小鳥「え? 千早ちゃんからもらったチョコを投げた……?」
投げたのはその時たまたま持ってたよく似た別の箱です」
小鳥「はぁ……。でもなぜそんなことを」
P「いえ、ちょっと試したくて……。
最近の千早はどうも、俺や仲間のことを盲信しすぎている気がするんです」
小鳥「盲信、ですか? 信頼ではなく?」
P「はい。それで昨日千早にチョコをもらったときにふと思い立って――」
・
・
P「はーやれやれ。今日も疲れたなっと」
千早「プロデューサー。少し、いいですか」
P「! 千早、どうかしたか? って、その手に持ってるのはもしかして……」
千早「あの。いつも、ありがとうございます。
料理はあまり得意ではないので、既製品ですが……バレンタインのチョコレートです」
P「えっ? 俺のためにわざわざ買ってきてくれたのか?
あはは……なんか照れるな」
千早「私がプロデューサーから受け取ったものに比べたら、ちっぽけですが……。
それでも、形にしないと伝わらないものもある、と聞いたので」
P「千早……」
千早「!? そ、そんな、どうして……」
P「さぁ取ってこい千早! これもトレーニングの一環だぞ! 走って取ってくるんだ!」
千早「これもトレーニングの一環?
……なるほど、さすがプロデューサーです。
それなら……受け取っていただけるまで、何度でも走るまでです!」
P「……」
千早「……取ってきましたプロデューサー! 受け取っていただけますか!?」
P「……まだまだ! ほら次だ! 取ってこい!」
千早「はい!」
・
・
P「――そのあと結局一時間ほど投げては取ってくるを繰り返し、
千早は汗に額を濡らして満足げに帰っていきました」
小鳥「ええ……」
P「普通キレますよね?
『既製品が気に入らなかったのだとしても、投げるなんてあんまりです!
私のことが嫌いなら、はっきり言ってくだされば良かったのに……くっ!』
こうなるくらいの覚悟はしてたんですけど」
小鳥「は、はい。私も普通はそうなってもおかしくないと思います」
P「これは由々しき自体です。仲間を信頼するのはいいことですが、
度を越えると後々致命的な問題を引き起こしかねません!」
忙しい中集まってくれた高校生組のみんなには感謝する!」
春香「いえそんな! 千早ちゃんのためですから!」
響「今日は仕事もなかったし、何も問題ないぞ!」
真「最近の千早は昔に比べてすごく明るくなったと思いますけど、
確かにプロデューサーの言う通りでもありますからね……」
雪歩「それでプロデューサー。私たちは何をすればいいんですか?」
P「ああ。俺としてはやはり、『仲間と言えどすべてを信じきってはいけない』
ということを教えてやるべきだと思うんだ。そのために……」
春香「そのために……?」
酷い仕打ちやらをしてもらい、更にそれについて訳のわからん言い訳をしてもらう!
『常識で考えていくらなんでもそれはおかしい』と思えるレベルのな!」
真「! なるほど……荒療治ですけど、確かに効果はありそうですね」
雪歩「で、でも、やりすぎちゃうと私たちが嫌われちゃうんじゃ……?」
P「大丈夫、そこはちゃんと俺がフォローするから。
だからお前たちは全力でやってくれ!」
響「そうだぞ、雪歩。
何かあれば全部プロデューサーのせいにすればいいんだし、なんくるないさー!」
P「おう! 責任は俺が持つから気にしなくていい!」
真「よーし、気合入れて行くぞー!
プロデューサー、やりすぎちゃったらフォローお願いしますね!」
雪歩「わ、私も、穴掘って埋めちゃうくらいの気持ちで行きますぅ!」
響「じゃあ気合入れるためにいつものやろうよ!
ほらプロデューサー、早く早く!」
P「じゃあ行くぞ! 千早のために765プロー……ファイトー!」
一同「おーーーっ!」
小鳥(……大丈夫かなぁ……)
春香(! プロデューサーさん、千早ちゃんを発見しました!)
P(事務所で大人しく音楽雑誌を読んでいる……。
そんな千早に、アレをやるんだな春香!)
春香(はい! しっかり見ててくださいね!)
千早「……」
春香「ちーはーやーちゃん♪」
千早「! おはよう、春香」
千早「えぇ。ところで春香、今日は早いのね。レッスンは確か午後からじゃなかった?」
春香「えへへ……実はね、じゃじゃーん! クッキー焼いてきたの!
