大勢のロシアの五輪選手が、大会で不正にドーピング(※)をしていたことがわかりました。
画像:【世界反ドーピング機関(WADA)による会見】
FNN
※ドーピング…通常よりも運動能力を高めるために薬物を使うこと。
9日、世界反ドーピング機関(WADA)は、ロシアで組織的なドーピングが行われ、五輪とパラリンピック
において、1000人以上の選手が関与していたとする最終報告書をまとめました。
同報告書によると、ロシア・スポーツ省によるドーピング計画がなされていた数々の証拠がみられたとの
こと。
会見に臨んだ調査チームの責任者でカナダのスポーツ専門弁護士のリチャード・マクラーレン氏は
「500件以上もの陽性反応が陰性として発表された証拠がある。陽性反応が自動的に陰性とされたエリート選手やメダリストもいる」
「夏季と冬季の五輪、パラリンピックの競技で、1000人以上のアスリートが隠蔽に関与、またはその恩恵を受けていた。
前例のない規模で隠ぺいは確認されただけでも2011年から行われていた」「メダルを取りたいという欲が、モラルやフェアプレー精神に、取って代わってしまった」
と語りました。
報告を受けたロシア・スポーツ省は
「調査には協力するが、政府として選手らにドーピングの支援はしていない」
と今回の調査報告を真っ向から否定しました。
しかし、アメリカ反ドーピング機関(USADA)も
「国際オリンピック委員会(IOC)は今回の結論について行動を起こす必要がある。
ロシアのオリンピック委員会に資格停止処分を下すべきだ。
さもなければ、ドーピングをしていない潔白な選手らは納得しない」
カナダの反ドーピング機関(CCES)も
「ロシアに厳しい制裁を与えるべきだ」
とそれぞれ糾弾しています。
「おそロシア」といわれるだけあり、政府も一筋縄ではいかないですね。