八幡「ディソード」いろは「中二病ってやつですか?」
- 2016年12月20日 23:40
- SS、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
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アニメ放映前であるChaos;Child のネタバレは避けますので、知らない人もぜひ読んでみてください。
それと、SS書くの初めてなので何かおかしな点があれば教えていただけると嬉しいです
雪乃「…何かしらこのメール」
結衣「どーしたの?」
いろは「どーしたんですかー?
雪乃「大したことではないわ。ただ、どういえばいいのか分からないのだけれど、気持ち悪くて」
いろは「…先輩」
八幡「いや何で俺が睨まれんだよ。気持ち悪いイコール俺なの? 言っとくがな、俺は自分から仕事を増や」
雪乃「比企谷くんの気持ち悪さはどうでもいいのだけれど」
八幡「すような真似はしないって最後まで言わせろよ」
雪乃「……」
八幡「お悩み相談メールだよな?」
雪乃「ええ」
いろは「…うわ、なんですかこれ」
八幡「俺も見たほうがいいか?」
雪乃「こっちみんな」
八幡「はいよ」
いろは「先輩違います。雪ノ下先輩はメールを読んだだけです」
八幡「は?」
雪乃「こっちみんな、音漏れたん、回転DEAD、ごっつぁんDEATH、上手に焼けました、非実在青少女。これがメールに書かれていた本文よ」
結衣「…意味わかんない。あたし頭悪い?」
いろは「大丈夫です結衣先輩。私も意味不明ですから」
雪乃「そうね。これに関しては由比ヶ浜さんの頭の悪さは関係ないわ」
結衣「何気にひどい!?」
雪乃「…画像が添付されているの」
八幡「画像?」
雪乃「…」
いろは「っ…」
結衣「ヒッキーも見てみればわかるんじゃない? なんかお相撲さんの顔みたいな画像なんだけど」
八幡「相撲…?」
その画像を見た途端、強烈な吐き気と目眩が俺を襲ってきた。
八幡「っ…なんだこれ」
いろは「…」
結衣「ヒッキー大丈夫!?」
八幡「ああ。つーかこれ、どっかで見たことあるな」
確かあれは…
八幡「そうだ、力士シールだ」
結衣「力士シール?」
八幡「何年か前にそこら中に貼られて一時期話題になったらしい。ネットで見た記憶がある」
結衣「へぇ~」
雪乃「…でも、どうしてそんなものが添付されているのかしら」
八幡「さあな」
結衣「なんでだろうね」
いろは「…あの、先輩。今日はもう帰ってもいいですか?」
八幡「帰るも何も、お前は部員じゃないわけだが」
いろは「それはそうなんですけど…」
八幡「?」
いろは「なんだかすごく気分が悪くて、家でゆっくり休みたいというか」
八幡「…本気で調子悪そうだな」
結衣「いろはちゃん大丈夫? 送っていこうか?」
いろは「いえ、そこまではしなくて大丈夫、だと思います」
雪乃「大丈夫という顔をしていないわ。少し早いけれど、今日はもう終わりにしましょう」
八幡「んじゃ、帰るか。ほれ」
いろは「…?」
八幡「気分悪いんだろ。荷物持ってやるからよこせ」
いろは「なんですかそれ口説いてるんですか弱ってる女の子に優しくすれば落とせるとか思ってるなら大間違いですごめんなさい」
八幡「お、おう。つーかお前元気じゃねーか」
いろは「…あれ?言われてみれば」
雪乃「はぁ。とりあえず、今日はもう帰りましょう」
帰り道
八幡「なんか視線を感じるな…」
気のせいか?
