悟空「国会図書館に行くぞ!」悟飯「はいっ!」
チチ「じゃあ気をつけて行ってくるだぞ~!」
悟飯「はい、お母さん」
悟空「ん? 悟飯、おめえどこ行くんだ?」
悟飯「中の都にある、王立の国会図書館に行くんです」
悟空「国会図書館?」
悟飯「いえ、あそこじゃボクが使いたい資料がなくて……」
悟空「その国会図書館っちゅうところにはあるんか?」
悟飯「はい」
悟飯「国会図書館には今までに出版されたもの全てが所蔵されてるんです」
悟空「ひゃ~!」
悟飯「ってのは建前で、実際にはさすがにそうでもないみたいですけどね」
悟飯「でも、一般の図書館より数が多いのは確かです」
悟飯「よかったらお父さんも一緒に行きませんか?」
悟空「オラが?」
悟空「図書館って本がいっぱいあるとこだろ? オラはちょっと……」
チチ「いいじゃねえか! たまには悟空さも図書館ぐらい行った方がいいべ!」
悟飯「そうですよ!」
悟空「うーん……ま、たまには図書館ってのも悪くねえな!」
悟空「分かってるって、チチ!」
悟飯「大丈夫ですよ」
悟空「じゃ、国会図書館ってところに行くぞ、悟飯!」ボウッ
悟飯「はいっ!」ボウッ
バシュシュッ!
チチ「……心配だべ」
悟空「ここが国会図書館か~」
悟空「キングキャッスルの近くにあるだけあって」
悟空「オラたちの家の近くにある図書館に比べて、ずいぶんでけえな」
悟空「じゃあさっそく入るとすっか」
悟飯「――あ」
悟空「どうした?」
悟飯「国会図書館では、利用者カードを作らないと入館できないんです」
悟飯「ボクは持ってますけど、お父さんは持ってませんから、まずはカードを作りましょう」
悟飯「図書館には本館と、雑誌類を扱う新館があって、新館に行けば作ってもらうことができます」
悟飯「ただ作ってもらう際に、身分証明書が必要です」
悟空「エアカーの免許なら持ってるぞ」
悟飯「それがあれば大丈夫です! さっそく作ってもらいましょう!」
悟空「結構人が多いな」
悟飯「ええ、東西南北の都から利用者が来てるんでしょうね」
悟飯「あ、お父さんの番ですよ」
悟空「え~と、この免許でカードを作ってもらいてえんだけど」
職員「かしこまりました」
悟空「ひゃ~! 水色でかっこいいな!」サワサワ
悟飯「折らないで下さいよ、お父さん」
悟飯「このカードを向こうのゲートにかざせば、中に入れます」
悟飯「あと、このカードは本を借りる時、返す時、資料を複写したい時、と」
悟飯「色んな場面で必要になるので、失くさないようにして下さい」
悟飯「どこかに置いてっちゃう人も結構多いみたいなんで」
悟空「分かった!」
悟飯「リュックなどはロッカーにしまって、荷物は透明なビニール袋で持ち歩くことになります」
悟飯「だからボクも筆記具はビニール袋に入れます」
悟空「なんでそんな決まりがあるんだ?」
悟飯「多分、本を盗もうとする人がいるからでしょうね」
悟飯「ここにしかない貴重な本もいっぱいありますから」
悟空「悪い奴がいるもんだなぁ」
悟空「いやー、広いな!」
悟飯「でしょう?」
悟空「――あれ?」
悟空「図書館なのに本が全然ねえぞ。パソコンばかり並んでるぞ」
悟飯「ああ、国会図書館には、いわゆる本棚はないんです」
悟空「へ? じゃあどうやって本を借りればいいんだ?」
悟飯「本を借りる時はあそこのパソコンで借りたい本を探して、なにを借りるか決めて」
悟飯「カウンターで職員さんから本を受け取るんです」
悟空「へえ~」
悟飯「これでよし、と」ターンッ
悟空「ずいぶん難しそうな本を借りるんだな……」
悟飯「ハハハ、お父さんはどうします?」
悟空「どうするっていわれても……オラ、ほとんど本なんか読まねえしな……」
悟飯「あっ、そうだ!」
悟空「バックナンバー?」
悟飯「雑誌の昔の号のことです」
悟飯「天下一武道会を特集してる雑誌でも借りたらどうです?」
悟空「そりゃいいな!」
悟飯「じゃあ、この天下一武道会が開催されると発行される『天下一マガジン』を借りましょう」
悟飯「雑誌は10点まで借りられるんで、いっぱい借りることができますよ」カタカタッ ターンッ
悟空「サンキュー!」
