Nikkei Asian Reviewは8日(現地時間)、シャープが新たに1000億円以上を投じ、中国の鄭州市に有機ELディスプレイの製造工場を建設する見通しと報じています。
報道によると、シャープとその親会社である台湾Foxconn Technologyは当初、日本国内に新工場を設立することを検討していたものの、最終的にFoxconnが自社の生産施設を構える鄭州市内に新設することが決定されたとのことです。
また、既にシャープは2000億円規模の投資を行い、2018年内までに有機ELディスプレイの生産ラインを稼働させる計画を発表していますが、今回の工場新設もその計画の一環であるとみられます。
そのほか、鄭州市が新工場の建設地として選定された背景には、Foxconnの製造工場との物理的な距離を短くすることにより、輸送費などの諸経費を削減し、競合企業に対する価格競争力を高める狙いも存在している模様です。
なお、Foxconnは歴代のiPhoneを製造してきた企業でもあり、この新工場で生産される有機ELパネルも将来のiPhoneシリーズなどに採用される見通し。今秋頃に発表予定の「iPhone 8」への有機ELディスプレイ採用も有力視されていますが、こちらについては、韓国サムスンによる独占供給体制が敷かれる見込みです(過去記事)。
[Nikkei Asian Review via DigiTimes]
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