投稿日: 2005/12/26(月) 19:12:06 ID:pQfMsY6/

うちにくるサンタクロースはちょっと変わっていた。

まず、枕元じゃなかった。基本は外。
毎年置いてある場所が違うので、
3人兄妹で、我こそは一番乗り!と血眼になって探す。
寒いのにがんばって早起きする。
ある年は物置のそば。
またある年はベランダの物干し竿にぶら下がっていた。

しかも、届くのはクリスマスの朝とは限らなかった。
サンタにも色々都合があるらしく、
22日に偶然見付けたこともあった。
数日ずれるフェイントを学習して、
子供3人はクリスマスが近付くと、
毎日早起きをしなくちゃいけなくなった。


13 名前: 12 [sage] 投稿日: 2005/12/26(月) 19:12:45 ID:pQfMsY6/

そして、祖父母と同居していたので総勢7人分のプレゼントが
まとめて大きなゴミ袋に入っていた。
結ばれている赤いリボンで、
これはプレゼントだと分かる。
でもゴミ袋なので、
祖父が間違えて捨てそうになったこともあった。
7個のプレゼントには宛名がないので、
これは一体誰のものか?と皆で考えて割り振った。
のど飴はおばあちゃんかな、とか、
リリアンのセットが2個あるから私と妹のだな、とか。
ローマ字で名札が付けられていた年には、
「やっぱりサンタは外国人なんだ!」と感激し、
英語の分かる父に読んでもらった。

同級生の友達は、○○が欲しい、
と指定した高価なおもちゃをどーんともらっていた。
うちは頼んでもいない安価なものばかりだったけど、
そんなこと全然気にならなかった。
うちにくるサンタクロースだけが本物なんだと思っていた。