悟空「どのぐらいで届くんだ?」
悟飯「30分ぐらいっていわれてます」
悟空「30分!? 結構かかっちまうんだな」
悟飯「でも実際には15分から20分ぐらいで済みますよ」
悟飯「それに館内には食堂や売店、喫茶店なんかもありますから、いくらでも時間を潰せます」
悟空「へぇ~、そうなんか」
悟飯「とりあえず、喫茶店に入りましょうか」
悟空「いや~、国会図書館っちゅうのはなかなか快適だな」
悟飯「でしょう?」
悟飯「おっと、もう30分経ちましたね。そろそろカウンターに本がついてる頃です」
悟空「え、もう!? 30分なんてくつろいでたらすぐだな!」
悟飯「じゃあ、カウンターに本を受け取りに行きましょう」
悟空「サンキュー!」
悟飯「お父さん、ボクは調べ物をするんで、また後で合流しましょう」
悟空「頑張れよ!」
悟空(じゃあオラは、この天下一武道会の雑誌でも読むとすっか)
悟空(こうして見渡すと、本当に色んな奴がいるな~)
悟空(悟飯みたいに勉強してる奴もいれば――)
悟空(マンガ本読んでる奴もいる。多分昔のマンガを読んでるんだろうな)
悟空(ハハ……あそこにいるおっちゃんなんか、ソファで寝ちまってるぞ)
悟空「どれどれ……」ペラ…
悟空(お、これはオラが初めて出た時の天下一武道会の特集だな)
悟空(ジャッキー・チュンのじいちゃんに負けちまったんだよな~)
悟空(じいちゃん強かったからなぁ、クリリンもオラも負けちまった)
悟空(そういやヤムチャはじいちゃんにさわやかな風をプレゼントされてたっけ……)
悟空(じいちゃん、今なにしてんだろうな……生きてるといいけど)
悟空(クリリンと勝負して、武道会の直後、クリリンが殺されちまったのもよく覚えてる)
悟空(そういやヤムチャは天津飯に足を折られてたっけ……)
悟空(お、これはピッコロと戦った武道会の特集だ)
悟空(この大会で、やっとオラ優勝できたんだよな。あの時は嬉しかったぜ……)
悟空(それと、チチと結婚したのもこの武道会だ。チチの写真もある)
悟空(そういやヤムチャは神様に場外負けにされてたっけ……)
悟空(だけど、この大会の時はピッコロが会場ふっ飛ばしちまったから、ほとんど情報がねえな)
悟空(――お、ミスター・サタンが優勝した回から、急に雑誌が豪華になってるな)
悟空(サタンってやっぱ人気あるんだな~)
悟空(オラみたいに懐かしい気分に浸りたくて、ここにやってくる奴も結構多いのかもしれねえな)
悟空(じゃあ、本を返しに――)
「ウヒヒ……」
悟空「ん?」
悟空「ウーロン!?」
悟空「ウーロンじゃねえか!」
ウーロン「ご、悟空!?」
悟空「いやー、まさかおめえが図書館にいるなんて思わなかったぞ!」
ウーロン「そりゃあこっちのセリフだぜ! お前ほど図書館が似合わない奴もいねえよ!」
悟空「ところで、おめえなに読んでるんだ?」
ウーロン「んなもん決まってんだろ?」
コメント一覧
-
- 2016年12月03日 21:49
- 基地外要素はどこ・・・?ここ・・・?
-
- 2016年12月03日 22:16
- ビジネスホテルの人かな?
国会図書館は古本屋でどうしても見つからない時の最終手段だよなあ……
-
- 2016年12月03日 22:19
- よかった…平和だ…
DBは基地外な作品が多すぎるから…
-
- 2016年12月03日 22:27
- ブルマなら私設で国会図書館並みの書庫もってそう
-
- 2016年12月03日 22:36
- どうせいいつものキャラを馬鹿にしたひっでえ作品なんだろ
と思って読んだら存外面白かったw
-
- 2016年12月03日 23:04
- いちいちヤムチャの思い出振り返るのやめてやれよ
-
- 2016年12月03日 23:04
- やっぱり宇宙一強いのは超サイヤ人の嫁(達)ということで
-
- 2016年12月03日 23:52
- あれ?普通に面白かったw
マジキチもいいがこういうのもいいよね
スポンサードリンク
ウイークリーランキング
最新記事
アンテナサイト
新着コメント
LINE読者登録QRコード
スポンサードリンク