歩道内にまだ人がいたことに気づかずに走り始めてしまったんです。サイドミラーがその人の頭部に当たって……。一瞬で頭が真っ白になりました」

被害男性は3日後に息を引き取った。その後、行政処分で刈谷さん個人に80万円の罰金命令。さらに会社と被害者側で慰謝料交渉が行われたが、提示されたのは1億2000万円もの金額だった。


バス運転手が運転しながらポケモンGO



「分担は会社側が4000万円で、私が8000万円。私が会社の倍負担なのは『ゲームをしながら運転していたオマエが悪い』という理由です。

私が悪いのは事実ですし、反論する冷静さもなく、受け入れました。いま思えば、社用車なので自賠責保険に入ってたはずですが、確認できずウヤムヤです」


ながらスマホ運転をやめてハッピーなドライブを



そこから生活は一変した。

「姉夫婦の家に居候させてもらい、転職した会社の手取り月22万円のうち、最低限の食費を差し引いた20万円を返済に充てています。服は、ホームセンターで肌着を買うくらいですね。3着で160円に値引きされることがあるので」・・

3年間で約600万円の返済をしたが、まだ先は長い・・


運転中のスマホ使用禁止の啓発CM