Jawboneが、消費者向けの活動量計事業から撤退し、医療分野のウェアラブル製品やサービスに移行する準備を進めているとTechCrunchが報じています。
この話が報じられるのは今回が2度め。2016年5月末には主力製品「UP」シリーズの生産を停止し、在庫もすべて販売代理店に売却したと伝えられていました。Jawboneは、このときはすぐに否定のコメントを出してしていたのですが、今の状況を考えると報道のほうが正しかったようです。
・Jawboneに活動量計『UP』シリーズ生産停止の報。Bluetoothスピーカー事業売却のうわさも
・Jawboneが活動量計撤退報道を否定、「新製品の開発へ専念中」とコメント。既存全製品のサポートも継続TechCrunchによると、Jawboneは1年以上前から医療分野へ移行するための資金を集めに奔走し続けている状況とのこと。一時はJPモルガンなど大手投資企業から合計9億5100万ドル(約1070億円)を集めたものの、いまやそれもほとんど底をついてしまったとも伝えています。
さらに内部に近い人物の情報として、Jawboneはすでに過当競争となっている消費者向けの活動量計市場から離れ、医療分野で好調な数字を出しているOmadaとForwardの2社の後を追う決断をしたのだろうとも。「ウェアラブルデバイスメーカーはみなこの問題に直面しており、薄利多売の消費者向けビジネスを続けるか、大きな初期投資を乗り越えて医療分野で多額の利益を得るかという問いへの最適解を探している」との言葉を紹介しています。
Jawboneが本当に消費者向け市場から撤退し、医療分野への参入を行っているのかは未だ定かではありませんが、少なくとも今現在もJawboneのサイトでは(2015年4月から"アップ"グレードのない)UPシリーズが掲載されたままとなっています。
PebbleやVectorを買収した業界最大手Firbitにも業績不振が伝えられており、消費者向け活動量計市場が厳しくなってきているは事実のようです。今回のJawboneの話が本当であれば、それに続くメーカーも出てくる可能性もありそうです。