ジョジョの奇妙な冒険DU第39話「さよなら杜王町-黄金の心」感想

: みんなのアシストを繋げて、最後に吉良にトドメをシュートしてくれた救急車。超エキサイティング。
杜王町の仲間達の思いを乗せてオラオラを放った承太郎ですら救急車サンの前ではかすみます。

冗談はさておき、『康一⇒承太郎⇒救急車⇒鈴美⇒アーノルド⇒振り向いてはいけない小道の謎の腕』の
バトンリレーはTHE杜王町みたいな奇妙な一体感があって好きです。
吉良VS仗助のバトルで終着せずに、吉良吉影のバイツァダスト再発を防ぐための最後の一波乱も実に奇妙でした。
それではついにジョジョ4部アニメ最終回の感想です。よろしくお願い申し上げます。
僕らが待っている間　既に戦いは始まっていた: 蚊帳の外だった露伴先生の台詞ですが、待っている前後に露伴は少なくとも2～3回は爆死しています。
それも無かった事になったうえ、ここでは露伴は傍観者になってしまったような感じもします、多少。
ラストの救急車アタックへの布石にも康一、承太郎は参加しましたが、露伴だけは不参加です。
流れ的にヘブンズドアーが介入する暇がなかったのでしょうが、これはちょっと寂しいかもしれません。

とは言っても、『川尻浩作＝吉良吉影』が判明するための最初の流れを作ったのは露伴の写真ですので
もっとも重要な最初の手がかりを掴んで、パスを出したゲームメイカーは露伴という事になります。
前半で頑張った分、後半ではちょっと目立たなくなったのでしょう。バイツァダストでは被害者として目立ちまくりでしたが。
時を止めても距離が遠すぎる: 時を止めて、露伴からGペンでも借りて投げつける程度の事は出来たかもしれませんが
吉良にそれをガードされてしまうと、次に時を止めるタイミングまでの猶予を吉良に与えてしまいます。
Gペンでなくても、この際、康一君を投げつけるとか投擲武器は他にもいろいろ考えられそうですが
第3部での最終決戦では、承太郎自身がDIOの投擲攻撃をなんやかんやで凌ぎきっていたので
物を投げる程度じゃあ、必死の吉良に凌がれてしまうと承太郎は思ったのかもしれません。
下手すりゃ救急隊員の女性が巻き込まれてしまいそうですし。
吉良が絶望した時に偶然的に生み出す能力: バイツァダストに対しての早人の詳細な説明。早人の解説力が半端ないですが
これはやはり、劇中で描写されている以上に露伴爆破ループを繰り返している内に
吉良からバイツァダストの説明を何度も受けていて、それが深層意識に蓄積されていたのかもしれません。
頬ずりするととても落ち着くんです　ベチャア　あふぅうう～: 吉良が救助隊員の女性の手に頬ずりした際に、ベチャッという謎の液体音がしました。
多分、ペロペロしていたんでしょうが、角度の問題なのかペロペロしているところはテレビに映らなかったため
単に顔の血が隊員女性の手についた音とも考えられます。どっちにしろ隊員女性はトラウマもの。
『勃起』…しちゃいましてね…: 隊員女性ドン引き。ですが、救急隊員にとっての常識として怪我人が錯乱状態になる事も心得ているのか
吉良のカミングアウトに対して、悲鳴とかディスったりはしません。生唾飲むだけです。実際、奥ゆかしい救急隊員の鑑です。
あと、勃起しちゃいましてねとか言っている吉良自身、現在進行形で勃起中だと思われます。

また、このカミングアウトの際に吉良の少年時代の描写がアニオリでちょこっと入ります。
図書室らしき場所で、画集のモナリザを見つけてハイパーオチンチンタイムな吉良少年。
『グココココ…』と聞こえるような、重厚な勃起音を轟かせていました。怖いです。一方で流石に露骨なモッコリ描写は無しです。

完全に余談かつ妄想ですが、仮にしのぶっちが同様に吉良からモナリザ勃起カミングアウトを受けていたなら
これも『なんてロマンチストなの』で片づけてくれていたような気もします。
さらに続けての余談ですが、個人的には、吉良少年は美術（図工）の時間に見た画集資料で勃起してしまい
授業中にギンギンになってしまったのをどうにか抑えようと悪戦苦闘していた…という微笑ましい状況を想定していました。
（部屋に飾っている）モナリザの手がでかすぎる: これは絶対、拡大コピーしてますね。たまげたなぁ…、むしろ公共の資料から直接には切り抜かずに
拡大コピーを取った吉良少年の理性をほめるべきでしょうか。と言いますか、こんな大々的に張っておいて
両親に見つかったら家族会議どころじゃあないと思うんですが、大丈夫なんでしょうか。
これ見て吉良少年がハァハァしているだなんて、吉良の両親も考えつかずにスルーしていたのかしら。
バイツァダストが始まるぞ！: 吉良の正体を他人に明かすことがバイツァダストのトリガーのようなのですが
バイツァダストは発動時の初回特典と言いますか、最初に仕掛けた時の挙動が特殊っぽいので、何とも判断しづらいです。

