戻る

このページは以下URLのキャッシュです
http://elephant.2chblog.jp/archives/52187299.html


狐娘「家に居候してやったわ」|エレファント速報:SSまとめブログ

TOP

狐娘「家に居候してやったわ」

関連記事:狐娘「家に転がり込んでやったわ」
1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:22:25.61 ID:PyX0mnhB0

狐娘「うむ」

青年「そうだな」



2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:24:32.80 ID:PyX0mnhB0


*


狐娘「ぁいたたたたっ……」ヨロヨロ

青年「どうしたおばあちゃん」

狐娘「誰がババァじゃ……体の節々が寒さで痛くてのぅ」

青年「やっぱりおばあちゃんじゃん」

狐娘「うぅ…もうダメじゃぁ……きつねうどんを食べんと歩けん……」ガク

青年「うん」

狐娘「うん?」

青年「うん」コク

狐娘「うん」









青年「うん」

狐娘「いやきつねうどんを……」



3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:26:28.05 ID:PyX0mnhB0

 
   *― きつねうどん ―*


狐娘「ふんふん~♪」

青年「はい」スッ

狐娘「おほー!来たかっ―――む?」

狐娘「なんじゃ?わしの前に麺を置いて……」

青年「狐」ユビサシ

青年「うどん」

狐娘「ふんっ!」ベチンッ

青年「食べ物を粗末にするなよ」

狐娘「なら、まずわしを粗末に扱うでない」

青年「冗談だ。稲荷寿司もつけてやるよ」コト

狐娘「ふふん、それでよいよい」



狐娘「ひゅむふむ、美味ひゃのぅ!」ハムハム

青年「……」ジー

狐娘「んむっ……どうしたんじゃ?」

青年「可愛いなって」

狐娘「ようやくわしの魅力に気がつきおったか。遅いわ」

青年「そうかもな。麺は伸びると美味くない」

青年「狐娘の魅力に早く気がつけて良かったよ」

狐娘「ぬしにしては、やけに素直じゃな」



4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:28:56.50 ID:PyX0mnhB0

 
   *― くじ ―*


青年「んで、お互い三枚ずつこの折り紙に命令を書くんだ」

狐娘「待たんか。『んで』と言われても訳がわからんぞ」

青年「暇だからゲームしようぜ」

狐娘「ゲームならそこにあるじゃろ」

青年「あー……遊びだよ遊び。お前も、おはじきとかコマで遊んだことあるだろ?」

狐娘「うむ」

青年「そういった遊びの延長線をゲームって……多分言う」

狐娘「つまり……わしと遊びたいと?」

狐娘「くふふっ、ぬしもまだまだ子供じゃな」

青年「そうだよ。だからやろうぜ」スッ

狐娘「仕方が無いのぅ、付き合ってやるか」

青年「じゃ、狐娘は黄色、オレは青の折り紙な」

狐娘「ほいほい。何でもさせたいことを書けばよいのじゃろ?」

青年「あぁ……ただし」

狐娘「む?」

青年「その書いた紙は、自分が引くかもしれないという事だけは覚えておけよ」

狐娘「よぅわからんが……承知した」



5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:30:57.29 ID:PyX0mnhB0

 
   *― くじ その弐 ―*


青年「書けたか?」

狐娘「うむ!」

青年「じゃあこの箱の中に入れてくれ」

青年「よし、混ぜるぞ」シャカシャカ

狐娘「なるほど、互いの紙を混ぜてそこから引くというものか」

青年「そうそう」


青年「……お先にどうぞ」スッ

狐娘「……」



狐娘「……」グイッ

青年「……」グイッ


狐娘「……」グイッ




青年「…………」

狐娘「…………」





青年「じゃんけん!」

狐娘「ほい!」パー

青年「ぽん!」チョキ

狐娘「ぐぅ"ぅ"ぅぉ"ぉ……!!」

青年「っしゃ!」



6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:33:10.87 ID:PyX0mnhB0

青年「早く引けよ」ニヤニヤ

狐娘「……」