事務所のみんなに食べてもらおうと思って、ちょっと早く来ちゃったんだ」
千早「そうだったのね……ふふっ」
春香「と、いうわけで。はい千早ちゃん、どうぞ!」
千早「ありがとう、春香……。なんだか、いつも私ばかりもらって悪いわね。
バレンタインにはチョコレートを上げたけれど、あれは既製品だったし……」
春香「いいよそんなの、気にしないで!」
千早「そうなの? それじゃあ、早速……いただきます。……っ!?」
P(や……やった! 一口で食ったぞ!
あのデス・ソースたっぷりの超激辛クッキーを!)
千早「っ……んっ、~~~~~っ!」
春香「どう千早ちゃん! 感想は!? 感想をどうぞ!」
千早「か、辛っ……! んぐっ、はぁ、はぁ……! は、春香、どういうこと……!?」
春香「辛かったでしょ? でもね……これも喉を鍛える訓練なんだよ!」
春香「そう! マスクだとか加湿器だとかで喉を甘やかしてたら、
一流の歌い手なんかにはなれないんだよ! 喉にはうんと厳しくしなきゃ!」
春香(我ながらなんて滅茶苦茶な理屈を……。
でもこれならきっと千早ちゃんも、
『春香、あなた何を言ってるの……!?
そんなはずないでしょう!? こんなことをするなんて、信じられないわ!』
くらいは言ってくれるはず!)
千早「春香、あなた……」
春香(来る……!)
春香「え!?」
千早「そうね……確かに、あなたの言うことも一理あるかも知れないわ。
こんな辛いクッキーくらいで根を上げるようでは、
長時間のライブやコンサートに耐えられるはずはないもの……」
春香「え、あの、千早ちゃん……?」
千早「訓練を続けましょう、春香!
残っているクッキーをちょうだい! 何個でも食べてみせるから!」
・
・
春香「――結局そのあと50個の激辛クッキーを全部食べました。
それから青い鳥と眠り姫と細氷を高らかに歌い上げた後ランニングに行っちゃいました……」
真「すごい……」
雪歩「50個も準備してた春香ちゃんも春香ちゃんだけど、
千早ちゃんは更にその上を行ったんだね……」
響「な、なんか千早、自分が思ってたよりずっとすごいぞ。
これはもっと気合入れていかなきゃ駄目だな……!」
真「よ、よーし……! 次はボクの番でしたよね、プロデューサー!
手加減なしで行きますから! フォローの準備、お願いしますね!」
P「あ、あぁ、頼んだぞ真!」
P(よし……千早がランニングから帰ってきたぞ)
真(ちょうどクールダウンのストレッチをしてるところですね。行ってきます!)
千早「……」
真「おーい、千早ー!」
千早「! 真……どうしたの? もしかして、あなたも今からランニング?」
真「うん、そうなんだ。千早は今終わったところだよね?」
真「あはは、まぁしょうがないよ。
でもせっかくだし、ストレッチくらいは一緒にやろう!」
千早「そうね、そうしましょう」
真「それじゃあ……いっちに、さんし、っと」
千早「ご、ろく、しち、はち……」
真「に、に、さん……シッッ!!」ドゴォ!!
千早「げふぅッ!?」
P(ほ……本当にやりやがった!
両腕を上げた完全な無防備な状態へ、不意打ちの腹パンを……!)
千早「ま、真……なぜいきなりお腹を……!?」
真「あーあー駄目じゃないか千早! そんな腹筋じゃまだまだだよ!」
千早「な、なに……? どういう……?」
真「これも特訓だよ! いつ殴られても平気なように鍛え上げておかなきゃ!
そんなんじゃ世界的な歌手になんかなれないよ!」
コメント一覧
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- 2017年02月15日 23:19
- 公式だと…!?
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- 2017年02月15日 23:21
- ミリオンのちーちゃんは一周回って最強だからね、ちかたないね
-
- 2017年02月15日 23:29
- ※1
公式なんですよ・・・
-
- 2017年02月15日 23:36
- まぁこれが公式ネタなんだから闇が深い…
-
- 2017年02月15日 23:45
- 運営ちゃがおかしいんじゃなくてその選択をするPがおかしいんだろ、いい加減にしろ
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- 2017年02月15日 23:48
- 選択肢はマトモなのと(頭)オカシイのの2通り用意されてたからな
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