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ダーウィンにも解けなかった進化の謎が明らかに!?なぜムダに派手な動物がいるのか

2016年12月16日:22:00

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コメント( 9 )

ダーウィンにも解けなかった進化の謎が明らかに!?自然淘汰と性淘汰の行方

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なぜ動物には、けばけばしく派手な装飾があるのでしょうか?

ヘラジカやシカの角、クジャクの羽、フンコロガシの触覚などを思い出してみてください。これらは、生存競争のハンデになりそうにも思えます。
チャールス・ダーウィンはこの疑問を解明できませんでしたが、ノースウエスタン大学の研究チームが、この難解な進化の現象について説明出来るかも知れません。

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彼らは、驚くべき予測をする数学的モデルを考案しました。装飾のある動物のオスは、自然淘汰と雌雄淘汰との間で起こる緊張の結果、メスを惹きつけるための派手で「高コスト」な装飾を持つものと、地味で「低コスト」な装飾を持つものとの、2つの異なる亜種へと進化するというものです。

マコーミック・スクール・オブ・エンジニアリングでエンジニアリング科学と応用数学を専門にするダニエル・アブラムス教授は、「装飾は自然界に存続するものです。私たちのモデルは、長い時間をかけて起こる装飾争いの結果、1つの種がさらに2つの亜種に分かれることを突き止めました」と語りました。

派手でも地味でも役割がある

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Credit: Windthin

自然界の証拠が、それを示しています。彼らは、シカの角やクジャクの羽、ある種の魚の輝きや鳥の尾の長さなど、10種の動物の装飾についてのデータを調査しました。そして、多くの種で、装飾の大きさに同じ分布パターンがあることを発見しました。研究モデルから予想されていたとおり、これらの動物は、派手なグループと、地味なグループとに分かれており、その中間のものはほとんどいませんでした。

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アブラムス教授が最初に疑問を抱いたのは、シカの角でした。何故、ある種の動物は、命を危険にさらしかねないようなものを生やして持ち運ぶことに、貴重なエネルギーを費やすのでしょうか。オスのシカの角が、木やフェンスに絡まったり、オス同士の争いで角が絡んだりして死に至ることは、珍しいことではありません。

「派手な装飾を持つ動物は、自分がどれだけ健康で強いかを示しているだけなのです。これらの装飾のコストを克服できるということが、異性を惹きつけるのです」アブラムス教授は説明しました。

実際、地味なグループの存在は、派手なグループの個体にとって自らの遺伝子を残すための材料です。地味な個体と対比されることで、派手な個体は異性への求愛と自らの繁殖の助けとなる身体的な特徴と証を手に入れているのです。なんだか不穏なお話ですが、動物のことなのでご安心を。

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飛び跳ねる鹿 Credit:  Mike Baird

この研究は、生命が地球上でどのように進化したのか理解するのを助けるもので、11月29日に、王立学会プロシーディングB生物科学論文で発表される予定です。
この論文には、アブラムス教授の研究グループの大学院生サラ・クリフトンと、ノースウェスタン大学フェインバーグ医学院の計算生物学者で予防医学準教授のローズマリー・ブラウンも執筆しました。

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※クリックで写真閲覧 Credit: Douglas Emlen, University of Montana
ノースウェスタン大学の研究者が考案した新しい数学的モデルは、装飾のある動物が何故2つの異なる亜種(異性を惹きつける派手で「高コスト」な装飾を持つ亜種と、「低コスト」な装飾を持つ亜種)に進化するのかを説明しています。画像は、フンコロガシの一種taurus scarab beetlesのオス。地味なグループ(左)と派手なグループ(右)。 


性淘汰(異性にとって魅力的であるために進化した説)と自然淘汰(適者生存説)は、しばしば別のメカニズムとして語られています。

論文の第一著者であるクリフトンは「これは、自然淘汰と性淘汰が互いにどのようにけん制しあって、私たちが動物界で目にする奇妙な現象を生み出しているのかを調べる、数理生物学の研究です。私たちが研究で使った糞虫は、大きな角が彼らにとって実に不利なものであるにもかかわらず、なお存在している良い例です」と説明しました。

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自然淘汰と性淘汰が競合すると亜種が生まれる!?

