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アーケード筐体5,60台の引き取り手を探していた老舗ショップの話
 

アーケード筐体5,60台の引き取り手を探していた老舗ショップの話


 1年前、名古屋郊外のとある老舗ホビーショップが、倉庫に眠るアーケード筐体5,60台の引き取り手を探してるという話をしたことを憶えてるでしょうか。

10年振りくらいに行った老舗ホビーショップで心揺れ動いた話

 その店は昔、ファミコンなどゲームを扱っていて、店の横の建物では小さなゲームセンターも営んでました。セガやSNKのビデオゲームが中心だったと記憶しています。もう、20年くらい前の話ですよ。
 しかし、いつしかゲームが売れなくなり(販売契約などが難しくなった?)、主力商品がプラモデルやミニ四駆に変わっていった結果、現在ではどこからどう見ても老舗ホビーショップというたたずまいです。

 実は奥のほうのガラスケースには今でもゲームボーイやPCエンジンなどのソフトが、新品のまま置いてあるのですが、その棚の前に大量の在庫(プラモデルやミニ四駆の)が山積みされており、その姿を見ることはほとんどできません。

hobi-shoppu01.jpg
 ※ダンボールの隙間からかろうじて見えたPCエンジンCD-ROM2とゲームボーイ等のソフトたち。ガラスケースに入っているにも関わらず状態が汚かったので、画像をモノクロ処理しています。

 さて本題に入ります。

 そのアーケード筐体を譲ってもらえる条件は「5,60台すべて引き取ること」だったんですが、その後、どうなったのでしょうか。先日、久々にその店におとずれ店長と話をしてきました。結果としては、ほとんど処分できたとのことです。ちょっと待ってください。今、処分って言いました?

 そうなんです。そもそも店長は引き取り手を探していたわけじゃなかったんです。ただ処分したかっただけだったんですよ。しかし倉庫が直接、車を付けるのが困難な場所であるため、人海戦術じゃないとその作業ができないのが最大のネックでした。幸いにも処分してくれる業者が見つかり、大量のアーケードゲーム筐体は、その場で破壊され、基板を抜き取られ、スクラップにしてから持ち運ばれていったということです。

 抜き取った基板はマニアに売るのでしょうか。そんなわけありませんね。彼らの目的は基板から取れるレアメタルだそうです。本来なら処分にお金がかかるところ、タダ同然でやってくれたと店長は何とも言えない表情で語ってくれました。

 これが現実なんだよなあ……

海外流出よりも深刻!? レトロゲーム消滅問題について

 こちらの記事の後半部分でも述べましたが、レトロゲーム、とくにアーケード筐体はマニアの間で高額取引される一方で、このように容赦なく廃棄処分される存在でもあります。それは業務用ゆえの定めなのでしょう。
 もちろん、ゲーム好きとしては素直に「もったいないな」と思います。もし僕がアーケードマニアを50人集めることができたなら、それらの筐体をまとめて引き取ることもできたでしょう。しかし僕にそんな力はなかったし、それらを保管する倉庫もありませんでした。非常に悔しくもありますが「ビジネスなんだから仕方ないよなあ」という気持ちで受け止めてるのが正直なところです。おそらくこんなことは全国で度々起きてるのでしょう。いちいち一喜一憂してたら本当に何もできません。

 その後、店長とニンテンドークラシックミニなんかの話をしながら、もしガラスケースの前のダンボールを整理することがあったら、中身のゲーム関係物をまとめて引き取らせてほしいとお願いし、店をあとにしました。アーケード筐体も何台かは残ってるみたいなので、それだけでも引き取ることができたらなあと思っています。

 置く場所なんてありません。でも、とにかく自分にできることをしようと思います。
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