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アーニャ「プロデューサーに、避けられてる、ですか?」美波「そう、なのかも」|エレファント速報:SSまとめブログ

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アーニャ「プロデューサーに、避けられてる、ですか?」美波「そう、なのかも」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 18:32:59.72 ID:rCxTEFcW0

※時系列的にはアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」の13話の後くらいです。

ただ、起こった出来事などはアニメ準拠ですが、プロデューサーは武内Pではありません。




2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 18:34:12.37 ID:rCxTEFcW0

「ほんとう、ですか?」

「もしかしたら私の勘違いかも知れないんだけどね」

「ンー……でも確かに、少し前から、プロデューサーと、目が合いません」

「アーニャちゃんもそう思う?私も、少し前から……具体的に言うと」




「アイドルフェスティバルが終わった後、くらいから」



3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 18:39:13.79 ID:rCxTEFcW0

彼女をスカウトした理由ーーー確かに見た目のビジュアルだけで目を引いたのは事実だ。

栗色の長い髪。
切れ長の目。

だがそれ以上に俺の目を、心を引いたのは彼女の挙動ーーー立ち振る舞いの美しさだった。



4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 18:42:22.31 ID:rCxTEFcW0

立ち振る舞いの美しさといった物は、ある程度の訓練や意識することで演出する事は出来る。

しかし普段、全く意識していない時に出る挙動には、その人間の内面が良く出るように思う。

「人の中身は、言葉ではない、挙動にこそ良く表れる」

とは、かつての恩師の言葉だったか。



5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 18:47:51.92 ID:rCxTEFcW0

全くの無意識で美しい立ち振る舞いが出来るのは、その内面の美しさの顕れであるという持論がある(あるいは普段の挙動から美しくあろうと常に意識しているのであればそれはそれで大したものであるが)。

その姿を見ただけで、心身共に美しい。

そう確信させる物があった。

それが、俺が彼女を、新田美波をスカウトした理由である。



6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 18:54:22.58 ID:rCxTEFcW0

アイドルとしての活動を始めた彼女は、見込んだ通り、いやそれ以上の器量だった。

プロジェクトのメンバーの中では最年長ということもあったが、真面目で面倒見が良かった。


メンバーの中で、ロシア人の父と日本人の母を持つハーフで、少しだけ日本語が苦手な娘がいた。

大人びて見えるが齢は15歳。

少女である。

スカウトして事務所に来たばかりの頃は不安そうにしていた。



7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 18:58:56.86 ID:rCxTEFcW0

そんな彼女に、美波は一番初めに話しかけた。


「こんにちわ、新田美波です。よろしくね?えっと……」

「ミーニャ ザヴート アーニャ。……あ、ええと、私の名前は…アナスタシア、です。アーニャは……えっと、ニックネーム、です」

「そうなんだ。ふふ、可愛いニックネームだね、アーニャちゃん」

それからも美波は何かとアーニャを気にかけ、二人はすぐに打ち解けた。

なんというか、波長も合ったのだろう。

その後二人はユニットを組むことになった。

LOVE LAIKA。



8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:06:02.90 ID:rCxTEFcW0

二人を組ませて曲を貰ってからはレッスンに、ただひたすらに、ひたむきに打ち込んだ。

対外的に初のお披露目となる舞台はミニLIVEだった。

二人にとっても初の舞台だ。

当然緊張もあっただろう。

ステージは時に残酷だ。一度上がってしまえば、もはや助けは他にない。

事実ステージに出る直前は表情は固かった。



9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:11:15.91 ID:rCxTEFcW0

だが彼女達が共に過ごしたレッスンの、長いようで短い期間は、彼女達の絆を何よりも強固な物としていた。


「ミナミ、ルカパジャーチィ。握手、しましょう?」

「……ええ!」

もうその時には美波がアーニャを引っ張るだけではない。

お互いがお互いを支えあい、寄り添いあって励ましあえる仲になっていた。



二人は見事初LIVEをやり遂げた。

その姿を見て、俺はこの二人はもう大丈夫だと思った。



10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:16:22.33 ID:rCxTEFcW0

その後はふたり共順調に活動をこなしてくれた。

そんな中で、このシンデレラプロジェクトに初の大舞台の話が舞い込む。

プロダクションのアイドル達と共に行う、アイドルフェスティバルである。

これには当然、LOVE LAIKAも含めてユニット曲によるステージ、そしてシンデレラプロジェクトとしてのここまでの活動の集大成としての全体曲のパフォーマンスを行う必要があった。