1975年、アブラムス、ブラウン、クリフトンの3人は、アモツ・ザハヴィのハンディキャップ理論から研究を始めました。この原理は、派手な装飾について見事に説明しています。装飾は、個体の質と高いコストを克服する能力をシグナルとして送っているというものです。これにより、異性に対する「正直な宣伝」が確実に行われ、配偶者選択がより効率的になるというのです。

※ハンディキャップ理論とは

 例えばガゼルは、捕食者であるライオンなどに襲われそうな時、非常に高く跳ねる行動を示す。
動物学者は、これが他のガゼルにライオンの存在を知らせている利他的な行動と考えていた。

しかしこの理論では、自分がいかに健康かをライオンに示すことで「自分を追いかけても逃げ切られて徒労に終わる」ということを相手に知らしめているという。そうすることで、ガゼルも攻撃を避けることができるし、捕食者もガゼルを追いかける無駄なコストを払わなくて済むのだ。利己的ではあるが、まさに一石二鳥である。

彼らは、ハンディキャップ理論と装飾の長期間にわたる進化の仮定を、数学的モデルに組み込みました。難解に思われていた、動物界にまたがる多様な種の派手で高コストなグループと地味で低コストなグループの2つの異なるグループについて、それらの仮定は十分に説明できるものでした。

数学的モデルを作成した後、彼らは科学論文から15種の異なる動物を選び調査しました。その結果、例外なく、全ての動物がそのモデルに当てはまったのです。

「このモデルは、装飾を大きくするための潜在的な遺伝メカニズムとは、完全に無関係なものです。これは興味深いことです」とブラウンは語りました。「それは、自然淘汰と性淘汰という2つの競合する力があると、2つの形態あるいは亜種が出現することを示しています。このモデルは非常に一般的で、多くの種について同じように説明できます」

では人類はどうでしょうか?

「飛躍しすぎてはいけませんが、人も、例えば住宅や車、衣服や宝石といった高価な物にお金を費やすことで、自分を魅力的に見せようとすることもあるでしょう」アブラムスは語りました。

そしてこう続けました。「裕福でなければ、そういった物にお金をかけることは出来ません。そうやって散財することで、財産があることを示しているのです。これは、華やかではあるけれどもコストの高いシカの角と同じです」

この論文は、王立学会プロシーディングで「Handicap Principle Implies Emergence of Dimorphic Ornaments(ハンディキャップ理論が示す二形性装飾の発現)」というタイトルで掲載されています。



[via: phys.org]   

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コメント

1  不思議な名無しさん :2016年12月16日 22:25 ID:7LmBy6DD0*
専門じゃないけど、要するに性選択の話かな?
昔から言われ続けていることのような…
2  不思議な名無しさん :2016年12月16日 22:46 ID:EmRjbORk0*
自然淘汰の上で明らかに不利な装飾が、「俺強ぇからこんくらいのハンデ屁じゃねーぜ」っていうメッセージを異性に送っているってことか。
性選択だけど、ハンデを負っているってとこがポイントか。
3  不思議な名無しさん :2016年12月16日 22:51 ID:co.8Q0Bz0*
風切り羽長い方がメスを惹き付けられて子孫残せる可能性ある反面、飛ぶのが不安定になって壁にぶつかって死にやすくなるみたいな
4  不思議な名無しさん :2016年12月16日 22:52 ID:PiVALmc.0*
高ハンデが雌を引きつけるなら
イケメンより不細工がモテないとおかしいだろ
5  不思議な名無しさん :2016年12月16日 22:59 ID:qchGwNAL0*
※4
これがアスペか。
6  不思議な名無しさん :2016年12月16日 23:05 ID:vA1H2iIi0*
何を言いたいのかわかりづらすぎ
7  不思議な名無しさん :2016年12月16日 23:28 ID:BqvMAXvK0*
※4ハンデの種類が違う 顔面偏差値のハンデとかじゃなく
生存に邪魔なハンデを持ちながらそれを克服し生きている凄さが魅力に繋がっているって事なんじゃね?
8  不思議な名無しさん :2016年12月16日 23:29 ID:j470C8ou0*
なるほどな。
現在、障害と呼ばれる特製もある意味では二形性の表れ(トライ)といえるのかも知れないな。
しかし、人間に対する淘汰圧は複雑過ぎて見えにくい。

ツイッタも見てるで。見てるだけ。
9  不思議な名無しさん :2016年12月16日 23:57 ID:QuEmaj6o0*
ヤンキーと高給取りみたいなもんか
10  不思議な名無しさん :2016年12月16日 23:57 ID:DH.NteMk0*
生態学の授業で習う基本中の基本じゃん。
今や血縁淘汰や利他行動ですら数理で説明できちゃうのに、どこが「ダーウィンにも解けなかった進化の謎が明らかに!?」なの?

 
 
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