「先進国でもパソコンを使える人は…こんなに少ないの!?」OECDの調査結果に驚きの声
仕事でもプライベートでも、誰もがパソコンやスマートフォンなどのパソコン機器を使うのが当たり前となってきました。
先進国であれば、パソコンが使える人口はかなり増えているのかと思いきや、実はそれほどでもないようです。
パソコンが普及している先進国を中心とした33ヶ国、215942人を対象に、OECD(経済協力開発機構)がパソコンスキルの調査を実施しました。
意外な結果をご覧ください。
The Distribution of Users’ Computer Skills: Worse Than You Think
グラフはOECDが2011〜2015年にわたって追いかけ、調査結果を2016年にまとめたもの。
16〜64歳のパソコンスキルをテストしたもので、結果は全体的に低い結果となりました。
テストは簡単なタスクから難しいタスクまであり、レベルごとに分けられました。
その結果によると……。
・レベル3:5%
(熟練度が高い)
・レベル2:26%
(タスク例「○○さんから去年の10月に送られてきた書類を探してください」など)
・レベル1:29%
(タスク例「○○さんからのメールを探してください」など)
・レベル1未満:14%
(タスク例「メールを削除してください」など)
・パソコンが使えない:26%
グラフで見ると、使いこなすどころか、ろくに使えない人がかなりの割合を占めているのがわかります。
国別で見ても、裕福な国でもレベルが高い人は少数派です。
この調査結果に対する海外掲示板のコメントをご紹介します。
●日本は高度なスキルを持つユーザーが多いが、全くパソコンを使えない人々の割合も多いことがグラフでわかっておもしろい。
↑日本はテクノロジー教育の文化が違う。日本はテクノロジーの学習においては欧米に後れをとっている。どれくらい遅れているかというと、2015年の調査によると、日本の高校生の30%のみがノートパソコンを使い、16%がデスクトップを使う。(アメリカでは10代の98%がそのどちらかを使い、イギリスでも似た様な割合)。
他の調査では、日本の50%の家庭がパソコンを持っているが、多くの人があまり使っていないか、ゲーム、ネットサーフィンのみに使っている。
大半の日本の生徒はインターネットをもっぱらスマートフォンのみで使う。親もパソコンスキルが就職に必要だとは気付かず、子供のために買わない。
どちらかというと90年代のアメリカのように、パソコンはオタクのためと思われている感がある。パソコンが不必要なぜいたく品と考えられていることから、貧富の差でも分かれる。低所得の家庭はパソコンを持つ確率が低い。
結果として、日本の若者の間でのパソコンスキルは実際に落ちてきている。東京のとある地区では、政府からの支援で高校生を対象にテクノロジーの教育が施されたが、多くの生徒はキーボードの打ち方を知らなかったらしい。教師もタッチタイプで打てない人が多い。
大学の多くのプログラムではパソコンが使えることは最低条件であり、多くの人々が大学でスキルを学んだりもするが、IT企業でも新入社員らがeメールを作成するようなシンプルな作業ができないとの報告が出ている。
●日本には大勢の老人がいるそうだ。かなり大きな問題だと聞いた。これからひどくなるらしい。
↑でも、この調査は65歳までが対象だよ。
↑問題は老人が多いことではなく、出生率が低いことである。これは2つの別の問題だ。
●なかなか興味深いデータだった。
●パソコンに詳しくないので、毎週必要な3〜40時間のうち1時間しか使わない。
●これは恐ろしいことだと思う。特に最近は、日常でどれくらいパソコンを必要としているかを考えるとだ。4分の1以上もの人口がパソコンを使えないことにショックを受けた。
パソコンに囲まれた生活環境でありながら、実際は使える人が少ないようです。