11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:20:00.59 ID:rCxTEFcW0

だが、限られた活動時間の中でそれぞれのユニットを持つ彼女たちが更に全体曲を完成させるのは、容易なことではない。


そこで俺は、美波にシンデレラプロジェクトのメンバー全体のリーダーを任せることにした。


当然彼女の面倒見の良さ、リーダーシップ、メンバー間での信頼、そして頭の良さを見込んでのことだった。

そして、彼女はそれを引き受けてくれた。




思えばこれが、間違いの始まりだったのかもしれない。



12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:26:46.23 ID:rCxTEFcW0

美波は、当初足並みの揃わなかったメンバー達をなんとかまとめようとした。

そんな彼女たちをどうにか支援できないかと合宿を組むことにした。


しかしその時俺は別の仕事で合宿には同行しなかった。


なのでこれは伝え聞いた話だが、美波は息の合わないメンバー達をレクリエーションで団結させ、曲の完成度を上げたとのことだった。

それを聞いた俺は、見事な手腕だ、と。
彼女に任せて、本当に良かったと思った。




その裏で彼女が抱えた苦悩や重圧には、気づかないフリをしながら。

彼女の勤勉さ、責任感の強さは知っていたのに。




13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:31:08.68 ID:rCxTEFcW0

フェスティバルも近くなると、俺も日程や人員の調整でより忙殺されることが多くなった。

メンバーの心身のケアなんていう俺がやるべき仕事も、美波に任せるようになっていた。

そして彼女は進んでそれ以上の仕事をやろうとしていた。

こうなると最早俺は現場を彼女に丸投げしていたことになる。


もちろん美波がすべてをやっていたわけではない。

彼女の傍にいたアーニャも支えようとしていたし、各ユニット内でもそれぞれが役割をもって、目標に向かって尽力してくれていた。



14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:34:37.56 ID:rCxTEFcW0

しかしその中にあっても美波は、彼女は明らかに頑張り過ぎていた。

それを承知の上で俺は、忙しさにかまけて彼女に、甘えてしまった。


フェス当日。


或いは必定だった決壊が、最悪の、ある意味当然のタイミングで訪れた。


美波が、倒れた。



15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:39:18.69 ID:rCxTEFcW0

「リハーサル室で、練習付き合って貰ってたんです……そしたら……気分が悪いって」

頭が、真っ白になった。

「ミナミはリーダー、とてもがんばってました……」

絶望が、意識を支配していく。


俺の、せいだ。

「違います……私も夜遅くまで練習したりしていたので……すみません、もう大丈夫です」

フラフラだ。どこが大丈夫なんだ。



16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:43:50.60 ID:rCxTEFcW0

言わなければならない。
ごめん。

誰よりもこの大舞台に向けて頑張ったこの娘に。
ごめん。

俺が言わなければならない。
ごめん。

誰よりも負担をかけてしまったこの俺が。

彼女に向けて言わなければならない。


「美波、だめだ。ステージには、上げられない」

ごめん。




俺はこの時の彼女の顔をこれまでも、これからも忘れることは無いだろう。



17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:48:37.65 ID:rCxTEFcW0

その後、彼女の代役を神崎蘭子を名乗り出てくれ、アーニャと急造コンビにも関わらずステージをこなしてくれた。

アーニャも、初の大舞台に緊張があったはずである。

更に、固い絆に結ばれたパートナーをLIVE直前で失い、その心中は察するに余りある。

美波にとってだけではない。アーニャにとっての大舞台も、俺は壊したのだ。

だが、そんな状況にも彼女たちは最高のパフォーマンスを示した。

初めは美波の不在にざわついたファンも、惜しみない歓声をステージに送った。



しかし美波がこの時どんな気持ちでステージを見ていたのか、わからない。



18:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:52:25.87 ID:rCxTEFcW0

こんな時にも俺は彼女の傍には居らず、ステージ裏を奔走していた。

やるべき仕事があるから。

そうだけど、違う。

怖くて、逃げたんだ。

本来自分が立つべきだったステージに立てず、本来受けるはずだった歓声を
受けられなかった彼女と。

それを台無しにしてしまった俺が。


同じ空間にいるのが怖かったんだ。



19:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 19:57:33.70 ID:rCxTEFcW0

フェスは途中で雨が降ったりアクシデントはあったものの、
メンバーの機転やパフォーマンスで盛り上がりは最高潮に達した。

そしてラストの全体曲。

そこには美波の姿もあった。


「もう大丈夫なの!?」

「熱も下がったし、みんなが頑張ってるのに、寝てられないもの!」


辛くないはずはない。

熱が下がったと言っても、それは高熱じゃないというだけだ。

本当なら大事を取って休ませるべきである。




20:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/17(土) 20:01:29.45 ID:rCxTEFcW0

だが俺はステージに上がる許可を出した。

それは彼女のためなんかじゃない。


そうしないと俺の心が保たなかったから。

「全くの無駄なんかじゃなった」って、俺が言い訳をするためだったんだ。



彼女は病み上がりの身体で、傷だらけの心で、見事ステージを完遂した。

他のメンバー達と感極まって涙する彼女の姿を、俺は遠くから見ているだけだった。
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コメント一覧

    • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 22:44
    • ただの焼き増しじゃねーか!
    • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 23:00
    • 本編の補完するならオリPにしたら意味ないやん

      まぁ俺嫁Pにありがちな余計なP×アイドル要素を
      いれなかったことは評価する
    • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 23:07
    • ありがとうございます
    • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 23:11
    • 4 俺はわりと好き
    • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 23:14
    • 1 何だこれ……何だこれ!
    • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 23:15
    • 3 あんまりSSとしては受けんやろ
      ハーメルンとかで書いた方がまだよかった
    • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 23:33
    • アニメの設定かと思ったらオリPだし、その理由も分からんし
      まぁどうせ自分を重ね合わせるためなんだろうけどそれだけなら単なるオ.ナニーだぞ
    • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 23:45
    • でも気持ちいいじゃんオ.ナニー
    • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 23:47
    • まぁ内容はともかく、デレステとかも美波が倒れた事あって346プロのあるアニメと同一の世界観だろ?
      設定は別にどうでもいいかなって思うわ
    • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 23:53
    • アニメ準拠なのに意味のない改変があると混乱するわ
    • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
    • 2016年12月17日 23:58
    • 5 二次創作ってそういうもんやろ?
      好きやでこの作品

はじめに

コメント、はてブなどなど
ありがとうございます(`・ω・´)

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