9453561「アメトーーク!年末5時間SP」において、「運動神経悪い芸人」が浅いプールに真っ逆さまに飛び込み、頭部を強打しかねない場面が放送された。ツイッターをはじめウェブ上では、「ゾッとした」「危険すぎて笑えない」「死人が出る」などの声が続々とあがった。



一つが、田所仁さんが飛び込みスタートをする場面。プールサイドから軽く跳び上がり、空中で倒立をするようなかたちで、真っ逆さまに手先から入水していく。
田所さんの手はすぐにプールの底にぶつかり、さらに後頭部を底に軽く擦るようにして背中側に倒れていき、背中を底に当てて、浮かび上がる。

もう一つは、松尾陽介さんが、個人メドレーで泳ぐために飛び込む場面である。やや前転しかけたかたちで水面に突っ込み、手から肩、背中が底に当たっていく。頭は内側に入っていたため、底には接触していないように見える。




上記の2つの場面は、体勢にわずかなちがいはあるものの、ほとんど同じ機序でプールに身体が当たっている。すなわち、頭から真下に突っ込んでいき、そのためすぐに手が底にぶつかり、頭や背中なども底に当たっていく。

実はこの発生パターンは、文部科学省の資料でも具体的に指摘されていることである。




上記の2つのケースは水深が1m弱の状況で、入水角度は30度をはるかに超えている。動画を見る限り、入水時の水面との角度は、田所さんが80度程度、松尾さんが60度程度である。

急角度で突っ込んでプールの底に頭部を強打すると、首の骨が折れて、頸髄を損傷してしまう。重度の麻痺が残ったり、死亡することもある。2人の飛び込みはいずれも、危険性がきわめて高い状況であったと言える・・