<ゲームオタクは全員アニメ好きじゃない> 飲みの席などで「ゲームが好き」という話をすると「アニメが好き」と混同されたことありませんか。最近はそうでもないけど一昔前は本当に多かったよ。
「部屋に美少女アニメのポスターが貼ってある」とか、「二次元の女の子にしか興味がない」とか、何て言うかな、もはやアニメ好きというよりも、ものすごい振り切ってる
美少女コンテンツ好きのオタク像を、重ねてくるやつがいるんだよね。
もちろん世間から見たら僕なんか立派なオタクなんだろうけどさ……
断っておくと、アニメは嫌いじゃないよ。むしろ「デクスターズ・ラボ」とかカートゥーン系は好きだ。でも僕には知識がない。そのかわり先入観もないし、他人の評価も興味ないから、萌えアニメだろうが、子ども向けアニメだろうが良いものは良い、悪いものは悪いっていう
是々非々スタイルなんだと思う。
しかしオタクと呼ばれるほど、その道を愛してもいない。したがって、好んで見ることもない(結局は)ってだけの話である。
※1 ※1 子どもが見てるのをついでに見る程度かな<なぜ混同してはダメなのか?> その昔、なべやかんというタレントがテレビ出演した際、アニメオタクと紹介され
「俺は特撮オタクだ!」と激怒したことがあった。
※2 そんな細かいこと、
世間一般的にはどうでもいいってことは百も承知。でもオタクという人種はその性質上、カテゴリーがそのまま存在理由になる得る人間なのだ。
それはどういうことかというと、たとえば評論家なんかそうじゃない。彼らはその専門分野に詳しいことが番組にとっての存在理由となっている。オタクの場合は趣味・嗜好なんだけど同じようなもんだ。カテゴリーを間違えられることは、
存在理由を否定されることにつながるのである。そう考えると、なべ氏の怒りも理解できるのではないだろうか。
※2 参照リンク:スポーツ新聞(なべやかんだ!) ※オロチのファミコン部屋の一角。どう見てもアニメオタクの部屋ではない。 僕だって細かく言えば、ゲームというカテゴリーの中でも、さらに「レトロゲーム」の、さらに
「ファミコン」という狭いジャンルの人間だからね。いわゆる一般的なゲームオタクとも違う。したがって、こーるおぶでゅーてぃとか、すかいりむの話をされても「お、おう」としか言えないぞ!
まあ、世間一般的なイメージからすればオタク趣味というだけで全部いっしょくたなのかもしれないけどさ、とりわけ「ゲーム好き」と「アニメ好き」に関しては頻繁に混同問題が発生しているのである。
<カテゴリーいっしょくた問題> 実害といえばもうひとつ。僕はずっとホームページをやってきたんだけど、昔はリンク集サイトってのがあって、そこに登録する際にカテゴリーが「アニメ・ゲーム」って、いっしょくたになってることが嫌で嫌で仕方なかったよ。それは
情報を探す側になっても不便ってことだからね。
ゲームの情報を知りたいひとにとっては、アニメの情報などノイズでしかなかったのだ。じゃあ今はどうなってんだと思って試しに検索したところ……
※サムネイル画像:朝日新聞デジタル ※サムネイル画像:@niftyニュース ※サムネイル画像:music.jp ご覧のように
いっしょくた止まりになってるサイトもまだまだあったのだ。ニッチだの、ロングテールだの叫ばれているこの時代に目を疑うよ。
<そういう風潮が生まれた理由> でもね。僕だってうすうす気付いてはいたんだ。
『ドラクエ』作者の堀井雄二さんが、かつて運営していた個人ページだったかな。
「美少女ゲームが好きだ」みたいなこと言ってて、当時、何も知らなかった僕はびっくりした憶えがある。調べてみると、ファミコンソフトをつくっていたPC系メーカーは、だいたい過去に美少女コンテンツ(エロゲー)つくってたよ。
ファミコンにも微笑ましいエロってのはあったが、『キャプテン翼2』の裏パスワード
「さなえちやのおつぱいはとてもやらかい」の存在を知ったときは普通に引いたね。そもそも、さなえちゃんっておっぱいキャラじゃないじゃん。小学生だし。悪い意味で普通の発想じゃないよね。こんな不愉快なこと考えてる大人がファミコンのゲームつくってるかって、僕がショックを受けるのも無理ないでしょ。
人様の嗜好をどうこう言う意図はないので、もう書かないけど、他にも同じくらいのインパクトある事案に遭遇しては、その都度、気付かされたよ。日本のビデオゲームってのは元々そっち系のひとたちが築き上げてきた部分も大きいんだなってこと。
※3 あと、日本人の特性っていうのかな。まず、ファミコンの登場によって、ビデオゲームが一般大衆化する。次に大きな転機になったのは
『ドラクエ』の登場だ。この大ヒットがきっかけとなり、ストーリー性を前面に押し出したゲームが世間一般層にウケるようになったことがでかい。
それに伴ってキャラクタを重視する傾向が強くなっていくのも、アニメとリンクするところだ。どっちも
世界観を構築しグラフィックやサウンドで表現するコンテンツだから共通点が多いのは当たり前なんだけど、ハードの性能が飛躍的に上がると、ファミコン時代には実現できなかった、アニメ志向のJRPGや、恋愛シミュレーションゲーム、アニメ展開するメディアミックス系ゲームなどが登場。
それが世間一般層にも認知されるようになったことにより、「ゲームオタク=アニメ好き」みたいな風潮が生まれたんじゃないかと推測する。
※4 ※3 もちろん日本のビデオゲームにはアーケード系や玩具系など、その他、様々な流れがあったことは理解してるつもりだが、世間一般の「ゲームオタク=アニメ好き」というイメージに対する影響の大きさという観点で考えると、そのあたりは言及しなくてもいいかなと判断する ※4 なお、ゲームは一方で、独自のリアル路線を追及するわけだが、今回の考察にはあまり関係ないので割愛する<単純な二元論時代の終焉> 結局のところ、
元々そういう土壌があったという、ありきたりな結論に至ったわけだけど、最近では、ニンテンドークラシックミニの人気を見てもわかる通り、世の中の「レトロゲームへの理解」自体はだいぶ深まってきた感じがする。ゲーム好きという話をしても、アニメ好きと混同されることは少なくなったのは確かだ。
しかし、それは理解が深まったからというよりも、スマホ普及によるライトゲーマーの拡大や、キャラクタ消費コンテンツの多様化で、いわゆるオタク趣味が、ゲームかアニメかみたいな
単純な二元論では説明できなくなったからだと考えたほうが良さそうだ。何にせよ混同されることが少なくなったのは幸いだが……
もう一つの「知りたい情報にノイズが混じる」って問題も、逆に考えればいい。
だからこそ、我がブログのようなレトロゲーム専門のニュースサイトに
存在理由があるんじゃないかって考えることにした。オークションで欲しいものを探してるとき、もっと細かい検索機能があればいいのになあって思うことがよくあるんだけど、
便利になったらなったで競争率が上がるだけじゃんか。だったら、むしろこのままでいいやってなるやつ(笑)
ひとまず、そんな心境です。
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厳密に言うと美少女ゲームと美少女アニメは微妙に違うように思う。まあ両方好きな人もいるだろうけど