速く、途切れにくくなったBluetooth 5が提供開始。対応製品は2017年前半より登場の見込み
iPhone 8にも搭載されるかも
The Bluetooth Special Interest Group (Bluetooth SIG)が、Bluetooth バージョン5を正式に提供開始しました。今後、2~6か月もすれば、Bluetooth 5対応製品が店頭に並びます。
近年WiFiよりも身近になったBluetoothですが、最新版となるBluetooth 5 の目玉は通信速度が2倍、ブロードキャスト通信範囲が4倍に向上するという非常にわかりやすいもの。特に、家庭内のあらゆる電子機器がIoT化して行くシチュエーションにおいても、LTEなど隣接周波数を使う通信との干渉を低減する技術によって、安定して使えるようになります。また、Apple Watchのようなスマートウォッチもたとえば通知が遅れたりといったことがなくなり、即時性が向上すると言われています。
一方、通信速度が2倍になるのなら、Bluetoothスピーカーのようなオーディオ機器は音声データのスループットを増やして、高音質なオーディオ伝送ができるようになるのでは?という淡い期待を抱く人もいるかもしれません。しかし、今回のバージョンアップはいわば将来のアプリケーション機能強化に向けた足場がためとも言えるもの。よってオーディオで言えば通信範囲の拡大や(特に完全ワイヤレスイヤホンなどでは)音切れの低減効果はあるかもしれないものの、音質(音声伝送)については現状のままということです。
ただ最近はLDACやAptX HDといった "ハイレゾ相当" のBluetooth向け高音質コーデックが普及し始めており、ハイレゾそのままとまではいかずとも充分な音質でユーザーを満足させてくれるはずです。
ちなみにBluetooth SIGは2016年6月、アップルを最上位のプロモーターメンバーとして迎え入れています。となると、来年後半に発売されるであろうiPhone 8が、Bluetooth 5に対応してくるのは間違いないと思っておいて良さそうです。