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フランスでiPhone超えの低価格スマホ「Wiko」が日本上陸、その勝算に迫る:週刊モバイル通信 石野純也 - Engadget 日本版

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フランスでiPhone超えの低価格スマホ「Wiko」が日本上陸、その勝算に迫る:週刊モバイル通信 石野純也

フランスでiPhoneのシェアを抜いた理由は?

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格安な端末価格や、他メーカーにはないポップなデザインを生かし、フランスでシェア2位につける新興メーカーのWikoが、ついに日本に上陸します。第一弾となる端末は、2016年にドイツ・ベルリンで開催された「Tommy」。欧州ではWiko旋風を起こし、アップルを抜きサムスンに迫るメーカーなだけに、日本での展開に注目が集まります。

日本参入が決まったフランスメーカーのWiko

Wikoは、フランス・マルセイユに本拠地を置くメーカーで、2011年に創業されました。Wikoの日本法人で代表を務める前田浩史氏によると、「最初の端末は数千台、記憶が正しければ2000台ぐらい」だったといいます。

そんな弱小メーカーだったWikoですが、欧州の家電量販店との提携、大手キャリアの取り扱いなどをきっかけに、シェアをグイグイと伸ばしていきました。現在では欧州だけでなく東南アジアへの進出も果たし、2017年の出荷台数について「1500万台出せればいいと思っている」と豪語します。


日本法人の代表取締役社長に就任した前田氏


2011年の創業以来、販売台数を急速に伸ばしている

Wikoが急成長した背景には、スマホの「ファブレス化」や、それに伴う「低価格化」、さらには欧州特有の事情もあります。日本でSIMフリースマホとして販売されている一部の端末を見ればわかるように、中国のODMを活用して、今や簡単かつ低コストでスマホが開発できるようになりました。とは言え、日本やアメリカのように、大手キャリアが販売奨励金を積むと、相対的に低価格スマホの魅力は下がってきます。価格差が生まれにくくなるからです。

これに対して欧州は、他の地域と比べると、比較的分離モデルが優勢なことで知られています。キャリアが端末を販売していないわけではありませんが、ハイエンド端末が0円に近づくほどの、高額な割引は行っていません。日本などと比べると、プリペイドSIMの比率が高いことも、こうした販売方法にアクセルを踏めない理由の1つです。ここに低価格で、そこそこ使えて、かつオシャレな端末のニーズがありました。それを満たしたのが、フランスのWikoだったというわけです。

フランスメーカーとは言え、中国企業が資本の大半で、製造も中国ですが、デザインやブランディング、マーケティングなどを徹底した結果、Wikoはシェアを急上昇させました。


"フランス感"を生かしたデザインやマーケティング展開が成功の理由

このタイミングで日本に参入した理由は、SIMフリースマホの販売ボリュームが急上昇しているため。昨年4月に過度な販売奨励金を抑制するガイドラインが施行され、その前後からSIMフリースマホの割合は一気に増えています。BCN調べで中国ファーウェイが全メーカー中4位につけたのは記憶に新しいところ。MVNOの急成長に伴い、そこで利用するSIMフリースマホの規模も成長しているのです。


日本ではSIMフリースマホの急増に商機を見出したという

それと同時に、日本は「高いラーニングバリューがある」(同)といいます。確かにLTEのエリアや速度は世界トップクラスで、ドコモを中心に、5Gの標準化にも積極的に関与しています。2020年にオリンピック/パラリンピックが開催されることもあり、向こう数年でモバイルのインフラが、さらに高度化する見込みもあります。こういった市場でもまれることで、製品自体を洗練させていきたいという思惑もあるそうです。

そのWikoが、日本での第一弾として投入するのが、冒頭で挙げたTommyです。Tommyはいわゆるローエンド端末で、チップセットには「Snapdragon 210」を採用。また日本独自の仕様として、ストレージを16GB、メモリ(RAM)を2GBに拡張したうえで、(おそらくはUQ mobileなどのau系MVNOのために)VoLTEにも対応する予定だと言います。

スペックとしては、特段これといったものはありませんが、カラフルなボディは印象的。カラーバリエーションには、「ブリーン」「フラッシュレッド」「トゥルーブラック」の3色を用意しており、「サンイエロー」「ホットピンク」「クールグレー」も今後追加される予定です。


第一弾となるTommyを発売する


他メーカーにはあまりない、ポップな色合いが印象的

日本でも「年内にあと2、3機種を考えている」

フランスブランドを引っさげ日本に上陸したWikoですが、拡大するSIMフリー市場に目をつけたメーカーはほかにもいます。特にファーウェイ、ASUS、プラスワン・マーケティング(FREETEL)などは、早くからこの市場に投資を続けており、ハイエンド端末だけでなく、WikoのTommyとバッティングする1万円台のローエンドモデルまで取りそろえています。

また、フランスで企画、デザインして、コストの安い中国で生産するというビジネスモデルは、「Made by Japan」を売りにするFREETELとも競合します。フランスでは、"自分たちの国のメーカー"として受け入れられてきたWikoですが、FREETELも同じことを日本でやっていると言えるでしょう。フランスと距離の近い欧州では、ホームグラウンドのアドバンテージを生かせたというわけです。逆に日本では、舶来品として売っていかざるをえません。そのためには、ローエンドモデルだけでは、やや力不足な印象を受けました。

もっとも、Wikoには、ミドルレンジからハイエンドまでをカバーした「UFEEL」シリーズや、5.5インチと大画面の「ROBBY」など、機能面に力を入れたモデルもあり、通常のスマホにはないような、斬新なデザインが特徴のアクセサリーも充実しています。また、アフリカなどに向け、シンプルフォンも開発しており、「小回りが利く」(同)ラインナップの広さを誇ります。

2月にスペイン・バルセロナで開催されるMobile World Congressでも新機種を発表する予定で、日本市場でも、「今年中にあと2、3機種を考えている」といいます。前田氏の語っていたフットワークの軽さを活かせるのかが、Wikoの成否を分けるカギと言えるでしょう。


幅広いラインナップを持つWiko。写真はIFAでの展示


指紋センサーを搭載する「UFEEL PRIME」


斬新なデザインのアクセサリーも取りそろえる

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