狐娘「勝ち負けが決まる闘いにおいて、一度で勝敗を分けるのは卑怯だと思わんか?」

青年「何言ってんだこの狐は」

狐娘「つまり……三回勝負にせぃ!」

青年「……」



狐娘「じゃんけん!」

青年「ぽん」パー

狐娘「ほい!」グー

狐娘「ぐぅ"ぅぁ"ぁ"ぉ"ぉ……」

青年「ひーけ、ひーけ」

狐娘「鬼じゃ……悪魔じゃぁ……」ゴソゴソ



狐娘「……よっと」

青年「おっ?黄色だからお前の紙だな」

狐娘「あわわわ……」フルフル

青年「開け、開けゴマ」


 ペラッ

『十程回って、わんと五程鳴け』

青年「これは、ざまぁみろとしか」

青年「しかも普通は三回回って一度わんだろ、盛るなよ」

狐娘「……」

青年「どうした?」



7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:34:50.12 ID:PyX0mnhB0



狐娘「あ、あれぇ…?おかしいのぅ……わしはこんなもの入れた覚えは無いんじゃがなぁ…?」キョロキョロ

青年「よく気がついたな」

狐娘「へ…?」

青年「この家にはオレとお前……そしてもう一人住んでるんだぜ」

狐娘「ほ、ほぅ……興味びゅかいのぉ…?」

青年「……」

狐娘「……」ゴクリ








青年「わっ!!」

狐娘「」ビクッッ

青年「まぁそんな訳無いけどな」

狐娘「」

青年「回って」

狐娘「……」クルクルクル…

青年「鳴け」カシャシャシャッ

狐娘「わんわんわんわんわん」

青年「これからはくだらん嘘をつくなよ」

狐娘「うっさいわ阿呆ぅ!」キー

青年「お前が無様に這いつくばり犬の様なってる姿の証拠」スッ

狐娘「意地悪なぬしじゃ……」グス

狐娘「わしはこんなにもぬしに尽くしていると言うのに……」ウルウル

青年「お前言ってたよな、泣き落としには自信があるって」

狐娘「忘れろ」



8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:36:47.29 ID:PyX0mnhB0


   *― くじ その参 ―*


青年「じゃ、次はオレだな」ゴソゴソ

狐娘 (わしのを引け!引け…!引けっ…!)

青年「んー、あ。オレのかぁ」

狐娘「ちっ」バン

青年「なになに……」ペラッ

『飲み物を二人分持ってくる』

狐娘「ズルい、不正じゃわ完全に」

青年「だから言っただろ?自分が引くかもしれないという可能性を考えろと」

青年「相手を貶めることしか考えてないお前は自業自得だぜ」

狐娘「くぅ……」

青年「次は狐娘だぞ」スッ

狐娘「……もうやめにせんか?この様な何も生まないくじ引きなんぞ時間の無駄じゃろ」

青年「怖いのか?」

狐娘「なに…?」

青年「お前、怯えてるのか。そんなんじゃいつまで経っても『くじ』と言う名の壁を乗り越えられないぞ」

狐娘「ふん!九時はとっくに過ぎておる!ゆくぞ!」ゴソゴソ


 ペラッ


『相手に可愛く甘える』


青年「おっ!来たな!」

狐娘「これは、ぬしのか……」



9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:39:53.51 ID:PyX0mnhB0

青年「そうだよ」

狐娘「仮にこれをぬしが引いた場合……」

青年「間違い無く地獄絵図だろうな」

青年「しかし……しかしだ!オレは賭けに勝ったのさ!」

狐娘「なるほど、のう」




狐娘「……青年よ」

青年「ん…?お、おう」

狐娘「わしは青年が好きじゃ」

青年「そうなの?」

狐娘「うむ。青年と居ると、わしは楽しいぞ」ソッ



狐娘「こうした寒い夜も、青年が居れば暖かい」ギュ

青年「おおうぅ……」ススッ

狐娘「これ、逃げるでない」ギュゥ


狐娘「わしに抱き着かれるのは嫌かや…?」

青年「せめて後ろからに……」

狐娘「わしは……わしは、青年の温もりを感じたいのじゃ」



狐娘「む…?耳が赤いではないか。寒いのか?」

狐娘「なら……ほぅひふぇ、くちであたためてひゃろう」ハムハム

青年「も、ももももういい!」ガバッ








狐娘「ふふん、わしが本気を見たか」フンス

青年「確かに、これは迂闊だった……」



10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:40:40.89 ID:PyX0mnhB0


   *― 仕返し ―*


青年 (昨日は油断しすぎたな……)

