ヤフオク!は2月2日、定額で商品を出品・購入できる売買サービス、いわゆる"フリマ"を本格導入しました。月額無料の「フリマ出品」、およびフリマ商品だけを探せる「フリマモード」の提供を開始。また、Yahoo!プレミアム会員なら落札手数料が実質ゼロ円となる特典も用意します。
競りを待たずに「今すぐ買える」魅力
従来のオークションでは、商品を高く売ったり安く落札できる可能性があるものの、競りに時間がかかりすぐに売買が成立しなかったり、最終的な価格が読めないなどの課題がありました。一方のフリマ形式では、フリーマーケットのように売り手が価格を決めて販売する定額取引のため、オークションのように価格が変動せず、売買がすぐに成立する利点があります。また、スマートフォンで手軽に使えるフリマアプリの「メルカリ」や「フリル」の登場もあり、若年層を中心にフリマサービスの利用が拡大。台頭するフリマサービスに対し、消費者の相対的なオークション離れも指摘されていました。
このような流れもあり、「ヤフオク!」では2016年6月からフリマ対応を強化。スマホアプリ限定で無料で使える定額出品サービスの「ワンプライス出品」を導入していました。そして今回、同機能の名称を「フリマ出品」と改め、フリマ商品だけを探せる「フリマモード」を追加。さらに、さらに、PCを含むどのデバイスからも月額会員費無料でフリマ出品できるようになるなど、対応をさらに強化しました。
宮坂社長「これまでも即決価格で買う人は多かった」
ヤフー代表取締役CEOの宮坂学氏は「今までのヤフオクでも、競りではなく即決価格で買う人は多かった」としたうえで、フリマモードについて次のようにコメントしました。
「(今回の変更は)しっかりとルールを決めて、フリマモードのヤフオク!を楽しんでいただこうという趣旨。Yahoo!プレミアム会員なら、落札代金をYahoo!マネーで受け取ることで、出品手数料(落札金額の8%)をポイント還元・つまり実質無料でフリマのヤフオク!を楽しむことができる。(フリマに関しては)これら施策の導入で、様子を見ていきたい」(宮坂社長)
ヤフー 代表取締役CEOの宮坂学氏
テレビCMの放映も開始した
オークションには価格が定まらないドキドキ感がある反面、買いたい価格・売りたい価格が決まっている利用者からすれば、競りで価格が決まるプロセスは面倒に感じます。そのようなユーザーにとって、フリマモードは有力な選択肢と言えそうです。ヤフーは「ヤフオク!」のフリマ対応をアピールするテレビCMも放映し、先行するメルカリなどに対抗する構えです。