次の日。奉仕部部室。
…に、行く途中
いろは「せーんぱい」
八幡「なんか用か」
いろは「雑よ…生徒会のお仕事を手伝ってほしいんですけどー」
八幡「いや言い直さなくていいけどね。今日はあれだ、妹の調子が悪くてな」
いろは「嘘ついてもわかりますよ?」
八幡「…わかったよ。とりあえず部活に顔出してからでいいか?」
いろは「はい。逃げないでくださいね。私、先輩のことちゃーんと待ってますから」
八幡「はいはい、あざといあざとい」
部室に入ると、雪ノ下と由比ヶ浜がはっとこちらを見た。
八幡「…なんかあったのか?」
結衣「……」
雪乃「昨日のメールについて、由比ヶ浜さんが友達に聞いてくれたそうなのだけれど…」
八幡「何かわかったのか?」
結衣「…殺人事件、だって」
八幡「は? 殺人事件?」
雪乃「こっちみんなと音漏れたん。その2つは最近起きた殺人事件に対するネット上の俗称らしいわ」
結衣「隼人くんが言ってたから、たぶん」
雪乃「ネットでも調べてみたけれど、間違いなさそうね。どちらもかなりグロテスクな死に方をしている。趣味がいいとは言えないわね」
結衣「あとね、この事件なんか変なの」
八幡「変?」
雪乃「被害者の二人は、超能力者と呼ばれていたらしいのよ」
八幡「は? 超能力者?」
雪乃「あくまでも噂、なのだけれどね」
八幡「…まだあと4つくらいあったろ。回転DEAD、ごっつぁんDEATH、あと二つなんだったっけ」
雪乃「上手に焼けましたと非実在青少女よ。その4つに関しては調べても出てこなかったわ」
結衣「やっぱりその4つも殺人事件ってことなのかな」
雪乃「それなら、ネット上に多少の情報が出ていてもおかしくないでしょう」
八幡「これから起きるとか」
結衣「へ、変なこと言わないでよ!」
八幡「…悪い。怖がらせたか」
雪乃「今回のことに関しては無視した方が良さそうね」
八幡「だな。殺人事件なんて俺らみたいな高校生が関わるべきものじゃない」
結衣「私も賛成かな。超能力者とかよくわかんないし。そうだ、おやつ食べようよ」
八幡「あ、いや悪い。今日は一色に手伝い頼まれててな」
結衣「そっか。ならしょうがないね」
雪乃「くれぐれも、一色さんに変なことはしないように」
八幡「しねーよ」
生徒会室
いろは「先輩遅いです!」
八幡「そりゃ悪かったな。で、手伝いってなんだ。見たところ他の生徒会役員はいないみたいだが」
いろは「あー…それはですね…先に帰ってもらったというか」
八幡「よし。帰るか」
いろは「なんでですか!?ちょっと待ってくださいよ!」
八幡「いや、仕事がなければ帰るだろ普通」
いろは「そうじゃなくて。今日は先輩に相談したいことがあったんです」
八幡「相談?」
いろは「…実は私、ストーカーされてるっぽいんですよね」
八幡「ストーカー?」
いろは「昨日の帰り道、誰かに見られている気がしてたんですけど、今日の登校中もやっぱり同じような感じがして」
八幡(一色も? 俺と同じじゃねーか)
いろは「それで、今朝すごく変な人を見たんです。変、というか怖い人なんですけど」
八幡「それって雪ノ下くらい?」
いろは「茶化さないでください! 余裕で雪ノ下先輩より怖かったです」
八幡「…それは相当だな」
いろは「髪がピンクの長髪で、片足を引きずった女の人でした」
八幡「女?」
いろは「はい、たぶん。前髪で顔のほとんどが隠れてましたし、見たのは一瞬なので確証は無いんですけど」
八幡「女のストーカー、ね」
いろは「先輩、信じてくれてますか?」
八幡「一応な。視線を感じるってのは心当たりもあるし」
いろは「心当たり?」
八幡「昨日の帰りにちょっとな。気のせいかと思ってたんだが、何かあるのかもしれん」
いろは「……」
八幡「それと、昨日奉仕部に来たメール。あれ、最初の2つは殺人事件の俗称だった。ネットじゃ話題になってるらしい」
いろは「殺人事件…」
八幡「おそらくいたずらだろうが、物騒なもんだよな」
いろは「そうですね…」
八幡「まあ、なんだ。そんな心配すんな。ストーカーの件は雪ノ下や由比ヶ浜たちにも声かけて複数人で登下校すればいい。そうすりゃ手出しはできねーだろ」
いろは「…あの二人にも話すんですか?」
八幡「その方が良くないか?」
いろは「あまり人に知られたい話じゃありませんし、怖がらせない方がいいかなとも思ったんですけど」
八幡「あーそれもそうか。でもそれだとお前一人だぞ」
いろは「何言ってるんですか? 先輩がいるじゃないですか」
八幡「やっぱりそうなるのか」
いろは「…嫌、ですか?」
八幡「嫌っつーか、ほら、友達に噂されると恥ずかしいし」
いろは「先輩友達いるんですか?」
八幡「……」
帰り道
八幡「大丈夫か、一色」
いろは「なんとか。でも、やっぱり見られてるみたいで気分は悪いです」
八幡「それなんだけどな、もしかしてこいつのせいじゃねーか?」
俺は電柱に貼られたシールを指差した。
いろは「あ、これ…」
八幡「力士シールだ。昨日部室で見た画像と同じ」
いろは「確かに、これ見てると気持ち悪くなるんですよね。全身の力が抜けるというか」
八幡「同感だ。一体誰が貼ってるんだか知らんが、同じのをさっきからいくつか見かけてる。お前の言ってた女はともかくとして、視線はたぶんこの目のせいだな」
いろは「そうかもですね」
いろは「……!?」
八幡「どうした?」
いろは「先輩、あれ…」
八幡「…ピンクの、長髪」
???「みーつけた」