流石に『ちびまる子ちゃんが始まるよ』みたいな語調ではありませんでしたが
それでも早人は確信をもってバイツァダストが始まるであろうことを警告しています。
ここまで早人の判断力が優れているのは、バイツァダストのループ中に意識、無意識を問わずに
蓄積されていた情報経験の賜物というよりも、吉良の表情を読んでの状況判断力の素晴らしさのように思えます。

吉良はペロペロ頬ずりしながらアフゥ～とかアへ顔一歩手前でしたが
早人からは、吉良のその表情の中に『バイツァダストやってやる』の意思が見えていたのでしょう。凄い。
男が救急車の下敷きになったぞ: 一瞬ですが、吉良の首がタイヤに巻き込まれて変な方向に曲がっていく場面まで描写されていてグロいです。
アニメの方が漫画よりもグロい描写をギリギリまで追及してくることがたまにあるので油断できません。ロマンホラー。

そして視聴者は、救急車の運転手や隊員の女性へ事故の責任追及ができるだけ問われないように祈るのみです。
アンタも怪我人か？: どう見ても怪我人の仗助にトッポい質問をかける救急隊員ですが、こういう当たり前な確認も緊急時には重要なのでしょう。
そして、どう見ても怪我人の仗助がこの質問に対して首を横に振ります。まさかの否定ジェスチャーです。
露伴先生でもここは『No』と言わない場面で、仗助がまさかの『No』。しかし、この後に仗助は
普通に救助を受けているっぽいです。なので、救急隊員のこの質問は、やはり単に
『怪我人である仗助の気が動転していないか簡単な質問をしてみた』に、花京院の魂を賭けます。

救急隊員が邪魔で吉良が良く見えないから、どいてくれという意味で首を横に振った可能性もありますので
こっちの可能性にもポルナレフの魂を半分だけ賭けます。
安心なんてないところよ　少なくとも: 吉良が人生に求める最重要事項『安心』。安心の方向性は違うかもしれませんが、DIOとの奇妙な共通点でもありました。
原作では、直前での吉良と鈴美のやり取りの中で『これからここで幽霊として生活するのが安心』みたいなことを
死んでも懲りない吉良が喋っていたので、上記の鈴美さんの台詞は直接的には吉良の安心発言に対するカウンターです。

この後、デッドマンズQの世界線に行った場合も『吉良の安心』は無い世界でしたので、鈴美さんの予言は大正解。
鈴美昇天シーンで、ちゃんとみんなと同じ方を向いているミキタカ: 原作漫画では、角度の問題なのか何故か明後日の方向を向いて後頭部を誌面にさらしていたミキタカですが
アニメではきっちり、両隣の由花子や噴上と同じような見上げるポーズをしていました。やったねミキタカ。
トニオの料理で綺麗になった虹村父: 形兆曰く、『親父は病気とかじゃあない』のでトニオの料理でも元の人間に戻らなかったのでしょう。
特殊な食材を用意すれば虹村父も戻るのかもしれませんが、今のままでも虹村家が幸せそうなので何よりです。
康ちゃんがすっごい美人と手をつないで歩いてた: バス停で仗助がジョセフの行き先を尋ねたおばあさんらしき人物や、ハイウェイスター戦で乳母車使っていた母子
シンデレラの明るいブス客と、そのまさかの彼氏である間田ぶん殴り野郎と、やたら懐かしい面々達。
まさかって感じでグッときましたが、一方でジャンケン小僧やエニグマの少年本はノータッチ。それとも私が見落としただけかしら。
露伴がよぉ、万引きして捕まったらしいんだよ。: ウルジャンのCMを再現するかのような仗助億泰康一の絡みですが、その話題は
漫画家体操という見せ場をさっき披露したばかりの露伴へのまさかの熱い風評被害。
言い出しっぺの億泰が『良く知らないんだけどよ』と、いい加減さ極まる発言ですが
万引き露伴って何か元ネタがあると言いますか、何かしらの作品を示唆しての発言なのでしょうか。

どうせなら、万引きよりも『密漁して捕まった』の方がニヤリとできそうなものですが
流石に『密漁』はあざとすぎて、『万引き』に変更された結果の、億泰の上記の発言なのかもしれません。

以上、杜王町の夏をもう十分堪能できたジョジョ4部アニメの感想です。最後まで本当にありがとうございました。