モバP「花と茸は同い年の続編」
輝子「お、おはよう… ございます…」
凛「あっ、おはよう、輝子」
輝子「フヒッ…… お、おはよう」
輝子「……って、あれ?」
輝子「親友とかちひろさんは……?」
凛「ああ、プロデューサー達は社長に用が有るって」
輝子「そ、そうか……」
輝子「……で、どうしたんだ?」
輝子「ポーチ… 探ってるみたいだけど」
凛「あ、うん、髪が乱れちゃってるからブラシを探してるんだけど……」
凛「ほら、外、風が強かったでしょ?」
凛「駅から歩いて来る時にやられたみたい」
凛「……ただ、ブラシが見付からなくて」
というか、朝、部屋で使ったまま置き忘れたっぽい
……うーん、朝忙しかったからなぁ
そう呟くと、輝子は持っていたバッグに手を入れ
輝子「私の… 使う……?」
と、ブラシを差し出してくれた
凛「いいの?」
輝子「もちろん…… フヒッ」
凛「……ふふっ」
凛「ありがと」
凛「……でも、私より、輝子が先かな?」
輝子「……えっ?」
そう、ブラシを差し出してくれた輝子もまた、私と同じ目に遭ったらしく
凛「はい」
つ手鏡
輝子「……え? え?」
凛「輝子の髪も…ね」
輝子「……」
輝子「……」
輝子「そのっ、これはっ、そ、外風強かったからで」
輝子「決して寝癖とか不精とかじゃなくてっ」
凛「うん、分かってる。私も同じだから」
凛「それじゃあ」
まだあたふたと恥ずかしがっている輝子の後ろに周り
凛「失礼してっと」
スッスッスッと髪にブラシを通し始め
輝子「……」
輝子「その……」
輝子「手慣れてるな…やっぱり」
凛「ん、まあ、私も長い方だしね。髪は」
凛「その分苦労も有るけどさ」
輝子「お、お風呂とかな」
凛「うん。あと、夏とかも熱いし」
凛「それに、汗で髪が肌にまとわり付いたり」
輝子「うん、あれって地味に気になるしな」
凛「え?」
凛「いや…… う~ん……」
凛「私はこのままが良いかな……?」
凛「それに、苦労って言っても、蘭子や里美の苦労に比べたら……ね」
輝子「確かに…… あの髪型を毎日セットするのは、マジで凄いと思う」
凛「何時起きかを考えるだけで怖いレベルだもんね」
凛「……さて、こんなところかな?」
輝子「あっ…… ありがとう」
輝子「あと… その、お、お恥ずかしいところを……」モジモジ
凛「いえいえ」
凛「はい」
つブラシ
輝子「フヒ……?」
凛「髪、お願いできるんでしょ?」
凛「お姉ちゃん」
輝子「!」ズキューン!
輝子「フヒッ…… フヒヒ……!」
輝子「ヒャッハー!!」
輝子「お姉ちゃんにッ任せとけェェェッ!!」
モバP「そういえば、乃々と仕事させた時もそうでしたし」
ちひろ「いや、年下転がしって…… もうちょっと言い様が……」
モバP「じゃあ… 年下たらし…… とかですかね」
ちひろ「たらしもちょっと……」
ちひろ「というか、同い年ですし、輝子ちゃんも凛ちゃんも」
モバP「……いえ、輝子の方がお姉ちゃんらしいです。2ヶ月くらい」
ちひろ「……ファ!?」
輝子「フヒ?」
凛「あっ、戻ってたんだ」
モバP「ああ、ちょっと前にな」
モバP「……で、輝子は凛の髪を整えてたと」
輝子「まあな…」
凛「うん、ブラシを忘れちゃったから、輝子に助けてもらったんだ」
モバP「へー」
モバP「そうかー。ちゃんとお姉ちゃんやってるんだな」
輝子「い、いや、あの、そんな大した事はしてないけどな…… フヒッ… フヒヒ…」テレテレ
モバP(……可愛い)
ちひろ(……可愛い)
凛(……可愛い!)
輝子「……フヒ?」
輝子「どうかしたのか?」
凛「……いや、ただ、幸せだなぁ、って」
モバP「だな」
ちひろ「ですねぇ」
輝子「フヒ……?」
第一話
―――世はなべて事もなし――― 完!
