9449359オーストラリアのマードック大学の研究チームが、現地の川で野生化した金魚を十数年間、研究した結果、驚くべき生態が明らかになりました。野生化した金魚は巨大化、驚異的な繁殖力を見せたというのです。一体何が起きたのか?



研究の舞台になったバス川は、20年前から農業排水や住宅地からの栄養豊富な下水が川に流れ込み、水質が著しく低下しました。そして、誰かが何匹かの金魚を川に捨てた結果、金魚がバス川にあふれるようになったのです。

金魚の生態を調べた結果、わかったのがその成長の早さです。1年間で18センチになり、世界でも最も高い成長率を記録しました。

その繁殖力の強さも明らかになりました。現在までに1500匹、1キロ以上の金魚が駆除されていますが、金魚の数は減ったどころか、むしろ増え続いています。


研究チームリーダーのスティーブン・ビーティ博士と巨大化した金魚
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もともと、金魚は鯉科のフナを原種に飼育観賞用に品種改良された魚です。本来は自然界にいないはずの金魚が川で野生化すると、様々な変化が起きます。

外見は茶色に変わります。水槽ではない自然の川の水の色になじむ、フナのような色になります。そして身長が伸び、体重も増えます。


巨大金魚が釣れた!



気になるのは、生態系への影響です。金魚は湖や川の底を泳ぐので、水生植物の根を抜いてしまいます。さらに水底をかき回して、栄養素を散乱させ、藻類の異常繁殖を促します。未知の伝染病をほかの魚にうつすこともあります。

ビーティ博士「野生化した金魚は世界でも最も厄介な繁殖型水生生物の一つ」・・

(source: withnews - 金魚が野生化すると…巨大化、驚きの繁殖力「最も厄介な生物の一つ」

巨大金魚