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フォトショップの登場以降、画像加工は身近なものとなり、ネットの世界ではとんでもないものからもっともらしいものまで、ありとあらゆるタイプの偽画像が出回るようになった。
こうした画像はインパクトがあればあるほど、その話題性から人々の間で素早く共有される傾向があり、大勢の人々が悪気はなくとも故意に作られた偽画像を拡散することになってしまう。そこには信じたいものを信じたくなる人間の本能もお手伝いしていたりなんかもする。
というわけで、海外サイトで取り上げられていた近年ネット上を席巻した有名な偽画像をご紹介しよう。
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1. 7つの頭をもつヘビ
image credit:dailymail
双頭どころか7つもの頭をもつセントラルアメリカスネークの画像は、聖書にある頭が7つあるヘビが実在しているように加工された偽画像だった。
しかもご丁寧にも "神が私が我々を救う。このヘビはホンジュラスの山で見つかった"といったキャプションと共にネット上で広まった。
このヘビは単純に1匹のヘビの頭をコピペ増殖したもので、頭の周りには切り貼りした跡が残っているというわかりやすいものだった。こちらが元のヘビ画像だ。
image credit:dailymail
2. 馬もクマも乗りこなすプーチン
image credit:dailymail
右はウラジミール・プーチン大統領の有名な一枚。大統領が2009年の休暇中に南シベリアのキジル市郊外で馬に乗っていた時の本物の写真で、日本を含め強い指導者としてさまざまなメディアで報じられた。そして馬はまもなく左の熊バージョンに差し替えられた。
なお乗馬プーチンの画像は、熊だけでなく鳥や恐竜にも差し替えられ、プーチンファンを楽しませている。
3. ダイオウイカ
image credit:dailymail
こちらもネット上で出回った偽画像。米カリフォルニア州のサンタモニカビーチに打ち上げられたとされる巨大イカの姿だ。
だが、本来の画像は2011年にチリの浜辺に打ち上げられた死んだクジラだった。
image credit:dailymail
そして騙されなかった人々の中にはこれが2つの画像を合成したものだと見破った人もいた。最初の巨大イカの偽画像は、以下の画像と組み合わせたものだった。
image credit:dailymail
これは以前スペインで打ち上げられた普通のサイズのイカだが、大きく見えるよう撮影され巨大イカとして話題になった。最初のダイオウイカの偽写真は、このイカを先ほどの画像のクジラの部分に重ねて作ったものだった。
4. 妖精のプール
image credit:dailymail
こちらはイギリスのスカイ島にある有名な"妖精のプール"として出回った画像で、紫色の植物に囲まれた川がこの世のものとは思えない雰囲気をかもし出している。
で、本当のスカイ島の"妖精のプール"の景色はこちら。
image credit:dailymail
偽の"妖精のプール"は元々はニュージーランドのショットオーバー川の風景で、その周りの草木をフォトショップで紫色に加工したものだった。
4. レインボースネーク
image credit:dailymail
ヘビの加工画像は多くの人々から愛されているようだ。だがこれも前述の7つの頭のヘビ同様、加工した画像だった。
5. 凍ったヴェネツィア
image credit:dailymail
イタリアのヴェネツィア運河が凍ることはめったにない。最近では2012年にほんの少し凍ったことがあるが、その前に凍った年は1929年だったという。
もちろんこの画像は全くの偽物で、実はロバート・ジョンズという人物が自分で撮ったロシアのバイカル湖の氷の部分とヴェネツィアの景色を組み合わせたものだった。
image credit:dailymail
6. 世界最長の渋滞
image credit:dailymail
この写真は中国の国道110号線だといわれていた。
だが元の画像はこちらで、もともとは米カリフォルニア州ロサンゼルスのI-405ハイウェイで、渋滞のレベルもそれほどではなかった。
image credit:dailymail
また、故意に加工した写真ではなかったものの、もっともらしい嘘や、ひどい誤解で拡散した写真もある。
6. ネパール地震で被災した子ども
image credit:dailymail
2015年4月のネパール地震の時は、被災地で抱き合っている2人の幼いのきょうだいの写真がネット上で共有された。
しかし写真家のNa Son Nguyenが、これは元々は2007年に彼がベトナムのハザン省で自分が撮った写真であると明かした。この女の子が兄に抱きついているのは地震ではなく、見知らぬ人がいたことに怯えていたのだ。
だが、この画像は未だにネット上で"放棄された孤児たち"、"シリア戦争の犠牲者"というキャプションと共に誤解をされたまま拡散している。
6. コバネの天使
image credit:dailymail
この武装した美しいクルド人女性の画像は、100人以上のイスラム国の兵士たちを殺害した人物としてネットで話題を集めた。
しかし、コバネの天使と呼ばれる女性に会ったというスウェーデンのジャーナリストが、彼女は法律を学んでいた学生だったと明かしている。
7. 眠るシリア人
image credit:dailymail
2014年、両親の墓の間で眠るシリアの少年らしき写真がネット上で広まった。
しかし、この写真は元々はサウジアラビアで行われた前衛芸術プロジェクトで撮られたものだった。
そしてモデルの少年はこんなに元気だ。
image credit:dailymail
via:dailymail・translated D/ edited by parumo
ネット発、世界が騙された13の嘘ニュース
毎年嘘ニュースにがっつり釣られているパルモだが、今年もがっつりやられたわけで、皆様にも多大なるご迷惑をおかけしたが、そこに不思議と謎とワクワクがあるのなら、我先にと飛びついてしまうこの体質はなかなか改善されそうにもないので、来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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コメント
1. 匿名処理班
3つ首コブラもコラだったのか
2. 匿名処理班
そんなパルモたんが大好きだよ!
画像や話の真偽は、これまで通りみんなで気を付けていけばいいと思います☺
来年もカラパイアが更新されるのを楽しみにしてます!
第一段は熊姉さんの料理と予測!
3. 匿名処理班
すぐ捏造写真に引っかかるのってネット民の定番だよね
しかも自分の主張に合致する写真だとなおさら
4. 匿名処理班
今年も一年、サンキュージョブス。サンキューパルモ。
5.
6. 匿名処理班
テレビは信用できないって言えないよね。
ネットも信じるの、やめよう...
7. 匿名処理班
人間は信じたいものしか信じないからね
8. 匿名処理班
人は信じたいものを信じるというしね。
追加で調べず騙された自分が悪いのはしょうがないと思う。
今年1年お疲れ様でした、
来年もいい記事をほどほどに期待しています。
9. 匿名処理班
自分の主張を補強するために写真を都合よく解釈させるのはよくある話
今では写真も映像も何の証明にもならなくなったね
フレーム外に何があるかもわからないんだから
10. 匿名処理班
※3
捏造写真だけじゃないぞ。
ありとあらゆるモノに、常に騙され続けてるだろ。
それこそ、マスゴミとあざ笑う存在にすら…ね。