クシャナ「我が夫となる者は、さらにおぞましきものを見るだろう」クロトワ「それは楽しみですな!」
クロトワ「どうかされましたか?」
クシャナ「……貴様、今おかしなことを言わなかったか?」
クロトワ「と、仰りますと?」
クシャナ「私の決めゼリフに、余計な茶々をいれただろう」
クロトワ「茶々?」
クシャナ「ええい!とぼけるのはやめろ!!クロトワ、さっき言ったことを復唱してみろ!」
クシャナ「わ、私は下ネタなど言っていない!!いいからさっさと復唱せよっ!」
クロトワ「私は殿下の下ネタに対して、『それは楽しみですな』と、返しました」
クシャナ「そう!それだ。クロトワ、貴様は何を思ってそんな訳のわからない返事を返したのだ?」
クロトワ「何をも何も、言葉通りの意味であります。それ以上でも以下でもありませんな」
クシャナ「ぬけぬけと……まさか貴様、本気で私の婿にでもなるつもりか?」
クシャナ「何が一興だ、馬鹿者っ!!そもそも貴様は、本国から左遷された参謀という建て前の、ただのお目付け役であろう!?」
クロトワ「はっ。恥ずかしながら平民上がりの一兵卒であります!」エッヘン
クシャナ「胸を張るな胸を!!……それで?ただの一兵卒の貴様が、曲がりなりにもトルメキア王家の血を引くこの私と、夫婦になれると、本気で思っているのか?」
クロトワ「いえ、身の程は弁えているつもりであります」
クシャナ「わかっているなら、何故あのような世迷言をほざいたのだ!」
クロトワ「あわよくば、と思いまして」
クロトワ「ほほう?たしか、アスベル……とか言いましたかな?なるほど……殿下は少年を愛でるのが趣味、と」メモメモ
クシャナ「なっ!?そ、そうではない!!今のは言葉の綾だ!!揚げ足を取るなっ!!」
クロトワ「いえ、皆まで仰らなくて結構です。このクロトワ、しかと心得ました。しかし……参謀の立場から具申させて頂きますと、少々問題がありますな」
クシャナ「む?なんだ、申してみよ」
クロトワ「果たしてあの小僧の『ガンシップ』程度のイチモツで、殿下のお心が満たされるかどうか、という問題です」
クロトワ「いえ、私は殿下の下ネタに便乗させて頂いたに過ぎません。それが、忠臣としてのあるべき姿かと……」
クシャナ「そんな忠臣が居てたまるかっ!?」
クロトワ「殿下、落ち着いて下さい。これはそれなりに、深刻な問題なのです」
クシャナ「貴様のような下品な男が私に仕えているということ方が、よっぽど深刻な問題だ」
クロトワ「何を仰いますか!私以外に、誰がこの問題を指摘出来ましょうか!?」
クシャナ「そんなことを指摘するなと、私は言ってるんだよ。……まぁいい。それで、仮にあの小僧のイチモツが『ガンシップ』程度だとして、何が問題だと言うのだ?」
クロトワ「その程度の男に王家の世継ぎを任せれば、産まれた王子達のイチモツは皆『ガンシップ』程度となり、ゆくゆくは王家の存亡に関わります」
クロトワ「ですが、男の価値の一端を担っているかと……」
クシャナ「くどいぞクロトワ!……そこまで言うからには、貴様は大層立派なイチモツを備えているのだろうな?」
クロトワ「はっ。僭越ながら、『重コルベット』と、言っても過言ではないかと」
クシャナ「むっ……『コルベット』、だと?」
クロトワ「ただのコルベットではなく、『重コルベット』であります。ご覧になりますか?」ゴソゴソ
クシャナ「い、いや、いいっ!おもむろに出そうとするなっ!!」
クロトワ「では、またの機会に」
クシャナ「な、なんて下品な男だ。だいたい私は、世継ぎの心配などしておらん」
クロトワ「なんですと!?」
クロトワ「……さながら『蛇の共食い』と、言ったところでしょうか」
クシャナ「うむ。そのようなしがらみは、我が子には不要だ。よって、私はたとえ王権を手に入れようとも、トルメキア王政は滅ぶべきだと考えている」
クロトワ「……短ぇ夢だったなぁ」ボソッ
クシャナ「何か言ったか?」
クロトワ「いえっ!何も。……しかし、それでは殿下は一生独り身を貫くつもりですかな?」
クロトワ「ふむ。つまり、婿を取るつもりはあるわけですな?」
クシャナ「いや、婿は取らん。下手に野心のある婿殿なら、私にその気はなくとも王家を存続させてしまうやも知れんからな」
クロトワ「ならば、どうやって子を成すと?」
クシャナ「そうだな……どこかで都合の良い種馬でも見つけようと思っている」
クロトワ「はっ。このクロトワ、身命を賭して、必ずや、その役目を果たしてみせましょう!」
クロトワ「お風邪でも召されましたか?」
クシャナ「貴様が訳のわからないことばかりほざくからだろう!?自分が何を言っているかわかっているのか!?」
