アップルが「iPhoneを探す」アプリにAirPodsを探す機能を追加します。この機能はiOS 10.3ベータ版にみつかったもので、アップル純正の完全無線イヤホンをもし本当に落としてしまったとしても、その在り処を追跡することができます。
アップルが昨年秋にAirPodsを発表したとき、誰もが「すぐに落としそう」という感想を抱いたと思います。そして販売が開始された現在、Twitterなどでは「意外と落ちない」、「落ちる」、「落とした」、「拾った」、「落としてクルマに踏まれた」などなど、バラエティ豊かなツイートが散見されるようになっています。さらに、日本に襲来している寒波と大雪の状況を見て「こんなところでAirPodsを落としたら絶対見つからない」と思った人もいるかもしれません。
そしてアップルもユーザーがAirPodsを紛失する可能性を考えたのか、次期バージョンとなるiOS 10.3ベータ版の「iPhoneを探す」アプリに「AirPodsを探す」機能をしれっと入れ込んできました。
「AirPodsを探す」機能は、AirPodsが備えるBluetoothで位置を測位します。しかしBluetoothだと電波の届く距離は数十~100m程度。当然ながらそれ以上離れてしまうと通信はできません。その場合は、iPhoneが最後にAirPods(の片割れ)と通信したときのiPhone側のGPS情報でだいたいの位置を探り、近くに来てからAirPodsのBluetoothをつかめば、より正確な位置を示すようになります。また、近くに来た場合はAirPodsのスピーカーを利用して音を出し、ユーザーに知らせることもできます。
ただ、これらの機能が使えるのはAirPodsのバッテリーが切れていない場合なのは言うまでもありません。充電なしでのAirPodsの最大駆動時間は5時間とされます。もし落としてしまったことに気づいたら、その日のうちに探しに行かなければ、翌日以降の捜索はより困難になるかもしれません。
ちなみに、iOS 10.3にはこのほかにもサードパーティ製決済アプリとSiriの連携強化や、地図アプリへのEV充電スタンド位置表示、CarPlay関連やHomeKit関連の改善など、細かな改善が多数含まれます。しかしまだ開発者へのベータ版配布がはじまったばかりなので、正式版のリリースまではもう少し待つ必要がありそうです。
[Image : Apple]