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大炎上 | そしてボクは外道マンになる この努力は何のため? 魂の叫びに平松は泣く
 

そしてボクは外道マンになる この努力は何のため? 魂の叫びに平松は泣く

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『グランドジャンプPREMIUM』連載、「そしてボクは外道マンになる」の第4話
ついうっかり雑誌が出ていたのを3週間も忘れてました。遅ればせながら4話のレビュー。

ドーベルマン刑事の連載が始まって約一ヶ月。平松は毎週21ページの原稿をアシスタント3人を使って何とかやりこなしていた。そこへ中剛編集長からとんでもない吉報、いや、災厄が告げられる。自分で自分に限界を作るな! 毎週31ページに大増すると!! これにはさすがに言葉を失う平松とアシスタントたち。今でもギリギリでやってるのに更に10ページだなんて…。でも「決まったことだ」と担当の権藤は木刀を振り回し、反論など認めない。もうやるしかないのだ…
その際のアシスタント募集はドーベルマン刑事の"柱"にあるそうです。6~8話あたりにあるみたいですから当時のジャンプをお持ちの人は確認してみてください。

アシスタントを5人に増やして毎週31ページを描くようになった平松。当時の唯一の楽しみは一週間に一度、仕事が終わって布団で寝ることだったそうだ。いつもは机にうつ伏せで寝ていたらしく、それだけ切迫した状況だったのでしょう。でも切迫していたのはアシスタントも同じこと。週一ちょっとの休みをあげるのも難しい状態で、その不満が遂に爆発! ちょっとしたことでケンカ沙汰になってしまう。そこに平松も加わったからさぁ大変。このとき平松は凶悪犯を描いており、気持ちがド外道状態だったことから参加してしまったのですね。
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トレーシングペーパーを丸めたものだけれどダンボールの芯に巻かれており結構 固かった。殴ってから何をしたのか気を取り戻すも、もう遅い。不満をぶちまけて全員で帰ると言い出します。いま帰られたら原稿が上がらない…せめて今週の原稿を上げてからと頭を下げる平松です。上下関係が逆になりいい気になったアシスタントは土下座を強要してきました。
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それを受ける平松。背に腹は代えられないとはいえかなりの屈辱だったんじゃないかな。渋々 仕事に戻ったアシスタントですが、主犯格の二人はその後 二度と来なかったそうだ。そりゃそうだわなー。平松としても借金して(この当時、連載が1年続かないとコミックスにならなかったそうです)机を買い揃えるなどして環境を改善したとのこと。

連載が始まった1975年の年末、当時のジャンプでやっていた「愛読者賞」の10人に平松は選ばれた。ドーベルマンは8月発売の36号から始まったことから、いきなり選ばれた感がしますね。実際、この中で一番若いです。
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これが他の選出者。右の手前から赤塚不二夫、とりいかずよし、吉沢やすみ、手塚治虫、永井豪。左手前は平松、本宮ひろ志、コンタロウ、池沢さとし、中島徳博。それぞれが45ページの読み切りを描いて何が一番良かったかを読者投票で決めるというもの。上位二名はヨーロッパ旅行に行けるのだけれど、原稿の締め切りがあるので漫画家にとっては「ありがた迷惑」な賞だったみたいですね。

平松は「新幹線パニック」という作品を描いて権藤からは「ひょっとしたらひょっとするゼ」となかなかの好感触。けれど結果は二位でした。一位は当時スーパーカーブームで人気だった池沢さとしの作品が選ばれました。まぁこれはしょうがないでしょう。でも問題なのはここから。二位だから海外へ行けるハズだけれど、編集長たちは「平松にはまだ実績が無い」ことを理由にして三位とし、三位だった本宮ひろ志を二位にして発表したのです。
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別にヨーロッパに行きたかったわけじゃない
スケジュールを考えたら…行かない方がずっと楽だ
だけど…だけど… オレ一体 何ンなんだよオオオオオ

やるせない気持ちに涙する平松。この涙が歓喜の涙に変わるときは来るのだろうか!?
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