クロトワ「もちろんですとも!この度はこの小官めを、殿下の『種馬』に任じて頂き、恐悦至極にございますっ!」
クシャナ「任じていない!私は断じて任じていないぞっ!!」
クロトワ「むっ?殿下は私めの『重コルベット』では満足出来ない、と?」
クシャナ「そ、そういう問題ではない!!イチモツからは離れろ!!」
クシャナ「貴様に対する不満を挙げたらキリがないが……イチモツのデカさだけで種馬を決めるつもりはないのだ」
クロトワ「ふむ。なれば、殿下は種馬に何をお求めになられるのでしょう?」
クシャナ「ふふっ。知りたいか?」
クロトワ「是が非でも」
クシャナ「クロトワ……貴様のその野心に塗れた顔だけは、悪くない。知りたいと言うならば、ついてくるが良い」
クロトワ「はっ」
クシャナ「……ここだ」
クロトワ「恐れながら殿下……ここはトイレではありませんか。一体どのようなおつもりで私をここに?」
クシャナ「今から私は用を足す。クロトワ、貴様はその間、ここで待っているのだ」
クロトワ「……失礼ながら、小官にはそれにどのような意味があるのか、わかりかねます」
クシャナ「わからぬか?この私の身に付けている鎧を見ても」ガチャリ
クロトワ「……なるほど。つまり私の役目は、殿下が用を足す間の荷物持ち、ということでしょうか?」
クシャナ「ふっ。さすがに頭の回転が早いな。察しの通り、お前には私の荷物持ちを任せる。と言っても、それだけでなく、この鎧を脱ぐ手伝いもして貰うがな」
クシャナ「何が解せぬのだ?申してみよ」
クロトワ「はっ。殿下のお召しになっている鎧は大変重厚に作られており、お一人で着脱するのは困難であることは一目瞭然であります。しかしながら……」
クシャナ「なんだ?」
クロトワ「その役目は本来、侍女の役目かと」
クシャナ「そうだな。クロトワ、貴様の言う通りだ。私の身の回りの世話は本来、侍女に課せられた仕事だ。だがな、それは同時に……種馬の仕事でもあるのだよ」
クロトワ「理由を、伺ってもよろしいでしょうか?」
クシャナ「なに、簡単なことだ。一晩臥所を共にする際、私が催した時に必要だからさ」
クシャナ「なんだ?」
クロトワ「臥所を共にする際には、殿下は寝巻き姿の筈。用を足すからと言って、鎧を脱ぐ必要はないかと」
クシャナ「ふっ。そこに気づくとは……どうやら私は、貴様をみくびっていたようだ」
クロトワ「はっ。お褒めに預かり、光栄であります」
クシャナ「よい。楽にせよ。……それで、鎧を脱ぐ必要がないのに何故用を足す際に人手が必要か、だったか?」
クロトワ「はい。是非、お教え下さい」
クシャナ「それはな……暗い廊下を1人で歩きたくないからだ」
クシャナ「むっ。何を呆けている」
クロトワ「こ、これは失礼を。……言葉の意味を図りかねておりましたゆえ、どうかご容赦を」
クシャナ「意味も何も、言葉の通りだ。臥所を共にする際はもちろん夜なのだから、廊下が暗いのは当たり前だろう?」
クロトワ「い、いえ、私が困惑しているのはそのようなことではありません。殿下は御年25歳であらせられる。それなのに何故、暗い廊下が怖いなどと……」
クシャナ「歳はこの際関係ない!とにかく私は1人で暗い廊下を歩くのは嫌だ!嫌だったら嫌なのだっ!!」
クロトワ「わ、わかりました。失言をお許し下さい」
クロトワ「はっ。肝に銘じておきます」
クシャナ「質問は以上か?では、早く鎧を脱がせろ。もうそれほど時間に余裕がないのだ」
クロトワ「も、申し訳ありません。まさかそこまで切羽詰まっていたとは、つゆ知らず……」
クシャナ「いいから早くせんかっ!間に合わなくなっても知らんぞっ
コメント一覧
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- 2016年11月18日 23:49
- クワトロと空目した
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- 2016年11月18日 23:50
- おまえ、そん時そこにいなかっただろ…
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- 2016年11月18日 23:50
- シャア…クワトロがめんどくさい女を引き取るわけないだろ
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- 2016年11月18日 23:51
- やっぱ鎧の下が蟲やら腐海の毒でえげつないことになってるってことなのかねぇ
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