青年 (ここでやられっぱなしなのは癪だし、仕返しするっきゃない)


青年「おーい、狐娘」

狐娘「何用じゃ?」

青年「こっち来て」

狐娘「…?」スタスタ


青年「……」ギュ

狐娘「うん…?何か辛いことでもあったのかや…?」ヨシヨシ

青年 (あれ?なんだか慰められてる……)



11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:41:57.92 ID:PyX0mnhB0


   *― 仕返し その弐 ―*


青年「狐娘、お前の尻尾……凄く毛並みが良いな」

狐娘「ふふん、まぁの」ドヤ

青年「それに可愛い。抱きしめたくなる」

狐娘「うむうむ。存分にするがよい」

青年「なんなら一緒に寝るか」

狐娘「わしは構わんぞ?」

青年「実はもう布団は敷いてあるんだ」

狐娘「では、そろそろよい頃合いじゃし、寝るとするかのぅ」ヨッコイセ

青年「そうだな」










青年「あれれ?」



12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/12(月) 20:43:19.59 ID:PyX0mnhB0


   *― 仕返し その参 ―*


狐娘「ぬしよ、もうちぃとこちらへ寄らぬか。布団から出てしまっているではないか」ギュ

青年「え、あ、あぁ……」

狐娘「ふあ…ぁ……んん。おやすみ」

青年「……おやすみ」

青年「……」


青年 (狐娘全く照れなかったな……)

青年 (いや、待てよ……)

青年 (そもそも相手がオレの行動で照れるとするなら)

青年 (大前提として、オレに対して好意がないと何をしても無理か……)

青年 (とするなら、狐娘はオレを何とも思ってないってことになるな)

青年 (まっ、その方がお互い楽かもしれないな……)


青年「おやすみ」ナデナデ

狐娘「……」スースー










狐娘「戯けが……///」ボソ



17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/13(火) 20:42:48.17 ID:/dCrABOF0


   *― ごっこ ―*


青年「狐娘って彼氏は居ないの?」

狐娘「カレシとはなんぞ?」

青年「えぇと、恋仲の男性はいないのか?」

狐娘「おらんの」

青年「なんだ、居ないのか」

狐娘「仮に居るとすれば、ぬしの家になんぞ来る訳無かろう」

青年「それもそうだな……」

狐娘「なんじゃ、ぬしには恋仲の相手はおらんのか?」ニヤニヤ

青年「そういうお前だって居ないじゃん」

狐娘「わしは、‘‘敢えて’’作っておらんだけじゃ」

青年「じゃぁ……暇だし予行演習で恋人ごっこでもしてみるか?」

狐娘「ごっこじゃと…?」

青年「うん。試しに」

狐娘「ふぅむ……ま、よいじゃろう」

狐娘
このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote

    • 月間ランキング
    • はてぶ新着
    • アクセスランキング

    SSをツイートする

    SSをはてブする

    コメント一覧

      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年12月31日 16:21
      • 俺のレスまとめとけよ
      • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年12月31日 16:30
      • ワザップとか懐かしいなww

    はじめに

    コメント、はてブなどなど
    ありがとうございます(`・ω・´)

    カテゴリ別アーカイブ
    月別アーカイブ
    記事検索
    スポンサードリンク
    最新記事
    新着コメント
    LINE読者登録QRコード
    LINE読者登録QRコード
    スポンサードリンク

    ページトップへ

    © 2011 エレファント速報:SSまとめブログ. Customize by yoshihira Powered by ライブドアブログ