『biohazard』を一人称視点でプレイしたら、最新作のアイソレートビューを初代で再現した動画が話題

サバイバルホラーゲームの金字塔『バイオハザード』シリーズ。最新作『BIOHAZARD 7 resident evil』の発売を数日後に控える中、第1作のリメイク版『biohazard』を一人称視点に改変したプレイ動画が、海外フォーラムを中心に脚光を浴びている。これまで同シリーズは操作方法や演出面で大きな変化を遂げてきたが、一人称視点のアイソレートビューを採用するのは最新作が初。「そこを歩く、という恐怖」を見事に演出した原点を主観で見つめ直す動画は一見の価値ありだ。

 

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原点の恐怖体験を最新作と同じカメラで

『biohazard』は、2002年にカプコンからニンテンドーゲームキューブ向けに発売されたリメイク作品。任天堂の技術協力による動画背景で臨場感あふれる演出が可能になったほか、空間全体に光源処理を施したことで原作には欠けていた暗闇の恐怖を見事に表現している。そのほか、キャラクターの容姿や一部建物内の構造、謎解きパートやストーリー分岐など、変更内容は多岐にわたる。2008年にはWiiへ移植。また、2014年からはリメイク版をもとにグラフィックやサウンドをリマスターした『biohazard HD Remaster』がマルチプラットフォームで発売された。まさにサバイバルホラーの原点と言える。

主観だからこそ伝わる密室の臨場感
主観だからこそ伝わる密室の臨場感

そんな『biohazard』を一人称視点で再現したのはブラジル在住のYouTubeユーザーRod Lima氏。実際のゲームデータをリバースエンジニアリングによって改ざんしたわけではなく、リメイク版のアニメーションをBlender(オープンソースの3DCGソフトウェア、3Dモデル制作やレンダリングのほかにアニメーションにも対応している)の自作プラグインを使って読み込み、Unreal Engineでゲームプレイ部分を動作させているのだという。洋館とキャラクターの3Dモデルには『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』のアセットを使用しているようだ。なお、全編をとおして制作する予定や、テストビルドを公開する意図はないとのこと。あくまでも個人的な実験に留まっている。

『バイオハザード』シリーズは、1996年の第1作から一貫して客観的なカメラワークを採用してきた。ナンバリング3作目までと『バイオハザード CODE:Veronica』および『バイオハザード0』では、操作キャラクターの現在位置によって切り替わる固定カメラを、操作方法が一新されたことでアクション要素が増した『biohazard 4』以降の作品からは、肩越しに覗き込む三人称視点のカメラワークが使われている。一方、新生バイオハザードと銘打たれた『BIOHAZARD 7 resident evil』では、シリーズで初めてアイソレートビューという主観カメラを採用。プレイヤーが360度を見渡せるPlayStation VRにも対応したことで、リメイク版『biohazard』が売りにしていた「そこを歩く、という恐怖」にさらなる磨きをかけている。

昨年6月からPlayStation 4やSteamで配信されている体験版「Beginning Hour」をプレイすれば、古き良き時代のホラーテイストへ原点回帰していることは一目瞭然だろう。カプコンが新たな方向へ舵をきった今だからこそ、Rod Lima氏はシリーズで最も愛された初代バイオをアイソレートビューで体験してみたかったのだという。事実、別の動画に収録されたオープニング後のカットシーンでは、ダイニングルーム突入時のクリアリングなど、一人称視点ならではの臨場感が見事に演出できている。また、シリーズで最も有名ないわゆる“振り向きゾンビ”の場面も、カットシーン直後が主観だからこそ迫るものがある。いよいよ今月26日から発売される『BIOHAZARD 7 resident evil』でも、同様の没入感が期待できるだろう。

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