モバP「へぇ、凛が宅配弁当を頼むなんて珍しいなぁ、って思ったけど」
モバP「そうか…… お袋さんが結婚式に」
凛「いや」
凛「親戚の」
凛「結婚式に出席するだけだからね?」
凛「念のためもう一度言っとくけど」
モバP「分かってますって」
凛「ホントかなぁ……?」
凛「……んー? どうかした? 輝子」
輝子「もし… よかったら…… シイタケ君の煮しめを……」
凛「あっ、いいよ」
輝子「ま、マジ!?」
凛「うん」
凛「はい、あーん」
輝子「あ… あーん」
モグモグゴックン
輝子「……フヒッ」
輝子「これはまた… 良い仕事…… してますなぁ……!」
輝子「……あっ」
輝子「じゃ、じゃあ、私からは……」
凛「私は構わないけど……」
凛「輝子の方は良いの? 結構不平等なトレードだと思うんだけど」
輝子「そ、そんなことはない。椎茸君の煮しめのトレード相手は、コレくらいじゃないと…な」
凛「……そっか。じゃあ、ありがたく貰おうかな」
輝子「どうぞ」
凛「ではでは」
モグモグゴックン
凛「ん、美味しい」
凛「このお弁当屋さん、結構美味しいよね。おかず一つ一つがちゃんとしてる感じ」
輝子「キノコも…入ってるしな…フヒッ」
凛「ふふっ、そうだね」
凛「ほら、口元にソースが付いちゃってるから」フキフキ
輝子「こ… これはお恥ずかしい…… フヒフヒ……///」モジモジ
凛「いえいえ」
『シュワ-……』
凛「……ん?」
輝子「……フヒ?」
輝子「なんか… 変な音が……」
凛「したよね」
モバP「……ああ、それは、俺の荒んだ心が浄化された音だな」
凛「……へ?」
輝子「……フヒ?」
モバP「いや、なんでもない… なんでもないんだ」
モバP「明日の昼御飯はどうする?」
モバP「明日も出前とかなら頼んどくけど」
凛「そっか… じゃあ、お願いしようかな」
凛「お母さん、明日まで帰って来ないみたいだから」
輝子「あ、あのー……」クイクイ
凛「……?」
凛「どうかした?」
輝子「お弁当、私が作ろう……か?」
凛「……え?」
輝子「こ、これでも、一応、料理… 作れる方だから……」
凛「……へ?」
輝子「あっ、でも、も、もし、嫌なら別にいいんだ…… うん、ホント……」
凛「あっ、うん、嫌っていうわけじゃないんだ。勿論ね」
凛「凄く失礼な事を訊くけど…… 輝子って料理作れたの……?」
輝子「い… 一応作れますよー」
輝子「今日は宅配弁当だけど… 時間が有るときは作ってくるし…な」
モバP「ああ、腕は確かだぞ」
モバP「俺も結構お裾分けを貰ってるし」
凛「へー」
凛「でも、本当にいいの? お弁当作るのも結構手間だと思うけど」
輝子「大丈夫……ストックも貯まってるしな」
凛(……ストック?)
凛「輝子がそう言うなら」
凛「じゃあ、遠慮なくお願いしようかな」
輝子「フヒヒッ、お任せあれ」
凛「うん、楽しみにしてるから」
凛「……で」
凛(目の前の重箱に満載された茸料理の数々……)
凛(輝子が言うには、茸の炊き込み御飯に干椎茸入りの肉じゃが、茸と蓮根の肉団子、茸と明太子のオムレツに……)
凛(それにエリンギとナスの味噌炒め、キノコとジャコのサラダに…… あと…… なんだっけ、多すぎて覚えきれなかった……)
凛「まぁ、正直、予想はしてたけど…… 予想以上かな、これは流石に……」
輝子「フヒ?」
凛「ううん」
凛「輝子、本当に料理上手かったんだなーって」
輝子「フヒッ、それほどじゃないけどな」
凛「ううん、見た目だけでも美味しいって伝わってくるし」
凛「……食材に偏りがあるとは思うけどね」
輝子「ま、まあ… キノコ料理以外…… モチベが…な?」
凛「それに……」
輝子「気合いが入って…その、つい……」
モバP「大丈夫、残ったら俺が食べるから」
凛「……だからカップ麺一杯だけしか用意してなかったんだ」
モバP「まあ、輝子が気合い入れまくるのは予想できたからな」
凛「理解が在る…… って言っていいものか……」
輝子「あのー」
凛「あ、ごめん」
凛「じゃあ、食べよっか」
輝子「う、うん」
輝子「どうぞー」
パク
凛(……あっ)
モグモグ
凛「美味しい……!」
凛(こっちの肉団子も…… オムレツも……)パクパクモグモグ
凛(それに、このサラダも……!)パクパクモグモグ
凛(本当に……!)
輝子「た
コメント一覧
-
- 2016年12月06日 23:58
- 輝子と一緒に机の下でボーッとしたい(切実)
-
- 2016年12月06日 23:59
- 凛のお花に輝子のきのこを挿入したい
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