アメリカのイエローストーン国立公園には「Zone of Death(死のゾーン)」と呼ばれる地帯が存在します。ここではたとえ人を殺したとしても罪にならず、「完全犯罪」が成立する可能性があるとのこと。なぜこんなことが起こるのか、解説ムービーが公開されています。
人を殺しても罪にならない「ゾーン・オブ・デス」と呼ばれるエリアが実在する
イエローストーン国立公園はワイオミング州の管轄内なので、捕まった犯罪者はまず、ワイオミング州の州都であるシャイアンに送られます。
しかし、アメリカ憲法3条2項には「裁判は犯罪が行われた州で行わなければならない」とあります。そのため、殺人者は「裁判はアイダホ州で行わなければいけない」と訴えることができます。
しかし、合衆国憲法修正第6条には「被告人は、犯罪が行われた州及びあらかじめ法律で定められる地区の公平な陪審によって行われる、また公訴事実の性質と原因とについて告知を受ける権利を有する」とあります。
黄色の場所がイエローストーン国立公園
青いエリアが問題の「ゾーン・オブ・デス」エリア
通常は犯罪が行われた「州」と「あらかじめ法律で定められる地区」が一致するのですが、イエローストーン国立公園内の50平方マイルの土地は、「アイダホ州」に属しながら「ワイオミング州」の管轄内なのです。
陪審員はイエローストーン国立公園のアイダホ州に属する部分から選ばれないとならないが、問題なのが、該当地域には誰一人住んでいないということ。
つまり法律に従うと、陪審員が不在のため裁判を行うことができず、殺人者を解放しなければならないのでは?ということになります。
How you could get away with murder in Yellowstone’s “Zone of Death"
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— GIGAZINE(ギガジン) (@gigazine) 2016年12月7日
イエローストーン国立公園はワイオミング州の管轄内なので、捕まった犯罪者はまず、ワイオミング州の州都であるシャイアンに送られます。
しかし、アメリカ憲法3条2項には「裁判は犯罪が行われた州で行わなければならない」とあります。そのため、殺人者は「裁判はアイダホ州で行わなければいけない」と訴えることができます。
しかし、合衆国憲法修正第6条には「被告人は、犯罪が行われた州及びあらかじめ法律で定められる地区の公平な陪審によって行われる、また公訴事実の性質と原因とについて告知を受ける権利を有する」とあります。
黄色の場所がイエローストーン国立公園
青いエリアが問題の「ゾーン・オブ・デス」エリア
通常は犯罪が行われた「州」と「あらかじめ法律で定められる地区」が一致するのですが、イエローストーン国立公園内の50平方マイルの土地は、「アイダホ州」に属しながら「ワイオミング州」の管轄内なのです。
陪審員はイエローストーン国立公園のアイダホ州に属する部分から選ばれないとならないが、問題なのが、該当地域には誰一人住んでいないということ。
つまり法律に従うと、陪審員が不在のため裁判を行うことができず、殺人者を解放しなければならないのでは?ということになります。
How you could get away with murder in Yellowstone’s “Zone of Death"