EXILE・HIRO(47)が代表を務めるLDHグループがカレー店「井上チンパンジー」(東京・中目黒)を出店し、話題になっているという。
同店は中目黒駅の高架下に11月22日にオープンした商業施設「中目黒高架下」内に入った全28店舗のうちの1店舗だが、家賃は坪単価5万円以上といわれるなど負担も大きいらしく、回転率が要求されそうで・・・?
※“レコ大買収疑惑”に“世界進出”、そして“カレー店”という混沌。EXILEのリーダー・HIROが代表を務めるLDHグループが、東京・中目黒にカレー店「井上チンパンジー」を出店したという。なお同店は中目黒駅(東急東横線)の高架下(700メートルに渡るスペース)に2016年11月22日にオープンした新商業施設「中目黒高架下」内に入った全28店舗のうちの1店舗であり、同施設には飲食店以外にも「中目黒 蔦屋書店」やアパレルブランド「MHL」(「マーガレット・ハウエル」のカジュアルライン)など様々な業態の店が軒を連ねているようだ。
「LDH」といえば東京都目黒区に本社を構えるだけに中目黒近辺には特に思い入れが強いのかもしれないが、ダンスユニットや劇団などの統括に徹していたと思われただけに飲食業態への出店は意外な印象を受ける。だが「LDH」の公式ホームページを見てみると“KITCEN”部門があり、現時点(2016年11月24日現在)で居酒屋や焼き鳥店などすでに9店舗を展開していることがわかる(「井上チンパンジー」を含む。9店のうち6店が目黒区内、2店が渋谷区内)。
「LDH」の社風は体育会気質とも言われるので、“打ち上げ”などで使える店(先述の居酒屋など)も自前で展開した方が効率的なことはなんとなく理解できるが、「井上チンパンジー」に関しては同店の公式ホームページを見てもテーブル2席、カウンター13席のこぢんまりとしたスペースのようで、営業時間も11時〜22時(ラストオーダー:21時45分)と早すぎず遅すぎずである。こうしてみると「井上チンパンジー」は「LDH」が展開している他の店と比べても若干、毛色が違う印象ですし、ましてや“国民食”とも言われるカレーともなればよほどの勝算がなければ飛び込めない分野にもみえる。
もちろん「井上チンパンジー」が“LDHグループ”の経営店であることが浸透すれば、まずはファンが足を運ぶ可能性は高いが、味がついてこなければリピーターは増えないだろう。中目黒という立地コストを考えても、お店を回すのにかかる負担は大きいようで・・・?
(以下引用)家賃は坪単価5万+歩合と高額なため、20坪でも月100万円以上だという。店舗開発を手掛ける不動産業関係者がこう言う。
「相場だと坪3.5万から4万円、高架下となると1万円は下がるのが普通なので、かなり強気な家賃です。ほとんどはアンテナショップで、話題性を振りまいたらさっさと撤退するんじゃないでしょうか。
採算を取るなら、カウンター席とテークアウトでさっと食べられる店で、回転率を上げるしかないでしょう」
(引用元:日刊ゲンダイ)
「中目黒高架下」のテナントスペースを借りる家賃が実際にいくらなのかは不明だが、相場であれば中目黒付近は坪単価3.5万円〜4万円程度であり、高架下であればそこから1万円程度下がるという(駅近ではあるものの、電車による騒音などが影響して下がるのかも)。だが上記によると「中目黒高架下」の家賃は坪単価5万円に、歩合(店の売り上げに応じて加算される別料金でしょうか)を加えた金額らしく、これは運営側(東急電鉄と東京地下鉄が共同で整備。情報元:読売新聞)が設定したと思われるかなり強きな家賃のようだ(ただし上記が事実かどうかはわかりません)
つまり、それだけ中目黒の街が持つ魅力や価値が上がっていると推察できるが、そうは言ってもあくまでも「高架下」ですし、一等地に店を出すよりは家賃も安いでしょうから、飲食店から書店、花屋、衣類に至るまでそろう新商業施設として「中目黒高架下」が相乗効果を伴いながら集客力の強いスポットへと成長する可能性を秘めているのであれば、その一角を抑えたのは大きいとも言える。実際「中目黒高架下」内の28店舗においては飲食店が最も多いが、その種類はほぼバラバラであり、カレー専門店は「井上チンパンジー」のみであることを考慮すれば、この高架下圏内では競合がいない分、客の奪い合いにはならないと考えられる。
よって中目黒の土地柄に見合った、高品質で満足度の高い、お値打ち感のある商売をしていけば、結果はついてくるかも。とはいえ、やはり“カレー店”は出尽くした感もあるだけに、他(のカレー)店にはないよほどの差別化をしたうえで、さらにまた来たくなる仕掛けがなければ難しそうだが・・・?
(以下引用)「その昔、タレントショップブームの頃、ビートたけしが『元気が出るテレビ!!』で名義貸しでカレー店をやっていましたが、早くに傾き、訴訟問題に発展しました。
カレーは提供するのに手間がかからず楽だと考えがちですが、家でも作れるだけに、なかなか財布のひもが緩まない。売れない若手かOBが店に立つとかしないと、集客は難しいのではないでしょうか」
(引用元:日刊ゲンダイ。芸能評論家・肥留間正明氏の談話)
さすがの“EXILEブランド”をもってしても、カレーともなれば舌の肥えたお客さんも少なくなさそうで、よほど惹き付けるものがないと店を長続きさせるのは難しい可能性もある。なお「井上チンパンジー」のメニューをみてみると(2016年11月24日現在)、「生姜焼きカレー 生卵or目玉焼きのせ」(850円)、「肉野菜炒めカレー」(850円)、「デラックスカレー(しょうが焼き、ハンバーグ)」(950円)が上部に掲載されているので、この3品が特におすすめなのかもしれないが、それなりのお値段なだけにリピートしたいと思わせる味かどうかがまずカギとなるのかも。
「LDH」といえば、2015年の「日本レコード大賞」において同事務所所属の三代目J Soul Brothersが「Unfair World」で大賞を受賞したが、2016年10月27日発売の「週刊文春」に、「LDH」が“芸能界のドン”と言われる大手芸能事務所を通じ、1億円でこれ(大賞)を買収していたとの疑惑を報じられたほか(「LDH」のHIRO氏は2016年10月23日に社長を退任。2016年の「レコード大賞」においては、三代目J Soul Brothersの作品は優秀作品賞にも入賞せず)、EXILEも9年連続で出場を続けていた「NHK紅白歌合戦」(2016年12月31日)に落選するなど、本業で行き詰まりをみせているようにもみえる。
そうしたなか「LDH」は世界を視野に入れ、2017年1月1日に「LDH JAPAN」に改称予定で、すでに始動している「LDH USA」に加え、「LDH ASIA」、「LDH EUROPE」および、それらを統括する「LDH WORLD」が新設されるというが(情報元:日刊スポーツ)、一方で「カレー店」の経営に乗り出すとは何か軸がブレているようにも感じる。彼らがいったいどこに向かうのか、気になるところ。
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